とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第14節 横浜F.マリノスvs.川崎フロンターレ

 グランパスに敗戦した後、ヴィッセル戦も引き分けて、調子を落とすかもと思ったが、前節はエスパルス相手に5-0。ミッドウィークのルヴァン杯でもヴィッセルを6-0で撃破し、すっかり元の調子に戻ったフロンターレ。一方、マリノスは3連勝の後、前節はヴィッセルに引き分けが、このところ調子を上げている。打ち合いの面白いゲームを期待した。

 マリノスは4-3-3の布陣。ワントップにはレイソルから期限付き移籍で加わったジュニオール・サントスが務める。彼が先発したゲームはここまで公式戦4連勝中だ。右WGには19歳の松田詠太郎、左WGにはエリキが入る。中盤はマルコス・ジュニオールと天野がトップ下に並び、扇原がアンカーに入る。DFは右SB小池、左SBティーラトン。CBは畠中とチアゴ・マルチンス。GKにはパクイルギュが先発した。対するフロンターレの先発はCFにレアンドロ・ダミアン、右WG家長、左WG三苫。中盤は守田をアンカーに、右IH脇坂、左IH大島。左SBには車屋が先発し、右SBは山根。CBに谷口とジェジエウ。GKチョンソンリョンもいつものとおり。

 序盤、マリノスが前からプレスをかける。そして2分、右SB小池の縦パスに右WG松田が走り込み、クロスに左IHマルコス・ジュニオールがシュート。マリノスがあっという間に先制点を挙げた。その後もマリノスが攻めていく。フロンターレは16分、左SB車屋が中へ運び、右に送ると、右WG家長の縦パスに右SB山根が走り込み、クロスにCFレアンドロ・ダミアンがヘディングシュート。DFがブロックしたが、これ以降、次第にフロンターレがペースを握り始めた。

 24分、右SB山根のサイドチェンジから仕掛けた左WG三苫が戻して、左IH大島がミドルシュート。25分には左IH大島のスルーパスに左WG三苫が走り込み、ゴール前にクロス。しかし飛び込んだCFレアンドロ・ダミアンにわずかに合わない。さらに26分、右WG家長のサイドチェンジから左SB車屋のスルーパスに左IH大島が抜け出してクロス。DFに当たったボールはポストを叩いた。そして33分、左IH大島の落としを右IH脇坂が左に展開。左WG三苫が切り返して、寄せてきたCBチアゴ・マルチンスの股下を抜くシュート。これがゴールに飛び込んだ。フロンターレが同点に追い付いた。

 この間、フロンターレは全く落ち着いている。マリノスの右SB小池が中に絞って、左IH大島に付くことが多く、左WG三苫はフリーでいることが多い。長いパスが三苫に渡ると、右SB小池かCBチアゴ・マルチンスが対応するのだが、そこをうまくかわしてミドルシュートを決めた。その後はフロンターレ・ペース。45分、右IH天野のFKが壁の間を抜けたが、GKチョンソンリョンがキャッチ。前半は1-1で折り返した。

 フロンターレは後半最初から、脇坂とレアンドロ・ダミアンを下げて、右WGに旗手、CFに小林悠を投入。家長が右IHに入る。すると後半序盤からフロンターレが前からプレッシャー。マリノスはDFからパスをつなごうとするが、フロンターレのプレスにミスが続き、危ないシーンが続く。そして2分、左SB車屋の縦パスに抜け出した左IH大島がゴール前に絶妙のクロス。右IH家長が難なくシュートを決めて、フロンターレが後半早々勝ち越した。さらに5分、左WG三苫が左SB車屋とのパス交換から右へサイドチェンジのパスを送ると、右WG旗手のクロスに左WG三苫がシュート。マリノスはDFが5人並んでいたが、三苫がCBチアゴ・マルチンスと右SB小池の間にしっかりと走り込んでいた。

 あっという間の2失点。反撃しようとしたら、9分過ぎから急に強い雨が降り出した。10分、右WG松田のクロスに左IHマルコス・ジュニオールがシュートを放つが、枠は捉えられない。フロンターレはその直後にジェジエウを下げて左SB登里を投入。車屋がCBに下がる。マリノスも12分、左WGエリキに代えて前田大然、右WG松田に代えて仲川、そして天野を下げてCH喜田を投入する。布陣は4-2-3-1。23分にはCFジュニオール・サントスを下げて、オナイウ阿道を投入。だが、中を固めるフロンターレの守備をなかなか崩せない。

 逆にフロンターレは26分、CH守田の縦パスを受けた左WG三苫が切り返し、切り返してシュート。わずかに右に外す。28分には左WG三苫に代えて齋藤学。29分、左IH大島のクロスにCB谷口がヘディングシュートするも、これは枠の外。マリノスも30分、右SH仲川のミドルシュートはGKチョンソンリョンがセーブする。38分、左IH大島のクロスにCF小林がボレーシュートするも、枠は捉えられず。直後、マリノスはCH扇原を渡辺皓太に交代した。。

 フロンターレは42分、左WG齊藤のミドルシュートのこぼれをCF小林がシュート。だがGKパクイルギュがナイスセーブ。マリノスも43分、OHマルコス・ジュニオール、CFオナイウ阿道ミドルシュートを放つが、枠を捉えられない。アディショナルタイム45+4分には、飛び出したGKパクイルギュからのバックパスがあわやオウンゴールになりそうな場面もあったが、相手ゴールへの攻撃はフロンターレの守備を崩しきれない。結局そのままタイムアップ。フロンターレが3-1と勝利した。

 4戦負けなしのマリノスだったが、フロンターレの前にはまだまだ安定感に差があった。特に後半立ち上がりはGKから無理にパスをつなごうとしてボールを奪われ、再三のピンチの末の2失点。そして、直後からの豪雨はマリノスの反撃を削いだ。その点はマリノスにとってやや不運だったが、それにしてもその前の2失点はあまりに集中力を欠いていた。これで順位も8位に転落。昨季のペースを取り戻すには、まだまだ課題が多い。一方、フロンターレはすっかりペースを取り戻した。まだ連戦が続き、日程的には厳しいが、これから気温が下がれば身体的にも楽になる。本当にこのまま行ってしまいそうな勢いだ。