とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第6節 ガンバ大阪vs.名古屋グランパス

 ここまで1勝1分2敗のガンバ。対するグランパスは1勝1分2敗。ゲーム数が1試合違うだけで勝ち点は変わらない。両チームとも好調なスタートを切ったとは言えない状況だが、何とかここで勝利して、少しでも上位に食い付いていきたいところ。ちなみに先週行われたルヴァン杯では、ガンバは大敗、グランパスは快勝している。

 ガンバの布陣は4-4-2。パトリックと山見の2トップだが、山見はピッチを幅広く動き回る。中盤はダワンと齊藤未月のダブルボランチに右SH小野瀬、左SH倉田。高尾と黒川が両SBに入り、CBは三浦と昌子。GKは一森。一森とダワンはリーグ戦初出場。他にも山見や齊藤など若い選手もいるが、倉田を始めとするベテラン勢がしっかりチームを支えている印象だ。

 対するグランパスはいつもの4-2-3-1。酒井をトップに、トップ下に仙頭。SHは右にマテウス、左に相馬。稲垣とレオシルバのダブルボランチに、右SB宮原。左SBには森下が先発。CBはチアゴと若い藤井。代表帰りの中谷はベンチにも入っていないが、代わって丸山が久しぶりにベンチに座った。

 開始12分、OH仙頭のCKをファーで右SB宮原が落とし、CH稲垣がミドルシュート。序盤からグランパスが積極的に攻めていった。しかしガンバも前線からよくボールを追って、プレスをかけていく。12分にはCF酒井の縦パスにOH仙頭が抜け出してシュート。わずかにポスト左に外れる。ガンバも17分、CHダワンのクロスにFWパトリックがヘディングシュート。これがガンバの初シュート。17分、右SHマテウスミドルシュートはGK一森の正面。18分、FW山見のミドルシュートもGKランゲラックがキャッチした。その後、23分、右SH小野瀬、左SH倉田とガンバがミドルレンジから積極的にシュートを放っていく。

 そして26分、中盤右サイド深い位置からFW山見がFKを放り込むと、DFのクリアをCB昌子がミドルシュート。FWパトリックがわずかに触ってコースを変えてゴール。ガンバが先制点を挙げた。その後もガンバのプレスがよく、グランパスはなかなかシュートチャンスを作ることができない。30分、右SH小野瀬がシュート。33分にはCH齊藤から左に展開。左SH倉田のクロスにFWパトリックがヘディングシュート。これはGKランゲラックがファインセーブ。続くFW山見のCKにCB昌子がニアに走り込んでフリック。わずかにポスト左に外れた。

 その後も攻めるガンバ。35分にはCH齊藤のフィードにFWパトリックが抜け出し、飛び出したGKランゲラックをかわしてエンドラインぎりぎりから放ったシュートはコロコロと転がってゴールに転がり込んだ。だが、わずかにオフサイドの判定。宮原が残っていて微妙な判定だが、グランパスにとっては助かった。グランパスも39分、右SHマテウスがCKから直接ゴールを狙うが、GK一森がわずかにセーブする。40分、CF酒井との縦のワンツーからCHレオシルバがシュート。だが枠に入らず。45分、CH稲垣のパスからCF酒井がシュートを放つも、GK一森がナイスセーブ。前半はこのままガンバの1点リードで終わった。

 後半頭からグランパスは稲垣を下げて、トップ下に柿谷を投入。先頭をボランチに下げる。すると後半早々、グランパスがチャンスを掴む。OH柿谷がドリブルで持ち上がり、クロスに右SHマテウスが飛び込むが、わずかに届かない。3分にもOH柿谷のドリブルからCHレオシルバがミドルシュート。だがDFがブロックする。ガンバも5分、FW山見のクロスにFWパトリックがヘディングシュート。GKランゲラックがキャッチする。

 そして9分、ガンバのシュートカウンター。右サイドを上がったFW山見がクロスを入れると、戻ってきた右SHマテウスがクリア。しかしこれがその内側を走ってきた右SB宮原に当たり、ゴールに飛び込んでいった。オウンゴールグランパスが2点目を献上する。11分、CHレオシルバのクロスに左SH相馬のヘディングシュートはポストの右。15分、グランパスは森下と相馬を下げて、左SB吉田、左SH阿部を投入する。吉田はしばらくケガで休んでいたが、守備面の安定には吉田は欠かせない。ガンバも倉田を下げて、OH石毛を投入。山見を左SHに下げた。

 直後の16分、ガンバはCB三浦の長いスルーパスにFWパトリックが走り込む。CBチアゴもよく付いていったが、最後は振り切られシュート。だがわずかにポスト左に外れた。そして17分、FWパトリックから左に展開すると、戻ってきた右SHマテウスが触る。しかしこぼれたボールを逆に右SH黒川が拾い、中に切れ込んでミドルシュート。これがゴールに飛び込む。ガンバ、3点目。

 グランパスも20分、左SH阿部がミドルシュート。24分には右SHマテウスがFKを直接狙うが枠を捉えられない。25分、ガンバは山見とダウンを下げて、FWウェリントン・シウバ、CHチュセジョンを投入。石毛を左SHに回す。グランパスも26分、右SHマテウスに代わって甲田を投入する。さらにガンバは32分、高尾と齊藤を下げて、右SB福岡、CH奥野。守備を固めた。

 グランパスが攻める。38分、CHレオシルバのクロスにOH柿谷がヘディングシュート。しかしこれはGK一森がセーブ。これを受けたCB昌子が前に蹴り出すと、CHチュセジョンのトラップをCH仙頭が奪って、ドリブルからシュート。ようやくグランパスが1点を返す。だが余りに遅すぎた。45+1分にはCB藤井がミドルシュートを放つが、GK一森がナイスセーブ。そしてタイムアップ。ガンバは3-1で勝利して、今季ホーム初勝利を挙げた。

 これでグランパスは14位に転落。開幕戦に勝利して以降、リーグ戦で勝利がない。何より得点力不足。攻撃的な姿勢でゴール前まではボールを運ぶが、そこからゴールを決める選手がいない。やはり酒井では役不足。いっそのことマテウスをトップ下に起用した方がよくないか。また、レオシルバ、稲垣のボランチも攻撃力という点では今一つ。両サイドが攻撃的にいく分、守備に追われ、持ち前の前進力が生きてこない。そして森下も攻撃力はあるが、守備では吉田にかなわない。かと言って、吉田と宮原のSBでは守備的すぎる。まだまだ全体としてうまく機能していない。長谷川監督はこの状況をどう改善していくのか。選手は揃っているだけに、その手腕が問われる。個人的には酒井よりも金崎の方がまだ期待が持てるのだが。前田の移籍も意外に影響しているような気もする。