とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

絶不調チェルシー相手だったが、宮市の活躍は限定的。

 ついに宮市がプレミアリーグで先発フル出場した。相手はチェルシー。依然5位を確保してはいるが、週間のFA杯、CLでも勝利なく、これで公式戦5戦勝利なしと絶不調。ボルトンにも勝利のチャンスがあると思ったが、終わってみれば3-0の完敗。宮市も守備に回る場面が多く、攻撃的な活躍を見せたのは限定的だった。
 それでも序盤はボルトンが積極的に宮市にボールを出す。5分には宮市が抜け出しクロスを入れるが、これがクリアされた後の逆サイド。右SBステインソンからのパスをランパードに奪われ、ストゥーリッジのドリブルからシュートを浴びる。6分にも宮市にボールが出て抜け出しを図ったように、宮市はすっかりボルトンの中で貴重な攻撃パターンの一つとなっている。
 だがボルトンの中盤が緩い。チェルシーの中盤、マタやエッシェンらから再三ストゥーリッジやドログバランパードに縦パスが入り、抜け出してくる。ところがそのチャンスを決められないのが今のチェルシー。19分、マタの縦パスをドログバが受けてシュート。だが力なくGKボグダンの正面。
 29分にはラミレスのドリブルからストゥーリッジがミドルシュート。これはGKボグダンが横っ跳びナイスセーブ。33分、CBダビド・ルイスの長いスルーパスにストゥーリッジが抜け出すがシュートはDFが何とかブロック。チェルシーで好調なのはストゥーリッジとマタくらい。
 ボルトンも45分、宮市がドリブルでスルスルと中に切れ込み、右にはたいて、右SHトゥンジャイのクロスに宮市がシュート。枠を外したが、これがボルトン前半唯一のシュート。ボルトンが前半は守備的に戦ったので、ピンチは少なかったが、41分にはランパードのスルーパスドログバイバノビッチが重なってチャンスをつぶす場面もあり、チェルシーの不調ぶりを象徴していた。
 ところが後半に入り3分、D.ルイスがドリブルでゴリゴリと中央を上がっていくと、いったん左にはたき、ドログバのクロスをストゥーリッジが落として、D.ルイスがシュート。これが決まり、後半早々チェルシーが先制する。
 これで反撃せざるを得なくなったボルトンも6分、レオコーカーのドリブルから縦パスをヌゴグが落とし、レオコーカーがシュート。だが枠を外す。ボルトンから移籍したケーヒルの守備が固く、なかなかチェルシーを崩しきれない。
 10分にはマタのCKにD.ルイスがヘディングシュート。何とポール際で守備をしていた宮市がヒールでクリアした。11分にはストゥーリッジのサイドチェンジからマタのスルーパスドログバがシュート。バーに当たる。次第にチェルシーの攻撃にタイミングが合い始めてくる。
 そして16分、ランパードのCKにドログバが強烈なヘディングシュート。追加点。宮市も反応するが、あまりに速さに全く足が届かない。目を見張る宮市。18分にはCKからエッシェンがシュート。GKボグダンが弾くが、D.ルイスとイバノビッチが重なってシュートできず。
 20分、宮市にとってこのゲーム一番の見せ場がやってくる。左サイドでポンと前にボールを置くと、そのまま全速力ダッシュ。右SBイバノビッチに駆け付けたCBケーヒルもかわして中に切れ込み、クロスを入れるがボルトンの攻撃陣が間にあわない。中に絞ったDFにクリアされた。
 34分にはマタのクロスのファーサイドランパードが合わせてシュート。3点目を入れてゲームを決めた。
 結局、終わってみれば3-0と完敗。不調ぶりを何度も露呈したチェルシーだったが、それを上回る攻撃力がボルトンにはなかった。宮市とトゥンジャイがかき回し、ヌゴグがポストプレーを見せても、シュートを決めるポイントゲッターがいない。だから19位にいるわけだから仕方ない。
 それでも上位陣には歯が立たなくても、下位チーム相手には強力な攻撃アイテムと手に入れたことは間違いない。次節のマンC戦は同様のゲームが強いられるにしても、その後の下位チームとの対戦で宮市の活躍を期待したい。