とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

高校サッカー選手権 準々決勝 日大藤沢対静岡学園

 正月明けは元旦開催の皇后杯プレミアリーグを楽しんだ後、高校サッカーに興味が移る。しかし毎年のことながら、これが同じスポーツだろうかってその差に戸惑うんだよね。今年は準々決勝4試合のうち、インターハイ優勝の東福岡を破って勝ち上がった静岡学園日大藤沢のゲームを観たが、やはり最初、やたらと速くバタバタセカセカとしたサッカーに戸惑った。もっともこれは静岡学園のサッカーだったかもしれない。ボールを持つと攻撃陣が一斉に前を向いてドリブルを開始し、押し上げていく。だが日大藤沢の守備陣も堅い。ゴール前をしっかりと固め、静岡学園にゴール前までは入らせない。
 5分、静岡学園のFW加納がドリブルからシュート。日大藤沢のGK鈴木がしっかりセーブ。11分、日大藤沢もFW栗林のパスからエースFW田場が抜け出すがオフサイドの判定。日大藤沢はOH田場ディエゴがゲームを作るが、前半はもっぱら守備に追われる場面が多い。静岡学園は21分、CH鹿沼のスルーパスにFW加納が抜け出しシュートを放つが、DFがブロックする。日大藤沢も23分、CF栗林のスルーパスに田場が抜け出しドリブルでゴールに迫るが、静岡学園のDF陣に挟み込まれて奪われた。
 静岡学園は両サイドのWBも元気がいい。36分、左WB旗手からのサイドチェンジに右WB薩川がDFをかわしてシュートを放つが、枠を外した。しかし前半は同じペースで続くゲームに思わずウトウトしてしまった。
 後半に入り、日大静岡が右SHを交代してくる。3分、静岡学園のOH名古がFK。後半も静岡学園がもっぱら攻め、日大藤沢が耐える展開。日大藤沢は11分には左SHも交代させてサイドを補強してくる。20分、静岡学園のFW本藤がシュート。GK鈴木がナイスセーブ。21分、名古のFKからCH鹿沼がシュート。22分、OH名古の縦パスからFW本藤がシュート。DFブロックのこぼれ球を名古がシュート。23分、名古のミドルシュートはGK鈴木が正面でキャッチ。28分には右WB中澤のクロスにFW本藤がヘディングシュート。だがこれもGK鈴木はセーブする。
 ひたすら守る日大藤沢だったが、後半27分、左SB富山に代えて長身FW前田を投入し、勝負を賭ける。すると29分、後方遠目からのFKをCH西尾が蹴ると、CB小野寺がDFとヘディングで競って、ファーに流れたボールにFW前田が走り込み、胸で押し込んだ。なんと日大藤沢が先制。しかしこれでゲームが動き出した。31分、今度は静岡学園が右WB中澤の仕掛けからクロス性のシュート。GK鈴木が弾いたボールにCH後藤がシュート。いったんはDFがブロックしたが、最後はFW本藤が蹴り込んだ。すぐに静岡学園が追いつく。
 36分、日大藤沢のCF栗林が胸トラップから反転してシュート。GK山ノ井がナイスセーブ。そして38分、スローインから右サイドを抜け出したOH田場がスルーパス。右SH今井が抜け出してシュート。またも日大藤沢が勝ち越す。静岡学園も必死に反撃するが、勝ち越した以降は日大藤沢の勢いが増して、焦る静岡学園を尻目に選手交代。そして逆に静岡学園ゴールに迫っていく。結局このままタイムアップ。守り続けた日大藤沢が最後にゴールを奪って準決勝新進出を決めた。
 静岡学園は攻めに攻めた上での悔しい敗退。静岡らしいサッカーと言えばそうだけど、やはりサッカーは攻撃だけじゃないということを思い知らされる。今年は守りを強化して準々決勝まで進出した静岡学園だったが、最後は結局、攻撃が止められて、守備の隙を破られて敗戦した。やはりバランスが大事。でも静岡学園の攻撃サッカーは楽しかった。高校サッカーは難しいね。