とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第24節 名古屋グランパスvs.浦和レッズ

 6月の代表ウィークでリーグが中断した後の初戦、カップ戦で3連勝してさらなる上昇が期待されたにも関わらず、レッズに0-3の完敗。それまで9戦勝ちなしと低迷していたレッズだが、このゲームを境に一転好調。その後は4勝2分。前節にはフロンターレを3-1で破り、現在3連勝中と絶好調で8位まで順位を上げた。一方、グランパスはこの間、1勝1敗3分。なかなか中位の集団から抜けきれない。前節のコンサドーレ戦でも、ゲーム内容は圧倒していたにも関わらず、アディショナルタイムで失点。引き分けでゲームを終えた。

 水曜日に行われたルヴァン杯ではレッズに後半に追い付いて1-1のドロー。レッズ3連戦の2試合目だ。グランパスの布陣は3-5-2。マテウスと永井の2トップに、相馬と森下が左右に開き、中盤はレオシルバをアンカーに、右IH稲垣、左IHには重廣が移籍後リーグ戦初先発した。CBとGKはいつものメンバー。前のレッズ戦では負傷で欠場したランゲラックも今度は元気にゴールを守る。一方のレッズは4-2-3-1。キャスパー・ユンカーをトップに、トップ下に江坂。右SH松崎、左SH関根。ボランチは柴戸と平野。DFは右SB宮本、左SB明本。知念と岩波のCBにGKは西川。ルヴァン杯に出場した岩尾や松尾、伊藤敦樹らは先発から外した。

 開始2分、レッズはOH江坂のパスから左SH関根がシュート。6分には右SH松崎が仕掛けてミドルシュートを放つ。序盤、しっかりプレスをかけて守ったグランパスは14分、CHレオシルバの縦パスをFWマテウスがダイレクトで右ヘ展開。右WB森下のクロスにFWマテウスがオーバーヘッドシュートを狙う。18分にはFWマテウスのクロスがDFに当たってファーに流れたところをFW永井がシュート。枠は外した。しかし少しずつグランパスがペースを掴んでいく。

 そして27分、右WB森下のスローインを受けたFWマテウスが右サイドでキープをすると、DFの股下を抜くパスを中へ送る。これを受けたFW永井も股下を抜いてゴール前にクロス。左IH重廣がゴール前に詰めてシュート。グランパスが先制点を挙げた。素早いスローインでレッズDF陣が一瞬、集中力を欠いた。永井はゴールラインの外で靴ひもを結び直して、ピッチに入ったところでのプレーだった。その後、グランパスは稲垣をボランチに下げて5-4-1に布陣を変更。マテウスが右SHに開き、永井がワントップに残った。

 28分CH平野、35分右SH松崎とレッズはミドルシュートを放つが、なかなかCFユンカーにパスが入らない。40分、レッズは負傷の柴戸に代わり、伊藤敦樹を投入する。45+2分、CFキャスパー・ユンカーが強引にシュートを放つが、わずかにDFが触って、ポスト左に外れた。そして前半終了間際の45+5分、CB岩波のフィードを右CB中谷がはね返すと、これをCF永井が拾い、そのまま前を向いてドリブル。右サイドを駆け上がってきた右SHマテウスに落ち着いたパスを通すと、マテウスがシュート。カウンターで追加点を挙げた。

 後半最初、レッズは松崎と関根の両SHを下げて、右SHモーベルグと左SH小泉を投入する。6分、GK西川にCF永井がプレスをかけると、西川のパスをCH稲垣がカット。右SHマテウスの落としを右WB森下がシュート。だがバーに当たりはね返された。レッズも9分、左SB明本が左SH小泉とのワンツーで左サイドを抜け出し、クロスにOH江坂がシュート。だが枠を捉えられない。12分、グランパスは左SH重廣を永木に交代する。16分、CFユンカーがドリブルで持ち込むと、CB藤井をかわし、さらにドリブル。堪らず右CB中谷が倒して、PA
手前でFKを献上。これを右SHモーベルグが蹴るが、壁に当たってはね返された。

 そして19分、自陣右サイド深い位置で右WB森下がナイスタックルでボールを奪うと、CF永井に縦パス。永井も縦に放り込むと、右SHマテウスが走り込み、対応した右SB宮本の縦パスをCF永井がカット。落としを左SH永木がシュートするが、GK西川がセーブ。しかしこぼれ球を永井が拾って、そのままシュート。ネットを揺する。しかし主審は永井のハンドを疑い、すぐにはゴールを認めない。永井が猛烈にアピールする中、VARを確認。ゴールが認められた。グランパスが3点目を挙げる。

 25分、レッズはCH平野を下げて左SH大久保を投入。小泉をボランチに下げる。直後、左CB丸山のフィードにCF永井が抜け出し、シュートを放つが、わずかにポストの左。29分、グランパスはこのゲーム、よく走り、大活躍の永井を下げて、右SHに仙頭を投入。マテウスをトップに上げた。レッズも31分、CFユンカーを下げて松尾を投入する。34分、CH小泉がミドルシュート。43分にはCH伊藤の縦パスをOH江坂が落とし、CF松尾がシュートするも、DFがブロック。グランパスは45+1分、マテウスと森下に代えて、CF石田と右WB宮原を投入。45+3分、右SHモーベルグミドルシュートを放つが、枠の外。そしてタイムアップ。3-0。グランパスが前半戦の雪辱を果たし、快勝した。

 このゲームは永井の活躍に尽きる。前線から最後まで、とにかく走り続けた。それでグランパスのサッカーが変わった。今後、しばらくは中位以降のチームとの対戦が続く。次は同勝ち点で並ぶ9位サガンが相手。勝利して順位をひっくり返したい。ようやく今後に希望が見えた。この調子で勝ち点を積み上げていってほしい。