とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

W杯アジア2次予選 タジキスタン 対 日本

 W杯アジア2次予選の第3戦。グループ1位抜けをめざす2勝同士の対戦だ。もっともタジキスタンFIFAランクは115位。アウェイとは言え、楽勝で勝利してもらわねば困る。日本は大迫がいない中、鎌田をワントップに置き、右SHには堂安を起用した。柴崎と組むボランチは橋本。そしてCB冨安の代わりに植田が先発。他はモンゴル戦と同じ先発陣だ。対するタジキスタンの布陣は4-1-4-1。マヌチェフリ・ジャリロフをワントップに、右SHジャハーンギール・エルガシェフ、右IHウマルバエフ、左IHアリシェル・ジャリロフ、左SHバンシャンバ。ジュラバエフをアンカーに、DFは右から右SBサファロフ、CBダウロンジョン・エルガシェフ、CBバクナザロフ、左SBサザロフ。GKはヤティモフ。ホームの声援を受けて、90分間、積極的にプレーした。

 前半序盤、タジキスタンが積極的に攻めてくる。CKも得て、開始3分にはCHジェラボエフがミドルシュートを放った。日本は5分、右SB酒井のクロスにOH南野がヘディングシュート。10分には左SH中島のFKにCB吉田がシュートを放つ。さらに13分、左SH中島のCKにCB吉田がボレーシュート。しかしGKヤティモフがナイスセーブ。このゲーム、CB吉田がシュートを打つ場面は多かったが、決めることはできなかった。

 17分、タジキスタンはアンカーのジェラボエフが足の故障でサイドフに交代。だがその影響はあまりない感じ。24分にはCF鎌田がCHサイドフのチェックを受けてボールを奪われ、左IHアリシェル・ジャリロフがドリブル。スルーパスに左SHバンシャンバが抜け出してシュート。しかしGK権田が飛び出してナイスセーブ。タジキスタンは小柄だが俊敏で、カウンターも速い。日本も26分、右SH堂安の縦パスからOH南野とCF鎌田がパス交換。こぼれ球を右SH堂安がミドルシュートを放つが、左に外す。

 31分には左SH中島のCKにCB吉田がヘディングシュート。36分、CH柴崎のクロスにCF南野がヘディングシュートを放つが、枠を捉えられない。タジキスタンは守備面では激しく寄せては組織的に守り、前への意識も高い。45分、CF鎌田のスルーパスに走り込んだ左SH中島のクロスにOH南野がヘディングシュート。ドンピシャのタイミングだったが、GKヤティモフの正面。前半はスコアレスのまま折り返した。

 後半に入ると、鎌田と南野が前後を入れ替えた。1分、OH鎌田がミドルシュート。4分にはOH鎌田がドリブルで運び、右に流して、CF南野がクロス。GKヤティモフがキャッチしたが、前半よりは動きがスムーズな感じ。7分、右SB酒井の落としをCH橋本が縦に入れると、CF南野が落として、OH鎌田がスルーパス。右SB酒井が走り込むと、GKヤティモフが飛び出して、こぼれ球を右SH堂安がシュート。DFにブロックされたが、日本もようやく決定機を作ることができた。

 その直後、タジキスタンの右IHウマルボエフのスルーパスに左IHアリシェル・ジャリロフが走り込むが、CB吉田がうまくカバーして身体を入れ、GK権田がセーブした。すると8分、OH鎌田のドリブルから左に流すと、左SH中島のクロスにCF南野がヘディングシュート。これが決まり、ようやく日本が先制点を挙げた。さらに11分、CH柴崎から右に展開。右SB酒井のクロスに走り込んだCF南野がヒールでゴールに流し込む。日本が追加点。南野をCFに上げてようやく前線に動きが生まれた。逆に言うと、鎌田はやはり中盤の選手ということか。

 17分には右SH堂安が直接FKを狙うが、GKヤティモフがキャッチ。逆に18分、CB吉田の縦パスを右IHウマルボエフがカットして、縦パスをCFマヌチェフリ・ジャリロフがシュート。GK権田がセーブしたが、タジキスタンの選手はアジリティが高く、外連味なく前に攻めてくる。その後しばらくはタジキスタンが攻め込む。19分、日本は左SH中島に代えて浅野を投入。タジキスタンもCFマヌチェフリ・ジャリロフに代えてボボエフを投入する。24分、左IHアリシェル・ジャリロフが切り返しからミドルシュート。GK権田がナイスセーブ。33分には左SHバンシャンバのFKにCBベクナザロフがシュートを放つが、ポストの右。タジキスタンがよく攻める。

 日本は35分、OH鎌田に代えてCF永井を投入。南野をトップ下に下げる。36分、右SH堂安の落としからOH南野が左に流して、左SH浅野がシュート。だがふかしてしまう。そして37分、今度は右SB酒井のクロスに左SH浅野がヘディングシュート。日本3点目。これで勝負あった。41分、右SH堂安の縦パスからOH南野がスルーパス。CF永井が抜け出してシュートを放つも、GKヤティモフがナイスセーブ。日本は42分、OH南野に代えて久保を投入。44分、右SH堂安のミドルシュートはGKヤティモフにナイスセーブされた。さらに45+1分、OH久保の落としから左SH浅野がシュート。これはバーを叩く。45+3分にも右SH堂安が強烈なミドルシュート。だがこれもGKヤティモフがファインセーブ。そしてタイムアップ。3-0。終わってみれば、日本が快勝して、グループリーグ3勝目を飾った。

 大迫がいない中、鎌田がCFで先発したが、結局後半になって鎌田をトップ下に下げてから2ゴール。大迫のようなポストプレーヤーでなければ南野の方が裏への抜け出しの点でCFには適任だった。モンゴル戦では右SH伊東純也が活躍したが、それも右SB酒井がいればこそ。酒井や長友の代役も試していきたい。中盤ではモンゴル戦の遠藤航のプレーもよかった。攻撃陣も今は南野が絶好調だが、今後何があるかわからない。次は11月にアウェイでキルギス戦。畠中や板倉、室屋など、今回ベンチを温めるだけで終わった選手もいる。今後、さらにバリエーションを深めていってほしい。