とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第16節 名古屋グランパスvs.ベガルタ仙台

 前節はヴォルティス相手にスコアレスドローで終わったグランパス。下を見れば、3位サガンとは勝点差5ながら、消化ゲーム数はサガンの方が2試合少ない。4位マリノスとは勝点8の差があるとは言え、こちらも試合数の差が4試合。実質、4位と思えば、下位チーム相手にそうそう負けるわけにはいかない。今節の相手ベガルタは開幕からなかなか勝利を挙げられずにきたが、今月初めに初勝利を挙げると、12日にはフロンターレ相手に引き分けて、前節はトリニータに2-1で勝利。ようやく調子が上向いてきた。新外国人選手も合流して、侮れない相手だ。

 グランパスの布陣は4-3-3。柿谷をトップに、右WGマテウス、左WG齋藤学。中盤は米本をアンカーに、右IH稲垣、左IH長澤。先発から長澤を使ってきた。DFは右SB成瀬、左SB吉田。長期離脱が決定的になった丸山に代わり、木本が入り、キャプテンマークを巻いた中谷とCBコンビを組む。GKはランゲラック。一方のベガルタは4-4-2。皆川と西村の2トップに、右SHマルティノス、左SH加藤千尋ボランチは松下と新外国人のフォギーニョ。真瀬と石原崇兆のSBにCBは吉野とアピアタウィア久。GKはスウォビィク。

 序盤、グランパスが積極的に攻めていく。10分にはショートCKから左WGマテウスのクロスにCH稲垣がミドルシュート。だがDFがブロック。ベガルタの守備が堅い。15分、CF柿谷のパスを受けた左WG齋藤がフリーで抜け出したが、シュートは枠を外す。17分には右WGマテウスをポストに、右SB成瀬が駆け上がり、クロスをCF柿谷が落として、CH米本がシュート。だがCBアピアタウィアがブロック。直後には左WG齋藤学ミドルシュートを放つが、これも右SB真瀬にブロックされた。19分、右WGマテウスの直接狙ったFKはGKスウォビィクがパンチングでクリアする。グランパスが攻めるが、ベガルタの守備が堅い。ベガルタもちょくちょくミスをするが、それにつけ込めないグランパス。ゴール前でパスが繋がらない。

 すると32分、左SB吉田と右SHマルティノスが競ったこぼれ球をFW西村が拾って、右サイドを上がった右SB真瀬にパス。真瀬のクロスから右SHマルティノスがシュートを放つが、これはGKランゲラックがファインセーブで弾き出す。34分にも左SB石原のクロスに右SHマルティノスがシュート。そして42分、右サイドに釣り出されたCH米本から中央の左IH長澤にパスをするが、右SHマルティノスと競って、こぼれ球をFW西村に拾われると、FW皆川の落としから右SHマルティノスが右へドリブル。CB木本が付いていくが、その脇を上がったCHフォギーニョに一瞬マークが甘くなった瞬間、マルティノスがシュート。これがゴールに転がり込む。ベガルタが先制点を挙げた。

 グランパスも45分、左WG齋藤のクロスにCF柿谷がシュートを放つが、DFに当たってポストの左。45+2分には右SHマルティノスの縦パスをFW西村が落とし、マルティノスミドルシュート。DFが何とかブロックする。前半はこのままベガルタが1点リードして折り返した。

 今季、先制点を与えたゲームはいずれも敗戦のグランパス。何とか逆転をしていきたい。序盤から攻勢をかける。開始1分、左WG齋藤がドリブルで進み、中に切れ込んでシュートを放つが、これがミス。グランパスがパスを繋いで攻めていくが、最後のところで繋がらず、決定機を作れない。すると14分、長澤と齋藤学を下げて、FW山崎と右SH前田を投入。布陣をいつもの4-2-3-1に戻す。マテウスが左SH、柿谷がトップ下。

 18分、右SH前田の縦パスに右SB成瀬が上がり、落としを前田がミドルシュート。だがGKスウォビィクがファインセーブで弾き出した。19分には左SHマテウスのサイドチェンジから右SH前田が切り返してシュート。しかしこれもGKスウォビィクがナイスキャッチする。24分、ベガルタマルティノスと皆川を下げて、右SH中原、FWに新外国人のカルドーゾを投入。グランパスも27分、マテウスと柿谷に代わり、左SH相馬、トップ下にシャビエルを投入する。

 ベガルタは33分、FWカルドーゾのポストから縦パスにFW西村が走り込み、中へのパスをFWカルドーゾがシュート。GKランゲラックがファインセーブで弾き出す。直後の34分、ベガルタはCH松下に代えて上原。グランパスも35分、米本に代わって左WB森下を投入。吉田を下げて3バック。シャビエルをボランチに下げて、相馬を左WGに上げる。3-4-3の布陣にして、攻める。

 39分、左SB吉田のクロスがDFに当たり、ファーに流れたところを、右WB成瀬が折り返しのクロス。左WB森下がダイレクトでシュートを狙うが、うまく当たらない。41分、右WG前田がドリブルで中に切れ込み、落としをCHシャビエルがシュート。だがポストの左。43分には左WB森下がドリブルで持ち上がり、斜めのパスに左WG相馬が抜け出しシュートを放つが、またもGKスウォビィクが立ちはだかる。ファインセーブ。その後はベガルタが左SB蜂須賀、CH佐々木、45+5分にはCBシマオ・マテを投入して、守備を固める。最後まで攻めたが、ゴールが遠い。結局ゲームはこのまま1-0。ベガルタが逃げ切って、連勝を飾った。

 グランパスの失点シーン、丸山がいたらどうだっただろうか。丸山の不在で全体的に委縮してしまったところはなかっただろうか。一方、ベガルタはしっかりグランパス対策がされている。マテウスを二人がかりで抑え、中央を固める。グランパスは最後までこの堅守を破ることができなかった。ヴォルティスベガルタとの連戦で未勝利は痛い。次はアウェイに乗り込んでのレッズ。レッズも今節こそ終了間際に同点に追い付かれたが、それまでは3連勝と調子が上向いている。しっかり気持ちを立て直し、再び勝利を掴み取ってほしい。強いグランパスを思い出せ。