とんま天狗は雲の上

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チャンピオンズリーグ グループE第5節 ヘンク対ザルツブルク

 CLのグループリーグもいよいよ終盤。各グループで決勝トーナメントへの進出チームが決まり始めた。その中でグループEは早々とヘンクのグループリーグ敗退が決まったが、ザルツブルクががんばって3位に付けている。ザルツブルクにとってはここで絶対勝利し、何とか決勝トーナメント進出への可能性を残しておきたいゲーム。ヘンクの伊東とザルツブルクの南野。第1節は観られなかったが、両者の直接対決も楽しみだ。

 ヘンクはリーグ戦の不調で、早くも監督が交代。ヴォルフ監督が就任して2試合目のゲーム。布陣は4-2-3-1。サマッタをトップに、フロショフスキがトップ下に入り、伊東純也は右SH。左SHにはペイントシル。ボランチにベルゲとクエスタが並び、DFは右から右SBメーレ、CBデワースト、CBルクミ、左SBデノーレ。GKはクーケが守る。対するザルツブルクは中盤がダイヤモンドの4-4-2。ファンヒチャンとダカの2トップの下に南野が入り、中盤は右SHムウェプ、CHユヌゾビッチ、左SHショボスライ。DFは右SBクリステンセン、CBオングエネ、CBヴェーバー、左SBウルマー。GKはカルロス・ミゲウが入った。

 開始2分、CHユヌゾビッチのFKをFWダカが逸らして、CBオングエネがボレーシュート。GKクーケがファインセーブで弾き出す。ザルツブルクが攻勢をかける。ヘンクも3分、右SH伊東がドリブルで仕掛けると、4分にはCHベルゲの戻しから左SHペイントシルがつないだパスを右SH伊東純也がミドルシュート。DFにブロックされた。20分、CBヴェーバーからFWファンヒチャンへのフィードをDFがクリアすると、OH南野が拾い、ドリブルからゴール前にクロス。FWダカが飛び込むが、わずかに届かない。

 その後もザルツブルクが優位にゲームを進めるが、守備を固めるヘンクになかなか決定機は作れない。35分、CHユヌゾビッチのフィードをFWファンヒチャンがヒールで落とし、FWダカが絶好機。だがシュートはふかしてしまった。するとヘンクも反撃する。36分、右SH伊東のクロスのこぼれを左SHペイントシルがミドルシュート。38分には左SBデノーレがOHフロシェフスキとのワンツーで持ち上がり、最後は左SHペイントシルがシュート。だがGKミゲウがナイスセーブ。お互い決定機も決めきれない。このまま前半が終わるかと思った43分、PA手前から左SHシュボフライがFK。壁に当たってはね返ったボールをもう一度シュボフライがミドルシュート。これをGKクーケが前に弾いたところにFWダカが猛然とダッシュ。クーケが手を伸ばすよりも先にゴールに蹴り込んだ。ザルツブルクが先制点を挙げた。

 さらに45分、右SH伊東がボールを持って抜こうとしたところで左SBウルマーに引っ掛かると、そのままウルマーがドリブルで持ち上がる。FWダカとのワンツーからクロスがDFに当たってこぼれたところに右SHウウェプ。これを右に流すと、OH南野がグラウンダーのミドルシュート。ポスト左ギリギリに飛び込んで、ネットを揺らした。ゴール。南野が追加点を挙げて、前半は2-0、ザルツブルクのリードで折り返した。

 後半に入るとヘンクが積極的に攻めていく。前半は中に絞ることも多かった伊東だが、後半はワイドに張って仕掛けていく。再三クロスを入れるが、シュートまではつながらない。すると14分、ヘンクはOHフロショフスキを下げて高さのあるFWオヌアチュを投入。2トップに変更する。15分にはFWサマッタがミドルシュートを放つが、ポスト左に外した。すると17分、ザルツブルクはCL4戦連続ゴール中の19歳、ホランドをFWダカに代えて投入する。

 ヘンクは18分、左SHペイントシルのCKにCBデワーストがヘディングシュート。左のポストを叩いてはね返る。20分には左SHペイントシルを下げてボンゴンダを投入する。ザルツブルクもその直後、FWファンヒチャンが右サイドを突破すると、クロスにOH南野がヘディングシュート。だがDFにクリアされた。そして24分、OH南野の縦パスにFWホランドが走り込むと、クロスをFWファンヒチャンがシュート。ザルツブルクが3点目を挙げた。

 28分には右SH伊東純也もミドルシュートを放つが、GKミゲウがナイスセーブ。30分、左SBウルマーのフィードにFWホランドが走り込み、CBルクミをよく背中で抑えてシュート。ゴールかと思ったが、ルクミに対するプレーでファールを取られた。34分、右SH伊東はハジに交代。一方、ザルツブルクもシュボスライを下げて、右SHに奥川を投入する。これでピッチ上は変わらず日本人が二人。奥川と南野。その南野は38分、FWファンヒチャンのスルーパスに抜け出してシュートを放つが、これはサイドネットを揺らした。

 39分、CHユヌゾビッチのスルーパスに抜け出したFWファンヒチャンがクロス。FWホランドが走り込むが、届かず。そして40分、ヘンクは左SHボンゴンダがPA手前で仕掛けると、強烈なミドルシュート。GKミゲウが弾いたボールをFWオヌアチュがシュート。これもGKミゲウが弾くが、今度はFWサマッタがヘディングシュート。ようやくヘンクが1点を返した。しかし直後の42分、右SH奥川のパスからFWホランドがドリブル。DF3人に囲まれるも意に介さず前進すると、最後はDFに当たったボールがホランドの前にこぼれてシュート。ザルツブルクが4点目。そしてホランドもCL5試合連続ゴールを記録した。すごい。そしてタイムアップ。4-1でザルツブルクが勝利した。

 これでザルツブルクは勝ち点7。リバプールナポリのゲームが引き分けたので、ザルツブルクは決勝トーナメント進出の可能性を残した。最終節、リバプール相手に勝利すればリバプールを得失点差で上回る。もしくはナポリがヘンクに引き分けるか。どちらも可能性は低いが、前節のリバプール戦はアウェイで3-4の惜敗。南野もゴールを挙げて、リバプールを慌てさせた。次節のゲームが楽しみだ。そしてたとえ負けてもEL決勝トーナメントへの出場は決定した。南野にはまだまだこれからもヨーロッパを舞台にがんばって、さらに上のチームへ移籍してほしい。ザルツブルクは今ホランドの移籍話で持ちきりのようだが、南野にもいいオファーが届くといいと思っている。