先制するも逆転され、勝ち越されるも2回同点に追い付いてのPK戦で勝ち抜いた岡山学芸館。一方、東山も大津相手に先制を追い付いてのPK戦で勝ち上がってきた。岡山学芸館の布陣は4-2-3-1。今井をトップに、トップ下に田口裕真。右SH岡本、左SH田邉。ボランチに粘り強い守備が持ち味の山田と木村。DFは右SB福井、左SB中尾。井上と田口大慎のCBにGKは平塚。FWの今井、アンカーの山田、CB井上とセンターラインが軸になる。
対する東山は4-4-2。北村と豊嶋の2トップに、右SH阪田、左SH清水。ボランチは真田と松橋。右SB石井と左SB仲里が左右に開き、CBは志津と新谷。GKは佐藤。右SH阪田はセレッソ内定。岡山同様、CB新谷が守備を締める。岡山は右SB福井、東山はCH松橋のロングスローも武器。他は小柄で技巧的、かつ運動量に優れた選手が並ぶ。
開始5分、東山の右SH阪田がミドルシュートを放つが、DFがブロック。その後は東山がパスを回し、岡山学芸館が早い寄せからショートカウンターを狙うが、お互い中盤でのプレッシャーが厳しく、なかなか好機を作ることができない。それでも東山がやや押し気味と思って観ていたら、25分、OH田口の縦パスからCF今井が右サイドにドリブルで運んでいくと、クロスにCB新谷がブロック。だがこれがゴールに飛び込んでいった。オウンゴール。意外な形で岡山学芸館が先制点を挙げた。
しかしすぐに東山が反撃。28分、左SH清水の縦パスを受けたFW豊嶋が反転からシュート。しかしCB井上がブロック。29分にはCH松橋から左に流して、CH真田がシュート。GK平塚がナイスキャッチする。岡山学芸館もその直後、CH山田がドリブルで上がり、右に流して、CF今井がクロス。DFのクリアを左SB中尾がシュート。だが枠は捉えられない。その後も東山が攻めていくが、岡山学芸館の守備が堅い。このまま前半も終るかと思った44分、CH松橋の縦パスにFW北村が走り込み、戻しをCH真田がシュート。これがネットに吸い込まれる。前半のうちに東山が同点に追い付いた。
後半も東山がパスを回し、岡山学芸館がカウンターを狙う形は変わらない。そして7分、GK平塚のフィードをDFがはね返すと、CH山田が拾って左に展開。OH田口がさらに左に流すと、左SB中尾のクロスにCH木村がヘディングシュート。これが決まり、岡山学芸館が1点を勝ち越した。11分にも右SB福井のクロスをCF今井がヘディングで落とし、左SH田邉が走り込む。だがCB新谷がクリアした。その後も東山が攻め込む。14分には左SB中尾からFW北村がボールを奪い、ドリブルはDFに止められるが、こぼれ球を右SH阪田が拾って、CH真田がシュート。だがふかしてしまう。
16分、岡山学芸館は田邉を下げて、左SH木下を投入。すると20分、左SH木下がミドルシュート。わずかに右に外したが、この時間、岡山学芸館が優勢に攻めていく。23分には右SB福井のロングスローははね返されたが、もう一度、福井がクロス。CB田口大慎がヘディングシュート。東山も24分、CH真田のパスから右SB石井がミドルシュート。DFブロックのこぼれ球を左SH清水がシュート。GK平塚がナイスキャッチする。26分、清水を下げて、左SH大谷を投入する。29分、CH真田のクロスに右SH阪田がヘディングシュート。だがバーに当たってはね返された。
岡山学芸館も35分、右SB福井のスルーパスにCH山田が走り込み、クロスにCF今井がシュート。わずかにポスト右に外す。37分、東山は阪田と豊嶋を下げて、平尾と中野を2トップに入れる。北村は右SH、真田をトップ下、松橋のワンボランチにして攻めていく。しかし29分、右SB福井が右サイドからロングスローを放り込むと、ゴール前の競り合いからファーに抜けたボールにCH木村がボレーシュート。これが決まった。岡山学芸館が3点目を挙げた。
43分、東山は石井に代えて右SB保坂を投入。岡山学芸館も田口裕真をOH田村に交代した。44分、CH山田の縦パスを受けたCF今井が反転からシュート。GK佐藤がファインセーブで弾いたものの、2点リードでも岡山学芸館の攻撃は衰えない。一方、東山はなかなかゴール前でチャンスが作れない。45+1分、右SH北村がミドルシュートを放つが、ゴール左上角を越えていった。そしてタイムアップ。3-1。岡山学芸館が岡山県勢初の優勝を飾った。
決勝にしてはやや小粒なゲームだったかな。でも高校生の必死さは伝わってくる。京都勢と岡山勢の決勝というのも全国的に実力伯仲な状況になっていることを物語る。その中で愛知県勢はなかなか1回戦を突破できないことは残念だが、今年の冬に期待しよう。高校サッカーを女子も含めて4試合観戦。まあそれなりに楽しかった。彼らのさらなる成長を期待したい。