マンUの開幕戦の相手は昨シーズン、チャンピオンズシップを首位で昇格してきたニューカッスル。アルゼンチン代表で不安定な守備を見せていたグティエレスはこのチームにいたのか。他にコロッチーニ、ホセ・エンリケも。だが特に頑張っていたのはCFに座ったキャロル。イングランド21歳以下代表だそうだが、高さもあり、攻撃に守備によく動いていた。
マンUは、メキシコ代表で若々しい活躍を見せたエルナンデスが加わったが、先発は昨シーズンと全く一緒。中盤にはスコールズとフレッチャーが入り、ルーニー、ベルバトフも元気な姿を見せる。
ゲームはマンUペースだが、ニューカッスルも落ち着いた対応を見せ、健闘。9分、ルーニーがナニをポストにミドルシュート。ニューカッスルもバートンからのCKをキャロルがヘディングシュート。
ニューカッスルがパスをつないで攻めるのに対して、マンUはエブエ、ナニの左サイドから崩してクロスを入れる。ニューカッスルの新戦力パーチがまだうまくなじんでいないかも。
31分、ルーニーからバレンシアのクロスをベルバトフが落とし、ルーニーがボレーシュート。そして33分、グティエレスがドリブルをしようとしたところをバレンシアが詰めてボールを奪い、オシェイを経由してスコールズのスルーパスにベルバトフが走り込みシュート。マンUが点を取る時はいつもとても簡単に奪ってしまう。
42分にもナニからエブラがクロス、ルーニーがつないでフレッチャーが反転シュート。追加点を挙げて突き放す。43分にはフレッチャーからルーニー、ベルバトフ、スコールズ、ルーニー、ベルバトフとつないで最後はルーニー。ここは得点にならなかったが、この中盤のスムーズなつなぎがすばらしい。みんながイメージを共有し、動くべきところに動き、パスを出す。特にスコールズ、フレッチャーのCMが相手の嫌がるところに入り込み、パスをつなぎ、シュートを放つ。
後半に入るといよいよマンUペース。9分、カウンターからルーニー、ベルバトフとつなぐと、その直後にもスコールズからルーニー、そしてベルバトフがシュート。
18分にはルーニーに代えて新加入エルナンデスを投入。まだ連携が十分とは言えないが、スルーパスに走り込むシーンもあり、その速さ、巧さは今シーズンのマンUの大きな武器になりそうだ。
ニューカッスルはまだ連携が不十分。特にキャロルを生かし切っていない。それでも25分過ぎから攻勢を取る場面が増えてきて、28分、グティエレスのクロスにキャロルがヘディングシュート。34分にはバートンのクロスに途中交代のアメオビのヘディング。他にはルートリッジの動きの良さ、アラン・スミスの気持ちの入った守備が目に付いた。グティエレスの独りよがりのプレーは、最後まで突破できればいいが、マンU相手では少し厳しい。
26分、守備固めでナニに代えてギグズを入れると、40分、右サイドの攻防からスコールズが左に送り、ギグズが軽くダイレクトで合わせてダメ押しの3点目。ゲームを決めた。
今年もマンUは強い。巧い。手堅い。チェルシーのような爆発力はなくとも、ライバル対決には例年のようにしぶとさを発揮しそうだ。加えてエルナンデス。今年もマンUが優勝争いの一つの軸、中心になることは間違いなさそうだ。