とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

MS&AD杯 日本対スイス

 今季のなでしこリーグはTV中継がなかったことから、ほとんど観ることなく終わってしまった。日テレ・ベレーザがダントツで優勝。田中美南が得点王。そのベレーザから計7名の選手が選ばれて、高倉ジャパンの強化試合が行われた。相手はFIFAランキング16位のスイス。日本は横山のワントップ。右SHに櫨、左SHに籾木でトップ下は長谷川。阪口と中里のベレーザ・コンビでボランチを組んで、鮫島が右SB、左SBは万屋。そして熊谷と宇津木でCBを組んだ。

 序盤、スイスが積極的に攻めてくる。5分、FWロイテラーのCKにCBシュティールリがヘディングシュート。日本は序盤こそスイスの出方を観ていたが、次第にテクニックを発揮してゲームのペースを掴んでいく。8分、FW横山のCKに右SH櫨がシュート。DFブロックのはね返りからCH中里がミドルシュートを放つ。日本は右SH櫨が積極的。15分、中盤の底まで下がったOH長谷川のフィードを左SH籾木が落とし、右SH櫨がミドルシュート。DFがブロックする。18分にも右SH櫨がミドルシュート。GKタルマンがナイスセーブした。

 日本は攻守の切り替えも早く、前からしっかりとプレスをかけていく。しかしスイスの2CBはいずれも180㎝を超える。なかなかゴール前で勝負ができない。スイスも34分、CHベルティがミドルシュートを放つと、36分にはカウンターからFWクルノゴルセビッチがドリブルで運び、左に流して、FWロイテラーのクロスに右SHアイグボグンがミドルシュート。しかし枠を大きく外す。日本も44分、SCKから左SH籾木のパスに走り込んだOH長谷川がクロス。GKタルマンのパンチングをCH阪口がミドルシュート。しかしDFがブロックする。前半はスコアレスで折り返した。

 親善試合で交代は6人まで。後半頭に日本は籾木に代わって右SH中島を投入。長谷川を左SHに回し、櫨をFWに上げる。4-4-2。スイスはGKをフリードリに交代した。4分、FW櫨の縦パスを受けたFW横山が切り返してミドルシュート。彼女らしい豪快なシュートだったが、惜しくもバーの上に外れる。しかしこの距離から強烈なミドルシュートが打てるところが横山の魅力だ。

 スイスも7分、CHバルナウアーのFKをCBキビッチがフリック。左SBリナストがシュート。うまく合わずシュートミスに救われる。11分にも右SBマリッツのアーリークロスに左SBリストナがシュートを放つ。決定力のなさに助けられる。だが日本もパスが合わず、なかなか攻めが形にならない。そして14分、FW横山を下げて田中美南を投入。さらに17分にはCB宇津木に代えて三宅を投入。これは経験を積ませるためかな。

 そして24分、FW櫨のスルーパスに右SH中島が走り込み、シュート。GKフリードリが一旦ははね返すが、これをDFと競り合いながらシュート。ようやく日本が先制点を挙げた。さらに31分、日本は長谷川に代えてFW岩渕を投入。櫨が今度は左SHへ。来季は2部に落ちる伊賀くノ一の選手だが、高倉監督が代表で起用するのもよくわかる。35分にはCH阪口のフィードに右SH中島が抜け出し、今度はクロス。だがFW田中、左SH櫨に合わない。

 41分、左SH櫨に代えて、上野を投入。上野は2部、愛媛FCレディースの選手だ。42分、上野のパスをFW田中が縦。FW岩渕が抜け出してシュートを放つ。GKフリードリがファインセーブ。残念。そしてアディショナルタイム48分、中盤のルーズボールの争いからスイスMFのバックパスをDFが受けきれず、こぼれたボールをFW田中が奪って抜け出す。そして冷静にシュート。日本が追加点を挙げた。そしてタイムアップ。2-0。日本が勝利した。

 勝敗は大きな問題ではない。スイスは、身体は大きく強かったが、テクニック的にはそれほどでもなかった。その中でも日本は個々の選手がしっかり特長を出してプレーができた。次は12月に行われるEAFF E-1サッカー選手権。韓国、中国、北朝鮮と戦う大会はアジア杯(W杯予選)に向けていいゲームになる。その間には皇后杯。さすがに皇后杯はTV中継もあるだろう。今度こそ選手たちの活躍する姿を観たい。