とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

皇后杯準々決勝 サンフレッチェ広島レジーナvs.三菱重工浦和レッズレディース

 今年の天皇杯は早々と19日に終わったが、代わって皇后杯決勝を元旦にやってくれないかと思っていた。そして29日の皇后杯は準決勝かと期待したが、準々決勝で、準決勝は1月5日。決勝は2月になるとのこと。少し残念。組み合わせを見たらレオネッサの名前がない。4回戦で敗れた相手が日テレとあったのでベレーザかと思ったら、何とメニーナ。お姉さんチームのベレーザともども準々決勝に勝ち上がっている。観戦したのはレッズレディース。天皇杯優勝のレッズと同時のアベック優勝を狙う。準々決勝の相手はサンフレッチェ・レジーナ。ちなみに「レジーナ」とはイタリア語で「女王」の意味だそうだ。WEリーグの初戦ではレッズに勝利している。

 サンフレッチェの布陣は4-2-3-1。上野真実をトップに、トップ下に川島。右SH立花、左SH中嶋。ボランチは近賀と松原志歩。DFは右SBに妹の松原優菜、左SBは木崎。佐山と中村のCBにGKは木稲。近賀と上野以外は知らない名前。近賀は最近名前を見ないと思っていたが、W杯優勝の後、海外リーグを転々とした末に、WEリーグの始まりとともに新チームであるサンフレッチェに移籍した。一方、レッズの布陣も4-2-3-1。こちらは菅澤をトップに、トップ下に猶本。右SH水谷、左SHに塩越。ボランチは柴田と安藤が並び、DFは右SB清家、左SB佐々木繭。南と高橋はなのCBにGKは池田。代表選手、元代表選手が何人も先発している。

 序盤からレッズがペースを握る。5分、OH猶本の縦パスをCF菅澤が落とし、左SH塩越がシュート。8分、OH猶本のCKにCB南がヘディングシュート。GK木稲がキャッチする。その後も圧倒的にレッズ・ペース。サンフレッチェは17分、右SB松原優菜が負傷で、谷口に交代。19分、OH猶本のCF菅澤を狙ったクロスをDFがクリアすると、CH柴田がボレーシュート。だがうまく当たらない。22分、OH猶本のFKはわずかにポストの左。惜しかった。サンフレッチェは23分、OH川島のクロスから左SH中嶋がミドルシュートを放つが、枠を大きく外す。というか、公式記録はシュートにさえなっていない。

 その後、しばらくサンフレッチェが押し返したが、終盤もまたレッズが攻める展開になっていく。34分、CH柴田がドリブルで運び、左SH塩越がつないで、OH猶本のパスにCF菅澤がシュート。だが左ポストを叩いて、ゴールを外す。37分、右SB清家の落としから右SH水谷がミドルシュート。これはバーの上。41分にもCF菅澤の落としから右SH水谷がミドルシュート。さらに42分にも右SH水谷がミドルシュートを放つが、枠は捉えられない。サンフレッチェアディショナルタイム、CF上野が競り合いの中で頭を強打し、大内に交代した。前半は圧倒的にレッズが攻めたが、スコアレスで折り返す。

 後半もレッズ・ペース。4分、CB高橋の縦パスに攻め上がっていた右SB清家がミドルシュート。5分にはCH安藤のパスを受けた右SH水谷がDFの股下を抜くパス。OH猶本が抜け出し、クロスに左SH塩越がシュート。これで得たOH猶本のCKに左SH塩越がシュートを合わせるが、ゴールマウスを捉えられない。16分、サンフレッチェは近賀と中嶋を下げて、CH柳瀬、左SH島袋を投入する。すると18分、左SH島袋がゴール前にクロス。これにCF大内が飛び込むが、わずかに届かない。シュートはそのままゴールに向かうが、GK池田がファインセーブで弾き出した。19分にはOH猶本のCKにCB高橋がヘディングシュートを叩きつける。だが地面で弾んでバーの上を越えた。

 26分、サンフレッチェは川島を下げて、OH齋原を投入。一方、レッズも28分、水谷を下げて、右SBに長嶋を投入。清家をFWに上げて、猶本を右SH。4-4-2の布陣に変える。ここまで押しに押すもののノーゴールのレッズは、前線を2トップにする。そして35分、CH柴田のスルーパスにFW清家が抜け出すと、DFのクリアをCH柴田が拾って縦パス。CF菅澤が収めると、CB佐山が突いたボールがこぼれて、これを右SH猶本がミドルシュート。これがゴールに吸い込まれる。ようやくレッズが先制点を挙げた。

 37分、レッズはFW清家に代えて島田。先制しても前線から攻めていく。すると45+3分、左SH塩越の縦パスをFW島田が胸トラップからスルーパス。FW菅澤が抜け出してシュート。ダメ押しの追加点を挙げた。45+4分には右SH猶本を下げてDFの上野紗稀を投入。そのまま逃げ切って、2-0。レッズが準決勝進出を決めた。

 レッズは猶本が終始、積極的なプレーを見せて、レッズの攻撃をリードした。ここまで活躍する猶本は久しぶりに見た気がする。これで男子チームとのダブル優勝の可能性も近付いてきた。次はセレッソが相手。順調に決勝に進出することを期待したい。そして何より準々決勝のサプライズはメニーナの勝利だ。ベレーザがジェフ相手に0-3で敗退する中、下部組織のメニーナが、4回戦のレオネッサに続いて、アルディージャも破った。次はベレーザに勝利したジェフが相手。お姉さんチームの敵討ちができるか。準決勝も楽しみにしたい。