とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

「ブックカバーチャレンジ」をやらない理由

 知人から「ブックカバーチャレンジ」のバトンを渡していいかとメールが入った。「ブックカバーチャレンジ」が何か知らなかったので、メールで紹介されていた次のサイト「チェーンメールと7日間ブックカバーチャレンジ」を読んで、考えた。

 このメールを受け取ってすぐに思ったのは、「チェーンメールではないか」ということ。不幸の手紙のように「次へつながないと悪いことが起きる」と脅迫するものではないが、「本を紹介する」という行為を「強要されたような」気になる。「強要はしない。7日間でなくていい。1日1冊でなくていい。バトンをつながなくていい」と言うけれど、ということは「参加する必要はない」ということ。つまり「楽しそう」と思えば参加すればいいし、「しんどそう」と思えば参加しなければいい。

 私の場合、読んだ本はこのブログ(と、もう一つのブログ)で、読後感想を投稿している。「ブックカバーチャレンジ」はそんな本の中から「7冊を選んでみんなに紹介しよう」ということだが、私にとっては追加の作業が発生することでもあり、参加することには「あまり魅力を感じない」と知人には返信した。

 毎年、年末に「私の読んだ本ベスト10」という記事を投稿しているが、これがけっこう大変。1年で概ね100冊くらいは読んでいるが、そこから10冊に絞り込むだけでも大変なのに、人生を通じてのベスト7なんてとても選定できない。しかも、自分にとってのベスト7を選定し公開するということは、友人・知人とは言え、Facebookを通じて「自分はこういう本を読み、評価する人間です」ということをアピールすることでもある。「あいつはこんな下らない本を評価しているのか」と否定的な感想を抱かれる恐れもある、普段そこまで深い関係にない友人・知人に対して、「個人の嗜好や思想的傾向などをどこまで開示するのか」と考えると、簡単に「楽しそう」とか「僕がいいと思った本を紹介するよ」と気楽に考えることができない。

 今、私は、家族や親しい友人との間でLINEをするとともに、もう少し広い範囲の友人・知人をメンバーにしてFacebookをしている。また、都市・建築系ブログのアドレスは名刺や年賀状などにも記載して周知している。しかし、このブログはほんの限られた友人にしか伝えていないし、しかも匿名だ。そのせいもあってアクセス数は少ないが、それでいいと思っている。いや、「アベノマスクへの反応に、世間とのズレを痛感する」で書いたとおり、「多くの人に読んでほしい」と思う記事もあるが、要旨をFacebookに投降する程度で、Facebook上の友人・知人にこのブログを紹介することまではしていない。やはり私は、友人・知人がこのブログで公開しているような記事を読んで、「なんだ、その程度の人間か」と評価されることが恐いのだ。「『その程度の人間』なんだから『その程度の人間』と評価されても仕方ないし、そこまで深くわかり合うことで、さらに深い関係を築くことができる」という人もいるだろうが、Facebook上の友人・知人とはそこまで深い関係にならなくてもいい。「深い関係になりたい。なってもいい」という人には個別にこのブログのアドレスを伝えている。

 結局、さまざまなITツールがあるが、それぞれ特性もあり、また人によって使用目的も異なる。私の場合も、複数のブログやFacebook、LINEその他のツールをそれぞれ使い分けている。そして「ブックカバーチャレンジ」については、私のFacebookの使い方としては「参加しない方がいい」と判断した。もちろん「参加する」という選択も否定はしない。私にはまだちょっと勇気が足りないというだけのことかもしれない。私にパソコンを教えてくれた先輩は、「個人情報流出の恐れがあるから、Facebookなどはやらない」と言っている。それぞれの考え方、使い方があるのだ。