とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第25節 ヴィッセル神戸vs.セレッソ大阪

 水曜日はまたACLに備えた変則的な日程によるゲームがあった。2位セレッソは5連勝して首位フロンターレを追いかける。フロンターレにゲームがない中、勝って少しでも勝ち点を詰めておきたい。一方、ヴィッセルは逆にここ5試合勝利なし。前節、ケガで休んでいたイニエスタが途中出場し、マリノス相手に土壇場で同点に追い付いた。そしてこのゲームではイニエスタが先発。ホームで久しぶりの勝利を目指す。

 ヴィッセルの布陣は3-5-2。古橋と藤本を2トップに、トップ下に右IH山口と左IHイニエスタ。サンペールがアンカーに入る。WBは右に西、左は酒井高徳。CBは右からダンクレー、大崎、フェルマーレン。GKには前川が入った。対するセレッソは4-4-2。都倉と奥埜の2トップに、右SHは西川、左SH柿谷。いつもの坂元と清武はお休み。ボランチは木本とデサバトで組む。DFは右SB松田、左SB丸橋。CBにヨニッチと瀬古。GKはキムジンヒョン。DF陣はいつものメンバーだ。

 序盤からヴィッセルがパスを回して隙を伺う。一方、セレッソはしっかりブロックを作って守り、隙を見てカウンターを仕掛ける。10分、左SH柿谷はドリブルで持ち上がり、FW都倉にパス。しかし都倉のトラップが長い。DFにクリアされた。ヴィッセルも11分、右WB西のクロスにFW古橋が合わせるが、シュートは弱い。GKキムジンヒョンがセーブした。15分には左SB丸橋のCKをCH木本がニアでヘディング。しかし枠は捉えられない。その後もヴィッセルがパスを回して攻めるが、決定機は作れない。22分、左IHイニエスタミドルシュートは左に外れる。23分、左SB丸橋のCKのクリアをFW奥埜がボレーシュートするも、DFにはね返された。

 そして33分、左IHイニエスタのFKをセレッソがはね返すと、こぼれ球を拾ったFW奥埜がドリブル。左を並走したFW都倉に渡し、ドリブルからシュート。しかしGK前川がナイスセーブ。こぼれたボールをGK前川が抑えに行くが、そこに都倉も突っ込む。額を蹴られて、血を流すGK前川。都倉はこれで一発レッド。セレッソが一人少なくなってしまった。

 するとセレッソは木本を右CBに下げて、5バックにする。柿谷をFWに上げ、奥埜を左SHに下げた5-3-1の布陣。40分には右SH西川を下げて片山を投入する。守りを固めるセレッソに対して、ヴィッセルが一方的に攻めるが、なかなか決定機を作るところまではいかない。45分、右CBダンクレーがドリブルで仕掛けて、DFに当たったクロスがあわやオウンゴール。しかしCH木本がクリアした。45+4分には右WB西が右IH山口とのワンツーで切れ込み、クロスを左WB酒井がボレーシュート。だがサイドネットに外した。45+5分、右IH山口のミドルシュートも枠の外。前半はこのままスコアレスで折り返した。

 後半もヴィッセルが一方的に攻めて、セレッソが守る展開。ヴィッセルはCKや左IHイニエスタの縦パス、さらに仕掛けと攻めるが、なかなか決定機が作れない。15分には左IHイニエスタのフィードをFW古橋が収めて、FW藤本がシュート。だがCBヨニッチがブロックする。そして17分、左サイドからSB丸橋がFKを入れると、DFがクリアして右サイドに流れる。これを収めたCHデサバトがDFをかわしてアーリークロスを入れると、CF柿谷がニアに走り込んで、ヘディングシュート。なんと、一人少ないセレッソが先制点を挙げた。

 これでますます守備を固めるセレッソヴィッセルは23分、左WBに初瀬、右WBに小川、そしてCB大崎を下げてシャドー・ストライカーに郷家を投入。4-3-3にしてさらに攻める。セレッソは37分、CF柿谷を下げてブルーノ・メンデス。39分、左WB初瀬のクロスがDFに当たって、ゴール前に落ちると、CF藤本がヘディングシュートを放つが、体勢が崩れて、うまく当たらない。アディショナルタイムにもCKから左IHイニエスタボレーシュートを放つが、どうしてもセレッソの堅守を崩せない。結局、このままタイムアップ。1-0。一人少ないセレッソが貴重な1点を守り切り、6連勝を飾った。

 これでフロンターレとゲーム消化数で並んで、勝ち点差は5。フロンターレとの直接対決で負けた以外はドローゲームが1試合多いだけ。フロンターレの独走かと思ったが、実はそれほど大差がついているわけではない。直接対決でセレッソが勝っていたら、順位は逆だった。この後、セレッソアントラーズ、そしてFC東京と上位チームとの対戦が待っている。連勝をさらに伸ばし、10月3日のフロンターレ戦で雪辱を果たしたい。そしてセレッソフロンターレが喫した敗戦は共にグランパスがつけたもの。そう、その他のチームに対する取りこぼしがなければ、グランパスだって優勝戦線に残っていたはず、たらればを考えてしまう。グランパスの次のゲームはヴィッセル戦。セレッソのように守り切ることはできないだろう。攻め合いを制するようなゲームを期待したい。