とんま天狗は雲の上

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猛暑と過密日程、これを乗り越えなければJリーグ制覇は遠い 昨日勝ったのはアントラーズとガンバ

 アルジージャ対エスパルス。代表選のあったこの2週間、代表選手のいないアルジージャは日曜日に天皇杯を戦って中5日。一方、ナビスコ杯に勝ち残ったエスパルスはさらにその間に準々決勝2試合を戦って中2日。しかも午後3時のキックオフ。まさか9月に入ってなお35度近い猛暑になるとは思っていなかっただろうが、それにしてもこの日程はエスパルスにとってあまりに酷。
 水曜日にナビスコ杯を戦ったチームでこの日勝ったのはアントラーズジュビロ、ガンバ。もっともアントラーズは同じく中2日のベガルタ相手で、かつPA内のハンドを見逃してもらったおかげかも。ジュビロは最下位のベルマーレ相手だし、アルビレックスに勝ったガンバはえらいが、活躍したのは途中交代のドドだったりする。しかも両チームともナビスコ杯では負けているし。
 フロンターレ戦も見ていないけど、先制するも逆転されて、憲剛まで出して結局追い付けないというのはあまりにかわいそう。結局、この過酷日程をいかにごまかし乗り切るかがリーグ優勝への距離になっているような感じだ。
 その点、グランパスは日程にも恵まれている。今節の相手はモンテディオ。上位に強く下位に弱いのがいつもの姿だが、ここは油断することなく気を引き締めて戦ってほしい。
 ということでアルジージャ対エスパルス。立ち上がりから選手の動きに雲泥の差。エスパルスは明らかに運動量が少なく、足元でつなぎたがり、あとは個人能力に頼る戦い方。14分、小野から藤本にパスが出て、キープから左に流すと兵働がシュート。しかし藤本のパスも兵藤のシュートも余裕がない。
 一方のアルジージャは、イ・チョンス、金久保、藤本が長い距離を走り、前線で動きを作る。がいかんせんミスが多い。それでも16分、いったんは前に詰まったラファエルがキープから前線に走り込んだ藤本にふわっとしたパスを出すと、藤本がループシュート。惜しくも枠を外れるが、アルジージャの藤本はパスを呼び込む動きをしている。
 19分にはイ・チョンスがキープからミドルシュート。22分、鈴木規郎から左サイド深く走り込んだ藤本にパスが出てクロス。惜しくもラファエルに合わなかったが、動きはいい。34分にはCB平岡からのフィード1本にエスパルスの藤本が抜け出すがGKがセーブ。3人・4人と効果的に絡んだ動きは見られない。
 アルジージャも36分、藤本のCKをマトがヘディングシュートで狙うと、前半終了間際の45分、金沢のスルーパスにラファエルが抜け出し、ついに先制点を挙げた。
 後半立ち上がり、長谷川監督の叱咤があったか、岡崎が必死の動きを見せる。3分、藤本のCKに岡崎。6分にはこの日初めて左サイドを上がった児玉のクロスに岡崎。しかしそれも長くは続かない。11分、アルジージャの藤本が落として、鈴木規郎ミドルシュートを放つと、16分にはDFからのフィードで抜け出したイ・チョンスが放ったシュートがDFの足に当たって右に流れると藤本がシュート。惜しくもバーに当たる。が、直後のCKをマトがヘディングシュート。追加点を挙げた。
 その後しばらくエスパルスも反撃をかけるが、決定機を作れずにいると、28分、ラファエルのスルーパスイ・チョンスが抜け出し、GKをかわしてきれいにゴールに流し込む。3-0。
 エスパルスは前半で足を痛めた小野に代えて後半開始から山本真希。12分にはヨンセン、さらに太田と攻撃的な選手を投入するが、最後まで噛み合わないまま。39分、ヨンセンからのパスに岡崎が抜け出たところを、アルジージャのCB坪内が倒し、レッドカード退場となるシーンもあったが、結局そのままゲームセット。明らかに選手の体調と動きがそのまま現れたゲームだった。
 これでアルジージャはJ2降格圏内から抜け出し、今後に望みが出てきた。一方のエスパルス。この敗戦は日程のせいと気持ちを整理することができるか。それにしても過密日程に勝てない戦い方では、Jリーグ制覇には厳しいのかもしれない。春先はいいサッカーをしていたのに、本当に残念だ。