とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第18節 FC東京vs.名古屋グランパス

 Jリーグも前半戦が終わり、このゲームから後半戦。グランパスは首位マリノスに勝ち点差1の2位に付けている。今節の相手は12位FC東京。3連敗でついにアルベル監督が更迭。クラモフスキー新監督が就任した。クラモフスキーと言えば、かつてマリノスでポステコグルー監督の下、ヘッドコーチを務めていた。その後、エスパルスの監督を経て、今季はJ2モンテディオの監督を務めたが、第7節で成績不振のため解任されている。3連敗中、すべて3失点と守備が崩壊している印象。クラモフスキー新監督はFC東京でどんなサッカーをいせてくれるのか。一方、グランパスは4連勝中。グランパスの長谷川監督は一昨年までFC東京の監督を務めていたし、永井や米本など、かつてFC東京に所属していた選手もいる。今季第5節で対戦した時は0-0のスコアレスドロー。その頃に較べると、攻撃力もだいぶ高まってきた。勝手知ったる選手を相手に、さらに5連勝と連勝を伸ばしていきたい。

 FC東京の布陣は4-2-3-1。ディエゴ・アルヴェイラをトップに、トップ下に渡邉凌磨。仲川と俵積田が左右に開き、ボランチ松木と安部柊斗。DFは右SB小泉、左SB長友。エンリケトレヴィザンと森重のCBにGKはスウォヴィク。一方、グランパスマテウスがトップ下に入る3-4-1-2。ユンカーと永井の2トップに、米本と稲垣のダブルボランチ。右WB和泉、左WB森下は変わらず。ただし丸山がケガで代わって右CB野上が先発。藤井が左CBに入り、センターに中谷。GKはランゲラック。野上の補強が生きた。

 ゲームは序盤からFC東京が積極的。前からプレスをかけ、CFディエゴ・オリヴェイラが強靭な体を生かす。7分にはCB藤井に競り勝って、ドリブルからシュートを放つ。9分、グランパスは左WB森下が上がってクロス。だが右FWユンカーにわずかに合わない。16分には左FW永井が右前に送ると、右FWユンカーがヘディングで落として、OHマテウスがシュート。だがGKスウォヴィクがセーブする。いい形だった。

 FC東京も17分、CFディエゴ・オリヴェイラが右CB野上と競り合ってかわし、クロスにOH渡邉がシュート。ポストを叩く。そして18分、OH渡邉の縦パスを受けたCFディエゴ・オリヴェイラが反転して、藤井と野上をかわしてシュート。これがネットに突き刺さる。FC東京が先制点を挙げた。序盤から藤井、野上とも、ディエゴ・オリヴェイラの屈強な身体能力に手を焼いていた。不安が的中した感じだ。

 25分、グランパスはOHマテウスが左サイドを駆け上がり、クロスに右WB和泉がシュートを放つが、枠は捉えられない。その後もグランパスが攻めようとするが、FC東京の寄せが早いせいか、パスミスが多く、スムーズに攻め込んでいけない。34分、FC東京は仲川が足首を痛め、OH塚川と交代した。渡邉が右SHに回る。

 グランパスは42分、CB藤井の縦パスに左FW永井が走り込み、クロスにOHマテウスミドルシュート。だがバーを越える。44分にはCH稲垣のパスをOHマテウスが縦に付け、右FWユンカーのパスから左FW永井がシュート。だがDFがブロックする。終了間際にはマテウスがドリブルで迫るが、飛び出したGKに対してボールが足に付かず、PA内で倒れた。するとこのプレーに対して主審がイエローカード。シミュレーションと判断したのだろうが、厳し過ぎる判定。グランパスは前半だけで4枚のイエローカードをもらった。

 後半頭、グランパスは前半に4枚目のイエローカードをもらい、次節出場停止となった米本に代えて、ルヴァン杯で活躍した山田を投入した。5分、OHマテウスミドルシュートを放てば、FC東京も6分、CH安部がミドルシュート。GKランゲラックが横っ飛びナイスセーブする。しかし後半になってもFC東京も寄せが早い。13分にはCH松木のCKにCFディエゴ・オリヴェイラがヘディングシュート。やはり強い。

 19分、FC東京が左SH俵積田に代えて東を投入すると、グランパスも20分、永井と和泉を下げて、左IH重廣、左WB河面。森下が右WBに回り、山田をアンカーに置く3-5-2に変更する。23分、右IH稲垣のクロスにCFユンカーがDF二人に囲まれながら、何とか足を伸ばしたが、シュートは左に外れた。26分にはCBトレヴィザンがミドルシュート。これもGKランゲラックがナイスセーブする。

 31分には右WB和泉に代えて石田凌太郎。しかし直後の32分には右WB石田のバックパスをCFディエゴ・オリヴェイラに奪われて、GKをかわしてシュート。ポスト左に外れて助かった。しかし35分、CH松木の縦パスにCH安部が左サイドを抜け出すと、クロスにCFディエゴ・オリヴェイラがヘディングシュート。FC東京が追加点を挙げた。37分、グランパスは野上を下げて、FW貴田を投入。再びマテウスをトップ下に下げ、3-4-3の布陣に戻して攻める。だがメンバーはキックオフ時からだいぶ変わった。ボランチは稲垣と加藤。藤井が右CBに移り、左CBには河面。重廣が左WBに入った。右WBは石田。

 39分、FW貴田がDFをかわしてミドルシュート。GKスウォヴィクがナイスセーブで防ぐが、こぼれ球をFWユンカーが詰めてシュート。ネットを揺らしたが、これはオフサイドFC東京は40分、ディエゴ・オリヴェイラと渡邉に代わり、ペロッチと野澤。攻めるグランパスだが、最後までFC東京のプレスが厳しい。結局このままタイムアップ。0-2。5試合ぶりの敗戦を喫した。

 残念。だがこのゲームは新監督で奮起したか、FC東京の出来が良かった。一方、グランパスは山田や河面など新しい選手を交代投入した。ゲームの中で経験を積ませて、育てようという采配かもしれないが、やはり米本らと比べると実力的にはやや落ちる。次節の相手はフロンターレ。今季はケガ人多発の影響もあり、ここまで11位と低迷するが、ここ3試合は2勝1分と調子を取り戻してきた。米本がいないのは不安。何とか新しい選手、若い選手たちが奮闘し、勝利を掴みたい。その後にはマリノスとの首位決戦が待っている。ここが踏ん張りどころだ。がんばってほしい。