とんま天狗は雲の上

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全国高校サッカー選手権 準々決勝 名古屋vs.市立船橋

 初出場、名古屋高校の準々決勝の相手は、優勝5回を誇る市立船橋。いや、どこと当たっても相手は格上。当たって砕けろの覚悟で相手に立ち向かう。名古屋の布陣は3-4-3。仲井、小川、原の3トップに、中盤は田中と川瀬のダブルボランチに、右WB齋藤、左WB月岡。CBは右から太田陸斗、井上、足立遼馬。GKはPK戦でも活躍した小林。右WBを齋藤に変えた以外は岡山学芸館戦と同じだ。対する市立船橋は4-4-2の布陣。久保原と郡司の2トップに、右SH足立陽、左SH森。ボランチは田中隼剛と白土。DFは右SB佐藤、左SB内川。岡部と五来のCBに、GKはギマラエス・ニコラス。FW郡司はU-18代表にして、エスパルス加入が内定している。

 序盤は互角の展開。8分、CH太田隼剛のCKをCB五来が落とし、右SB佐藤がヘディングシュート。FW久保原が押し込もうとしたが、ポジションがオフサイド。12分にはCKがファーに流れたところを、左SH森がドルブルで切り返し、シュートを放つ。DFがブロックする。そして17分、CH太田隼剛のフィードに左SH森が走り込み、セーブしようとしたGK小林と交錯。GK小林は右ヒザ上を蹴られ、しばらく動けず。

 何とか立ち上がったGK小林だったが、直後の21分、市立船橋はCH太田隼剛から左に流すと、左SB内川のクロスがCB足立の足に当たって、こぼれ球に市立船橋の右SH足立陽が持ち出して、GK小林の肩口を越えるループシュート。CB井上がヘディングではね返したが、これをFW久保原がヘディングで押し込んだ。市立船橋が先制点を挙げた。

 市立船橋は26分、足を痛めた森に代わり、左SH須甲を投入する。その後も市立船橋がペースを握り攻めていく。守る名古屋。それでも37分、FW小川がミドルシュートを放つと、前半終了間際には名古屋が押し返していく。そしてアディショナルタイムの40+3分、右サイドからのWB月岡のロングスローがGKギマラエスの上を越えてゴール前まで飛ぶと、ヘディングでクリアしようとしたCB五来がオウンゴール。名古屋が同点に追い付いて、前半を終えた。

 後半もお互い攻め合うと、2分、市立船橋はFW久保原が右縦にパスを出すと、走り込んだ右SH足立陽のクロスに左須甲が走り込み、スルーすると、FW郡司が飛び込んでシュート。市立船橋が勝ち越し点を挙げた。その後はお互い互角の展開が続く。名古屋は10分、CH田中がミドルシュート。その後も応援団がグランパスのチャントを歌って応援する。15分には左WB月岡のクロスにCH田中がヘディングシュート。しかしHKギマラエスがキャッチ。

 22分、名古屋は仲井を下げて、右WBに杉本を投入。齋藤をCFに上げる。33分、CH川瀬がミドルシュート。35分にはCKの流れからFW小川がシュートを放つが、これもGKギマラエスがキャッチ。直後には市立船橋が左SH須甲のパスからCH太田隼剛が走り込み、シュート。GK小林がナイスセーブで弾き出した。

 38分、名古屋は川瀬に代えてCB大村。足立遼馬をFWに上げて、2トップにする。しかし終了間際には再び市立船橋が押し返していく。39分、CH太田隼剛が左ポケットに走り込み、戻しのパスを右SH足立がシュートを放つ。追い詰められた名古屋は、GK小林も上げ、左WB月岡がロングスローを投げ込むが、クリアされる。そしてタイムアップ。2-1。市立船橋が勝利して、準決勝進出を決めた。

 名古屋はよくやったと思う。カウンターも繰り出したが、市立船橋の守備に封じられた。ならばと相手陣地深くにロングボールを放り込み、月岡のロングスローで攻め込むが、相手のオウンゴールで1点を返しただけで終わった。一方、市立船橋も何度も攻め込んだわけではないが、ゴールにつながった2回のチャンスはいずれもきれいに崩して、そして確実に決めた。やはり市立船橋の方が一枚上手だった。

 市立船橋の準決勝の相手は青森山田。黒田監督がゼルビアの監督になって、チームはどう変わっただろうか。準決勝も楽しみだ。