とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

非常勤講師の報酬

 4月から某大学で非常勤講師の仕事を始めた。先月20日前後にさっそく大学から振り込みがあった。まだ1回しか講義をしていなかったが、こんなにもらえるのかと喜んだ。そして先日、2回目の振り込みがあった。あれ? 4月と一緒の金額。あれから4回は講義をしている。遠隔授業になって減額という話も聞いていない。問い合わせようかと思ったが、念のため、契約書を見直してみた。すると、なんと、報酬は講義の有無に関わらず、毎月同額を支給するという内容になっていた(講義が一切ない3月も支給される)。

 一昨年、某国立大で非常勤講師を務めている先輩から「1回だけ特別講義をしてほしい」と声がかかり、引き受けた。その際に、大学からの報酬も少額だからと受け取った金額が予想外に少なく、少しびっくりした。でも国立だから。私立ならば相応の報酬があるだろう。そういう予断があったせいか、契約書に記載された金額をてっきり講義1回あたりの金額だと思い込んでいた。

 90分の講義が思った以上に大変だったことはこれまでもこのブログで書いてきた。4回目以降はかなりしっかりと準備をしてきた。仕事の合間や休日に少しずつ作業をしているが、丸1日以上の時間は費やしている。そう考えると、この報酬額では最低賃金も下回っているんじゃないのか。

 90分の講義のために通勤時間も含めれば、ほぼ半日は潰れる。だが逆に、週に半日でこれだけの報酬をもらえると考えれば、人並みの給与とも言える。今は初めての講義ということで、1回につき実働2日近くの準備時間が必要だが、2回目以降は内容を大きく変えないとすれば、時点チェックくらいで事前準備もそれほど時間をかけずに済むかもしれない。それにしても今回は、初めての講義に加え、突然の遠隔授業で、そのための勉強や準備も必要になった。できることなら初回だけでも特別準備金の支給とか、ないものか。

 今はまだ本職があるから、気にならないが、来月以降はこれだけが唯一の報酬になる予定。働かないのだから報酬もないのはしょうがないが、いったん期待してしまっただけに落胆が大きい。そういえば、最初に先輩から非常勤講師の依頼があった際も、報酬額の説明はなかった。大学から履歴書や研究実績等の書類の送付依頼があった際も、報酬額については一切触れられていなかった。これこそが日本的な美風かもしれないが、やはり報酬額は最初にきちんと伝えてほしい。そうすればこれほど落ち込むこともなかったのに。途端に準備作業がおろそかになった・・・ということはない。それで困るのは自分自身だからね。