とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第6節 北海道コンサドーレ札幌vs.ヴィッセル神戸

 今週のJリーグは日曜開催。FA杯もあってプレミアリーグもお休み。ということで、久しぶりにのんびりとした土曜日を過ごしたが、夕方時間が空いて、ふと見ると、コンサドーレヴィッセルのゲームだけは土曜日開催だった。あわててDAZNでゲームを観戦した。コンサドーレは第2節、ヴィッセルは第4節にグランパスと対戦。いすれもグランパスが苦戦した相手だ。コンサドーレは攻撃力、そしてヴィッセルは守備力が強かった。さて、コンサドーレヴィッセルが対戦するとどんなゲームになるか。いや、面白かった。実力はヴィッセルの方がやや上かな。

 コンサドーレの布陣は3-4-3。アンデルソン・ロペスをトップに、金子とチャナティップがシャドーに入る。WBは右にルーカス・フェルナンデス、左WBは菅。宮澤と駒井でボランチを組む。3バックは右から田中駿汰、キムミンテ、福森。GKは若い中野小次郎が守る。一方、ヴィッセルの布陣は4-4-2。佐々木大樹と藤本の2トップに、右SHは増山、左SHに古橋が入る。ボランチは山口蛍とサンペール。DFは右SB山川、左SB酒井高徳。CBには小林友希と菊池の若い二人を並べ、GKは前川。水曜日のフロンターレ戦を引き分けたヴィッセルだったが、そのゲームで先発したドウグラスフェルメーレン、郷家、井上はベンチにもいない。

 序盤からコンサドーレが積極的に攻めていく。3分、右FW金子から大きく左サイドに展開。左WB菅の戻しから左CB福森がミドルシュートを放つ。ヴィッセルも前からプレスをかける。8分、FW佐々木から右に展開。右SH増山が戻したパスを右SB山川が中へパス。FW佐々木がミドルシュートを放つ。13分、CH駒井がミドルシュート。14分、右FW金子がミドルシュート。19分には左CB福森のクロスに右WBルーカス・フェルナンデスがボレーシュートコンサドーレが積極的に攻めていくが、ヴィッセルのプレスも厳しく、激しい球際の攻防が続く。

 21分、右WBルーカス・フェルナンデスのCKに左CB福森がヘディングシュート。23分にはCBキムミンテの横パスをFW藤本が奪ってロングシュートを放つが、枠は捉えられない。さらにコンサドーレが攻める。30分、右FW金子がループ気味のミドルシュートを放つが、わずかにバーの上。37分、CFアンデルソン・ロペスのポストから左FWチャナティップミドルシュート。39分にはCFアンデルソン・ロペスがドリブルで運び、右WBルーカス・フェルナンデスのクロスに左FWチャナティップがシュート。だが枠を外す。

 しかし攻めの姿勢を貫くコンサドーレは45分、右FW金子のドリブルから右に流すと、右WBルーカス・フェルナンデスが仕掛ける。すると後ろから追いかけたFW佐々木が倒してしまう。PK。これをCFアンデルソン・ロペスが決めて、コンサドーレが先制点を挙げた。さらに45+8分、右WBルーカス・フェルナンデスからのFKをPA内の左サイドで収めた福森に対して、詰め寄せた右SB山川が倒してしまう。再びPK。これもアンデルソン・ロペスが決めて、2点目。コンサドーレが2点リードして前半を終えた。

 するとヴィッセルは後半最初、前半あまり目立った動きのなかった藤本に代えて左SHに中坂を投入。古橋をFWに上げる。しかし開始19秒、左FWチャナティップのパスを受けたCFアンデルソン・ロペスが右に展開。右WBルーカス・フェルナンデスのクロスをロペスがシュートしてゴール。コンサドーレが後半開始早々に3点差をつけた。ヴィッセルの中盤に人はいたが、しっかり相手を掴みきれていなかった。後半立ち上がり、集中力不足か。しかしこの後、ヴィッセルは前線に入った古橋が積極的に走り回り、攻めていく。2分にはFW佐々木のパスからFW古橋がシュート。GK中野がナイスセーブ。そして8分、左SB酒井の縦パスに走り込んだ左SH中坂が中へ戻すと、CH山口が得意のミドルシュート。ネットに突き刺さり、ヴィッセルが1点を返した。

 さらに11分にはCHサンペールの長い縦パスにFW古橋が抜け出してシュート。これはポスト左に外れるが、直後の12分、GK中野からボールを受けたCH宮澤が右CB田中にパスを回すが、そこに左SH中坂がプレス。CB田中がバックパスを戻すと、FW古橋が奪ってそのままドリブル。GKをかわしてシュート。ヴィッセルが2点目を返した。1点差に詰め寄られたコンサドーレは17分、チャナティップを下げて、CHに高嶺を投入。駒井を左FWに上げる。攻めるヴィッセルは19分、FW古橋のCKをFW佐々木がニアでヘディングシュート。GK中野がキャッチする。そして23分、GK前川からのゴールキックを右SB山川が競って、右SH増川が絶妙のクロス。FW佐々木が走り込むと、飛び出したGK中野が倒してしまう。PK。これを古橋が決めて、ついにヴィッセルが同点に追い付いた。

 32分、ヴィッセルはFW古橋を下げて、小田裕太郎を投入。コンサドーレも35分、菅に代えて、今季グランパスから完全移籍した右FW青木亮太を投入する。金子を右WBに下げて、ルーカス・フェルナンデスを左WBに回す。ヴィッセルも39分、増山を下げて、左SHに初瀬を投入。中坂を右SHに回す。

 同点に追い付かれ、ようやく攻め始めたコンサドーレだが、ルーカス・フェルナンデスの強引な突破など、前半のような連携に欠ける。青木がボールを持つことも少ない。すると41分、GK前川からのゴールキックを右SH中坂が前につなぐと、FW佐々木がドリブルで前進、CBキムミンテを抜くと中へ戻して、CH山口がミドルシュート。ついにヴィッセルが逆転した。45分にはCH安井とCB大崎を投入。3バックにして守備を固める。そしてタイムアップ。3-4。3点差をひっくり返して、ヴィッセルが劇的な逆転勝利を挙げた。

3点目までは集中力の緩みも見られたヴィッセルだったが、後半に古橋をFWに上げてからようやくヴィッセルの攻撃に勢いが出た。グランパス戦で古橋が先発しなくてよかった。佐々木や増山など、若い選手もいい活躍を見せているし、イニエスタが復帰したらもっと攻撃力が高まり、怖いチームになるだろう。一方、コンサドーレは3点リードしたが、このうち2点はPK。完全に崩してのゴールは1点だけ。後方から押し上げる攻撃的サッカーは魅力的だが、まだまだ連携力不足、決定力不足も問題だ。金子とチャナティップのシャドーの飛び出しも足りない。青木がもっと馴染んで活躍することを期待したい。