とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

女子ワールドカップ ラウンド16 オランダ対日本

 コパ・アメリカの男子に続いて、女子も重要なゲームが続く。ワールドカップ決勝トーナメントラウンド16。相手はFIFAランキング8位のオランダ。手強い相手だが、勝てば準々決勝はFIFAランキング17位のイタリア。絶対勝利して、ベスト8、ベスト4へと進んでほしい。朝早く目を覚まし、追いかけ再生でゲームを観戦した。日本の先発に左SH長谷川が帰ってきた。FWは菅澤と岩渕の2トップ。右SH中島。ボランチは杉田と三浦。やはりこの二人が一番安定する。DFから後ろはいつものとおり。右SB清水、CB熊谷と市瀬、左SB鮫島。GKには山下が入る。一方、オランダは4-3-3の布陣。ミーデマをトップに、右WGダンデサンデン、左WGマルテンス。中盤はスピツェをアンカーに、右IHフルーネン、左IHファンデドンク。DFは右から右SBファンルンテレン、CBファンデルフラフト、CBブラッドワース、左SBファンドンゲン。GKにはファンフェーネダールが入る。

 序盤、オランダが積極的に攻めてくる。5分、左IHファンデドンクから左に流して、左WGマルテンスのクロスにCFミーデマがシュート。左SB鮫島がブロックする。日本も落ち着いてしっかりと対応し、守るが、オランダの勢いが止まらない。そして11分、左サイドからのCKをCHスピツェが蹴ると、ニアに左WGマルテンスが走り込み、アウトサイドでシュート。オランダに先制点を許してしまった。

 日本もようやく20分、FW岩渕の縦パスを中に絞った左SH長谷川が縦に落として、FW菅澤がシュート。ポストに当てる。その後もオランダが高い位置からDFラインやGKにプレッシャーをかけて、なかなか前線までボールが渡らない日本だったが、35分を過ぎるとようやくパスがつながって、攻め込み始める。そして43分、CH杉田のクロスをFW菅澤が落とし、FW岩渕がスルーパス。左SH長谷川が抜け出してシュート。ついに日本が同点に追い付いた。45分には右WGファンデサンダンのパスからCFミーデマがCB熊谷をかわしてシュートを放つが、GK山下がナイスセーブ。前半は1-1で折り返した。

 後半4分、オランダは中距離のFKをCHスピツェが狙うが、GK山下がナイスセーブする。しかしその後は日本がパスを回して攻める場面が多くなる。12分、FW菅澤の落としからCH杉田がスルーパス。FW岩渕が走り込み、キープからCH杉田が落とすと、FW菅澤がミドルシュート。しかし枠を捉えられない。19分には右SH中島がミドルシュートを放つが、GKファンフェーネンダールがナイスセーブで弾き出す。23分、オランダはあまり目立った活躍ができなかった右WGファンデサンデンを下げて、ベーレンスタインを投入する。

 26分、日本は左SH長谷川のループパスをFW菅澤がフリック。FW岩渕のヒールパスに長谷川が回り込んでシュート。しかしポスト右に外れた。27分、日本は疲れからかこのゲーム、ミスが多かった右SH中島に代えて籾木を投入。これでさらにリズムが変わり、日本が攻勢をかけるようになる。31分、右SH籾木のパスからFW岩渕が右サイドを上がりシュート。しかしサイドネット。34分にはFW岩渕から右に展開。CH杉田が中に切り返してミドルシュートを狙う。ゴールかと思ったが、バーを弾かれた。

 35分、左SH長谷川のクロスをFW菅澤がヘディングで折り返し、FW岩渕の落としから右SH籾木がミドルシュート。しかしGKファンフェーネンダールがファインセーブで弾き出す。続く籾木のCKにFW菅澤がニアに走り込みシュートを放つが、これもGKファンフェーネンダールがセーブする。37分、左SB鮫島のクロスから右SH籾木が右に流して、CH三浦が走り込みシュート。しかしこれも枠を捉えられない。40分、FW岩渕のミドルシュートも枠を超えた。オランダは40分、左SBファンドンゲンに代えてファンエス。42分には左IHファンデドンクを下げてルートを投入する。

 そして43分、右WGベーレンスタインが右SBファンツンテレンとのパス交換から中へ仕掛けると、クロスにCFミーデマがシュート。CB熊谷が身体を張ってブロックしたが、左手に当たったとしてPKを取られた。これを左WGマルテンスが落ち着いて決めて、なんとオランダが勝ち越し点を挙げてしまった。日本も45+2分、右SH籾木のCKを右SB清水がニアでフリック。CH杉田がミドルシュートを放つが、CHスピツェがゴール前でブロック。そしてタイムアップ。2-1。後半は日本が攻め続けたにも関わらず、PKで失点。新生なでしこの女子ワールドカップはラウンド16で終わった。

 非常に残念。後半は日本がペースを掴んでいただけに、延長戦まで行けば勝てたかもしれない。右SH籾木の投入がもう少し早ければと思わないでもないが、何より再三の決定機を決められなかったのが痛かった。特にCH杉田。いや杉田だけの責任ではないが、今のなでしこは杉田のチームだけに、自ら決めきれなかったミドルシュートなどをしっかりと心に刻んで、来年の東京五輪で無念を返してほしい。よくやった、なでしこ。しかし次こそ頂点まで上り詰めよ。今後が期待される結果となったワールドカップだった。