とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

セレッソ、アルビレックスとも特徴のよく出た好ゲームだった

 Jリーグ再開後2戦目。アドリアーノと家長、アマラオが抜け、代わりにピンパォン、倉田に中後が入ったセレッソだが、ACLを見てもJリーグ2試合もまだ十分な結果が出ていない。どんなサッカーをしようとしているのか。それに興味があった。
 対するアルビレックスも、攻撃と守備の核であったマルシオ・リシャルデスと永田が抜け、どんなことになっているのか。その割にはここまで1勝1分とそれなりの結果が出ているのは何故なのか。今シーズンの両チームの戦い方を見たかった。
 立ち上がり、セレッソがいつものパスサッカーでペースをつかむ。ところが前半3分、カウンターから新加入のブルーノ・ロペスがドリブルで持ち上がり、その内側を左SBの酒井が追い越していく。ポストとなって戻したところを、B.ロペスがシュート。あっさりとアルビレックスが先制する。
 するとアルビレックスのプレスが機能し始め、セレッソが思うようにパスを回せなくなってくる。それでも乾、倉田、清武で懸命にパスをつなごうとするセレッソ。対して、ミシェウチョ・ヨンチョルが起点となって、ボールキープから早い攻撃を仕掛けるアルビレックス。両チームともプレスが厳しく決定機はつかめないが、全く異なる志向のサッカーががっぷり四つに組んで、面白いゲームが見られる。
 膠着した展開の中、セレッソミドルシュートを放って、この状態から抜け出そうと模索する。31分ピンパォン、33分、34分と清武。対するアルビレックスも35分、酒井がチョ・ヨンチョル、B.ロペスとパスをつなぐ間にゴール前に抜け出してシュート。セレッソは細かいパス回しからのミドルシュートアルビレックスはスピードを生かした飛び出しと壁パス。全く対照的である。
 そして42分、カウンターからピンパォンがドリブルで前進、十分引き付けてのスルーパスに乾が抜け出しシュート。セレッソが同点に追いついた。45分にも乾から倉田、中後とつないでボランチマルチネスがシュート。しかしこれはDFに当たりGK東口がセーブする。
 後半は立ち上がりからアルビレックスが攻勢をかける。2分、ミシェウのスルーパスにB.ロペスが抜け出しシュート。しかしGKキム・ジンヒョンがナイス・キャッチ。5分には右SB藤田のクロスをB.ロペスがシュート。これもキム・ジンヒョンがナイス・セーブ。
 その後、両チームが早い攻守の転換から互角に攻め合う展開に。やや押され気味のセレッソは20分、前線に小松、右SBに酒本を入れて2トップにすると、さっそく効果が出始める。24分、清武のCKに中後がヘディングシュート。25分には小松がドリブルで深く切れ込みクロス。30分、マルチネスミドルシュート
 アルビレックスも23分、三門に代えて高さのある川又を投入。こちらは個人技を見せる。28分、CB鈴木からのフィードをB.ロペスが胸トラップで持ち出しシュート。35分、チョ・ヨンチョルのクロスに川又がフリーとなるが空振り。
 40分過ぎからアルビレックスの運動量が落ち、セレッソが一方的に攻撃を重ねる。41分、ピンパォンがドリブルで持ち込みシュート性のクロス。小松が逆サイドに待つが、その前でGK東口がセーブ。42分、左サイド(丸橋?)からのクロスを小松が受けて反転、シュート。43分、乾のスルーパスがDFに当たってこぼれたところを小松がシュート。GK東口ナイスセーブ。44分、酒本のクロスを清武がヘディングシュート。ロスタイム5分にはピンパォンが右に流して乾がシュート。しかしどうしてもゴールにならない。結局、このままゲームセット。1-1のドローで終わった。
 しかしスタイルの違う両チームの攻防は見所が多くなかなか面白かった。セレッソはまだ熟成過程。これからもっとよくなっていくだろう。アルビレックスチョ・ヨンチョルブルーノ・ロペス酒井高徳が絡む左サイドの攻撃は強力だ。優勝候補というには少し物足りないが、十分上位を狙う実力はある。これからが楽しみだ。