とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

高校サッカー 準々決勝 大津vs.前橋育英

 天皇杯の元元日開催がない今年、新年最初のサッカーは高校サッカー。だが地元チームは1回戦で早々に敗退し、準々決勝から観始めた。テレビで放送したのは昨年準優勝の大津と今年度インターハイ優勝の前橋育英の対戦だ。昨年も同じ準々決勝で対戦したが、大津が1-0で勝利している。前橋育英としては昨年のリベンジ、大津にとっては決勝戦でリベンジして優勝したいところ。

 大津の布陣は4-4-2。山下と小林の2トップに、右SH田原、左SH香山。ボランチは坂本龍之介と累積出場停止の浅井に代わって井伊虎太郎。龍虎でボランチを組む。DFじゃ右SB坂本翼、左SBに田辺。碇と野田のCBにGKは西。一方、前橋育英も同じく4-4-2。山本と高足の2トップに、右SH小池、左SH大久保。徳永と青柳のダブルボランチに、DFは右SB井上、左SB山内。CBは杉山と齋藤。GKに雨野。U-19やU-17に選考されている選手も多い。

 序盤、大津が長身の小林めがけてロングボールやロングスローを放り込んでいく。そこをしっかり耐えた前橋育英は6分、左SH大久保がミドルシュート。大津も9分、FW小林から右に展開し、右SH田原がシュートを放つ。お互い実力伯仲。攻守の切り替えも早く、互角の展開が続く。15分、前橋育英は左SB山内の縦パスに左SH大久保が走り込み、クロスにFW高足が飛び込むが、DFにブロックされた。直後の16分には大津が攻め込む。CB碇のフィードをFW小林が落とし、右SH田原がシュート。だがこちらもDFがブロック。17分にはCB野田のフィードをFW小林がフリック。左SH香山のクロスにFW山下が走り込み、シュート。だがポスト左に外れた。

 前橋育英の中心はCH徳永。21分にはそのCH徳永がミドルシュートを放つが、CB碇がブロックする。25分、大津のエース、小林がミドルシュート前橋育英も27分、CH青柳が詰め寄るDFをかわすループパスを通すと、右SH小林が左に落として、FW高足がシュート。これもポスト左に外れた。その後、前橋育英はCH徳永がDFラインまで落ちて、3バックの形でゲームを作っていく。39分、左SB山内のクロスのこぼれをCH青柳がシュートするが、枠を捉えられない。40分にはFW山本がミドルシュートを放つが、うまく当たらない。前半はこのままスコアレスで折り返した。

 後半も前半同様、互角の展開が続く。すると13分、前橋育英は大久保を下げて、右SHに堀川を投入。小池が左SHに回る。15分、右SB井上のサイドチェンジから左SH小池のクロスにFW山本がシュート。だがこれも枠の外。大津は16分、香山に代えて、右SH岩崎を投入。田原が左SHに回る。そして17分、右SB坂本翼に対して遅れて入った左SH小池のタックルに対してイエローカードを出される。これが2枚目。小池が退場となってしまう。前橋育英は高足を右SHに下げて、堀川を左SH。この後は4-4-1の布陣で戦うことになってしまった。

 これで得たFKにGK雨野が飛び出してパンチングをするが、遠くへは飛ばず、こぼれ球をCB碇がシュート。さらにFW山下がシュートを放つが、ポスト右に外れた。一人少なくなった前橋育英だが、けっして守備に偏るわけではない。23分にはGK雨野のフィードをFW山本がうまく受けて、DFをかわしシュート。だが枠を捉えられない。大津も24分、FW小林のポストから右に流して、右SH岩崎がミドルシュート。直後、田原を下げて、左SH中馬を投入する。

 28分、右SB坂本翼から右に展開。右SH岩崎のクロスにFW小林がヘディングシュート。GK雨野がファインセーブ。前橋育英も30分、CH徳永がドリブルで運び、スルーパスはDFに引っ掛かったが、こぼれ球を拾った左SH堀川はシュート。今度は大津のGK西がナイスセーブでキャッチする。さらに直後の30分には右SH高足がドリブルで運び、DFに突っかかったが、こぼれ球を再び左SH堀川が拾ってスルーパス。右SH高足が抜け出して、切り返しからミドルシュートを放つ。しかしGK西の正面。キャッチされた。

 33分、大津は田原に代えて、右SH稲田。一方、前橋育英は40分、杉山と高足を下げて、CBポンセと右SH根津を投入する。43分には左SB山内のフィードからFW山本がシュートを放つが、これも枠を捉えられない。そしてタイムアップ。結局、80分ではスコアレス。勝負はPK戦にもつれ込んだ。PK戦前橋育英が先行。一番手の徳永が決めれば、大津も小林が決める。しかし、前橋育英の2番手、左SB山内が止められてしまう。一方、大津の二番手は岩崎。GK雨野がしっかり読んで手に当てたが、こぼれたボールはコロコロとゴールに転がり込んだ。その後は両チームとも3人決めて、大津の5人目は稲田。これも確実に決めて、大津が5-4。PK戦を勝ち抜いて、準決勝進出を決めた。

 昨年の雪辱を期した前橋育英だったが、今度はPK戦で敗退。悔しい結果となった。だが内容的にはほぼ互角。いや、後半途中から一人少なかったことを考えれば、前橋育英の方が実力は上だったかもしれない。しかしいいゲームだった。今年はPK戦が多いような気がする。青森山田も準々決勝で神村学園に屈した。どこのチームも実力伯仲だ。次は準決勝。さてどのチームが決勝に上がってくるか。土曜日のゲームも楽しみにしよう。