とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

インテル最終戦も飾れず。今シーズンを象徴するようなモヤモヤゲーム。

 セリエAユベントスの優勝で幕を閉じた。インテルの最終戦は4位のラツィオとの対戦。一応3位のウディネーゼが敗れれば、ラツィオにCL出場の可能性があるし、インテルにはラツィオに勝利するとともに、ナポリが引き分け以下でCL出場ということで、BS放送の右肩テロップに「CL出場可能性」なんて書かれていたけれど、まあ可能性は限りなく低い。事実、ウディネーゼが悠々とシエナに勝利した。それ以上に今シーズンを象徴していたのが欠場選手の多さ。インテルスナイデルフォルランをケガで欠き、GKジュリオ・セザールも出場停止。ラツィオもクローゼがケガ。今シーズン得点を挙げた上位3人が欠場という寂しい状況。ゲームはホームのラツィオ・ペースで始まった。
 ラツィオが序盤から圧力を強め、インテルを自陣に押し込める中、一人長友だけが前線に飛び出し奮闘する。6分、長友のクロスはGKが弾き返す。9分にも長友がドリブルで抜け出してゴール前にクロス。だが、中が追い付いてこない。このゲームではミリートの1トップにアルバレス、ポーリの2シャドー。だが二人ともMFタイプで前進力に乏しい。
 それでも長友に鼓舞されてか、次第にインテルが押し返してくる。もっとも両チームとも攻撃に決め手がない。27分、DMFグアリンミドルシュート。GKビッサーリがナイスセーブ。ようやくインテルがゴールに迫ると、29分にもグアリンが中央でドリブルからミリートをポストに折り返しをシュート。GKビッサーリがセーブ。
 前半終盤は右サイド、マイコンが上がる。37分、マイコンのクロスにミリートがヘディングシュート。38分、ポーリのドリブルからミリートがシュート。そして44分、マイコンを起点にサネッティからの戻しを受けてPA内に進入したところでレデスマがマイコンを倒してしまう。PK。これをミリートが決めてインテルが先制し前半を終えた。
 後半に入っても一進一退。ホント、決めてのない両チーム。面白くもないゲーム。12分、レデスマがミドルシュート。GKカスティラッツィがセーブ。13分、右SHカンドレーバがミドルシュート。GKカスティラッツィがナイスセーブ。カンドレーバはゲーム中、長友が相対し、よく抑えていた。
 そして13分、レデスマのCKにCFコザックが合わせ、ヘディングシュート。これが決まり、ラツィオが同点に追いつく。さらに18分、左SHルリッチがドリブルでマイコンをかわし、戻しのクロスにカンドレーバがシュート。あっさりとラツィオが勝ち越した。
 インテルは16分にアルバレスに代えてパッツィーニを投入。今シーズン、パッツィーニはほとんど活躍できなかった。シーズン後半は途中出場ばかりで出場機会も少なかった。中盤からパスが出なければパッツィーニも活躍のしようがない。だからと言ってアルバレスやポーリを入れても、独りよがりなプレーで周りとの連携がイマイチ。
 28分、グアリンのクロスにルシオがシュート。36分、カンビアッソの戻しをマイコンがシュート。さらに37分、マイコンのスルーパスサネッティが抜けてクロスをパッツィーニがシュート。ポストに当たりはね返される。そしてロスタイム。GKからのフィードをOMFマウリが受けて中に入れると、カンドレーバのスルーパスにコザックが反応。シュートをいったんはGKカスティラッツィが弾くが、これをマウリが押し込んでラッツィオがダメ押し。3-1でラツィオが最終戦を飾った。
 インテルは6位。シーズン序盤、3バックを試して全く機能せず、早々とガスベリーニ監督を解任。交代したラニエリ監督は可もなし不可もなし。正月を挟んで一時は連勝を重ねたものの、その後は9戦勝利なしと低迷。結局、シーズン終了を待たずストラマッチョーニ監督に交代。その後は少し息を吹き返し、6位まで押し上げたもののそこが限界。前節ミラン戦には勝利したが、スナイデルの負傷でまたもグズグズのチーム状態を露呈してしまった。
 長友はインテルと2017年までの長期契約を締結したが、他のメンバーは流動的。来年も長友がインテルの中心として、チームと浮沈をともにすることになりそうだ。強力なFW、効果的なMF、精力的なDF。いずれにせよインテルにはかなり思い切った若返りが必要だろう。来季こそは新生インテル、力強いインテルを見てみたい。