とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ハットトリックのノーリッチ戦。香川の決定力はさすが。

 レアル・マドリードに敗戦し、CL敗退が決まってしまったマンUだが、まずは香川がハットトリックを決めたノーリッチ戦から観る。今シーズン1部から昇格したノーリッチだが、もっと低い順位かと思ったら12位。今シーズン初めて観るノーリッチはCFホルトとCBバッソン以外、知らない名前が並ぶ。マンU相手に低い位置で守備ブロックを作ってゴールを守り、攻撃はカウンター頼み。だからこの順位なのか。
 マンUファンペルシーをトップにルーニーのトップ下、香川が左SH、右SHにバレンシア。だが、序盤から香川が積極的に中に入ってくる。1分、CHアンデルソンの縦パスに香川が走り込む。その後もプレスが甘いノーリッチを前に、ボールを受けに下がったり、トップ下でボールを捌いたりと流動的。左SBエブラ、FWルーニー、CHアンデルソンらとうまくポジションチェンジして自由に動き回る。
 16分、ルーズボールを香川が競り合ったこぼれ球をアンデルソンが縦にパス。ファンペルシーの落としからルーニーのスルーパスファンペルシーが走り込む。GKバンが飛び出しセーブ。20分、CHキャリックの縦パスをルーニーが落とし、ファンペルシーのスルーパスに香川が走り込むが、GKバンがセーブ。25分、バレンシアのクロスを香川が落とし、キャリックがシュート。
 マンUが圧倒的に攻め立て、ノーリッチがひたすら守る。だが、なかなか決定機がつかめない。マンUに嫌な雰囲気が漂う。そしてついにアディショナルタイムに突入。1分経過したところでバレンシアからのクロスをファンペルシーがトラップ。香川の前に落ちて、すかさず右足アウトサイドでシュート。狭いサイドを抜いてゴールを決める。マンUが香川のゴールで先制した。普通なら左足で蹴るところを右足でコースを狙った。さすが香川。GKの動きの逆を取った。
 前半はこれで終わるが、これまでと違っていい意味で香川のわがままなプレーが目立った。それこそがマンUで求められるプレーかもしれない。
 後半に入り6分、ノーリッチも右SBマーティンのクロスに右SHスノッドグラスが滑り込む。DFがクリア。8分には香川から長いスルーパスが出て、ルーニーが走り込む。GKバンがクリア。17分、左SHピルキントンの大きなアーリークロスをCFホルトが落とし、右SBマーティンがシュート。しかし枠に入らない。
 マンUもなかなか攻め切れない展開。21分にはファンペルシーに代えてウェルベックを投入。さらに29分にはアンデルソンに代えてクレバリー。ノーリッチも28分、FWカマラ、右SHベネットを投入。すると31分、キャリックからのフィードにルーニーが走り込み、香川の上がりを待ってパスを送ると、香川が滑り込むDFとGKの逆を取って巧いシュート。ようやくマンUが追加点を挙げてノーリッチを突き放した。
 これで楽になったマンUは42分、ウェルベックが香川とのワンツーで上がっていくと、ルーニーのスルーパスに香川が走り込む。長めのワントラップでDFを置き去りにしてGKバンを引き出し、飛び出したところでふわりとループシュート。見事に決まり、マンUが決定的な3点目を挙げる。香川はハットトリック達成。最初のタッチで勝負が決まった。見事なワントラップだった。
 ゲームは45分、プレスがなくなったルーニーが中盤からきれいなミドルシュートを叩き込む。4点目。4-0でマンUが危なげなく勝利を挙げた。それにしても見事の一言に尽きる。香川の決定力。GKとDFの動きを読んで、逆を取っては軽くゴールに流し込む。さすが。さて、こんな香川をベンチに置いて、いったいCLではどんなゲームをしたのか。次はCLのマンUを観てみよう。