第19節は土曜日と日曜日に分けて開催された。土曜日にグランパスの勝利を見届けた後、日曜日はレイソル対マリノスのゲームでも見ようかと思っていたが、そのキックオフ直前、BS-1にチャンネルを合わせたら、何とアントラーズがトリニータに敗戦するところだった。独走するフロンターレを追いかけるセレッソに息切れが見え始めた前節、次にフロンターレを追うのは7連勝のアントラーズだと思っていた。いったいどんなゲームをしたら今のアントラーズに勝てるのか。興味を持ち、DAZNで録画を見ることにした。
アントラーズの布陣は4-2-3-1。土居がケガで、代わりにエヴェラウドと組むのは名古。SHは右にファンアラーロ、左は和泉。レオシルバも休養で、ボランチは永木と三竿健斗で組む。右SBには山本脩斗、左SBは永戸。CBには町田浩樹と若い関川で組み、GKは沖。前節とはかなり先発を入れ替えた。対するトリニータは3-4-3。渡をワントップに、左FW小塚、右FWには田中達也。WBは右に小出、左は星。島川と長谷川のダブルボランチで、CBは右から岩田、鈴木義宣、三竿雄斗。GKにはムンキョンゴンが入った。
序盤からアントラーズが攻めていく。一方、トリニータの前線から早いプレスをかける。9分、アントラーズはCH三竿健斗のスルーパスに左SB永戸が走り込み、クロスのこぼれをOH名古がシュートする。次第に押し込まれるトリニータは守りを固める。19分、右SHファンアラートのドリブルからCFエヴェラウドがシュート。しかしDFがブロックする。26分にはCH島川からCH三竿健斗がボールを奪い取り、CFエヴェラウドがシュート。しかしうまく当たらずこぼれたボールを右CB岩田がドリブルで持ち上がる。だがこれもCB町田浩樹がカット。CFエヴェラウドの縦パスから左SH和泉がミドルシュートを放つ。
なかなか攻め込めないトリニータだったが、ようやく28分、CF渡から右に流すと、右FW田中達也がドリブルで持ち上がり、クロスを入れる。GK沖が取り切れず、ファーにこぼすと、走り込んだ左WB星がボレーシュート。だがシュートはうまく当たらなかった。37分にはカウンターで左WB星がドリブルで運び、クロスに右FW田中がシュート。これもCB町田にブロックされる。アントラーズも直後の38分、右SHファンアラートがドリブルで運び、左に流して、左SH和泉がシュート。しかしこれもDFにブロックされた。決定機が作れないアントラーズ。アディショナルタイムの45＋1分、右SHファンアラートのFKは壁にはね返された。前半はスコアレスで折り返す。
アントラーズは後半最初に、CFエヴェラウドに代えて上田綺世、OH名古に代えて左SHに荒木を投入。ファンアラートをトップ下に移し、和泉を右SHに回した。一方、トリニータもCF渡に代えて高澤を投入する。すると、3本CKを続けるなど、後半立ち上がりはトリニータが攻勢をかける。それでも次第にアントラーズが押し返すと、10分にはOHファンアラートがミドルシュートを放つ。そして12分、CH長谷川から大きく右にサイドチェンジ。右WG小出が落として、右FW田中達也が中へドリブル。ミドルシュートはDFにブロックされたが、こぼれ球を左FW小塚が拾って、再びシュート。これが左SB永戸に当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれた。何と、トリニータが先制点を挙げた。
アントラーズも13分、OHファンアラートの落としから、CF上田がシュート。だがポスト左に外す。トリニータは18分、ゴールを挙げた左FW小塚を下げて、技術力のある野村を投入する。しかし21分、CF上田の落としから、OHファンアラートが仕掛け、こぼれ球を左SH荒木がミドルシュート。さらにファンアラートがミドルシュートを放つが、GKムンキョンゴンがキャッチする。22分、アントラーズは右SB山本に代えてOH遠藤を投入。ファンアラートをボランチに下げ、永木を右SBに置く。一方、トリニータも26分、CH長谷川を下げて羽田、右WG小出を下げて右CB刀根を投入。岩田を右WBに上げる。
33分には再び右FW田中が仕掛けて、クロスを入れるが、GK沖がナイスセーブ。その直後、アントラーズはCB関川を下げて右SH松村、左SH和泉を下げて、染野を投入。遠藤をCH、三竿健斗をCBに下げる。しかし直後の35分、中盤でルーズにボールが弾む中、トリニータが浮き球をうまくつなぐと、左FW野村のスルーパスにCF高澤が抜け出し、シュート。トリニータが2点目を挙げる。アントラーズは選手が替わったばかりで、うまく集中できなかったか。
しかしその後はアントラーズが猛攻。39分には右SH松村がカットインからシュートを放つが、DFがブロック。トリニータが集中して守る。そしてただ守るだけでなく、交代選手を中心に、前からよく走って、プレスをかける。それでもアディショナルタイムにはCF上田綺世、OH荒木、そして45＋4分には左SB永戸のクロスにSH染野がヘディングシュートと攻め立てるが、GKムンキョンゴンがファインセーブ。最後まで集中して守り切った。2-0。トリニータが勝利。アントラーズの連勝を7で止めた。
アントラーズは、前節のベルマーレ戦もアディショナルタイムにようやく勝ち越し点を挙げたが、だいぶ疲れが溜まってきた感じ。加えて土居のケガも痛い。前節は荒木が先発したが、このゲームでは名古。しかしエヴェラウドとの連携はあまり機能しなかった。いっそ、上田とエヴェラウドの組合せの方がよかったかもしれない。しかしそれ以上にトリニータの最後まで落ちない運動量がすごかった。前半はまだゴールを挙げられるとも考えていなかった感じだが、先制してからは再び再充電したように動き回った。この点がグランパスと違う。それにしても、アントラーズもついに失速。今節もフロンターレは当然のように勝利し、2位セレッソとの勝ち点差はついに11。残りはまだ14試合もあるが、最終的にどれだけの差が付くのか。フロンターレがどんどん遠くなっていく。
