とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

FUJIFILM SUPER CUP 2023 横浜F.マリノスvs.ヴァンフォーレ甲府

 昨季のJリーグ王者と天皇杯優勝チームが対戦するスーパー杯が今年もやってきた。ということは来週にはJリーグも開幕する。昨年はW杯の関係で、11月第1週でJリーグは終了。天皇杯に至っては10月に決勝戦を戦うという異例の日程だったため、Jリーグのチームのゲームを観るのは実に3ヶ月振りだ。

 ヴァンフォーレ天皇杯優勝とはいうもののJ2のチームであり、マリノスが優勢なことは言うまでもない。とは言え、昨季活躍した岩田がセルティック期限付き移籍し、仲川やレオ・セアラも移籍した。フロンターレとの開幕戦を控える中、マリノスがどういうメンバーでどういうサッカーをするかは楽しみだ。

 丸の酢の布陣は4-2-3-1。アンデルソン・ロペスをトップに、トップ下に西村。水沼とエウベルが左右に開き、ボランチは喜田と渡辺皓太。DFは松原と小池龍太がケガで、代わって上島が右SBに入り、左SBは永戸。CBは畠中と若い角田。GKは移籍交渉中の高丘に代わり、オビ・パウエル・オビンナがゴールを守る。対するヴァンフォーレも布陣は同じく4-2-3-1。サンガから移籍したピーター・ウタカをトップに、長谷川元希がトップ下。鳥海と水野颯太(はやた)がSHで左右に開き、ボランチ佐藤和弘と松本凪生。右SB須貝、左SBに水野と同様、大卒新人の三浦颯太。ちなみに同じ「颯太」でも、こちらは「そうた」と読む。CBはエドゥアルド・マンシャと山本英臣。GKは河田。

 序盤、ヴァンフォーレが積極的。開始2分には左SB三浦がミドルシュートを放つ。さらに8分、CH松本のCKのクリアをCH佐藤がミドルシュート。GKオビが横っ飛び弾いたところを右SB須貝がシュート。だが枠は捉えられない。だがマリノスも、ヴァンフォーレの序盤の攻勢を落ち着いて凌ぐと、11分には右SH水沼の縦パスに走り込んだOH西村が落とし、CH渡辺がシュート。次第にマリノスがペースを握っていく。17分には左SHエウベルのパスからCFアンデルソン・ロペスがシュート。DFに当たり、ポスト右に外れた。

 しかしその後も積極的にプレーするヴァンフォーレは20分、右SB須貝がヘディングで前に送ると、右SH鳥海の落としを右SB須貝が受けて、そのままドリブル。中への折り返しを右SH鳥海がシュート。28分にはCH佐藤がミドルシュートを放つ。しかし先制したのはマリノス。30分、右SH水沼の落としを右SB上島が縦に送ると、OH西村がつないで、走り込んだ右SH水沼がさらに縦パス。CFアンデルソン・ロペスが中へ折り返すと、走り込んだ左SB永戸に釣られて、左SHエウベルがフリー。冷静に流し込み、マリノスが先制点を挙げた。流れるような攻撃。今年もマリノスの攻撃力は健在だ。

 その後もマリノスが攻める。36分、CH渡辺の縦パスを右SH水沼がつないで、CFアンデルソン・ロペスの落としをCH渡辺が受けてドリブル。クロスに左SB永戸がミドルシュートを放つが、枠を外した。40分には右SB上島がミドルシュート。GK河田がナイスセーブする。このまま前半が終わるかと思った44分、ヴァンフォーレはCBマンシャがドリブルで持ち上がると、縦パスに右SH鳥海が抜け出し、横パスをCFピーター・ウタカがシュート。いったんはオフサイドの旗が上がったが、VARの末、ゴールが認められた。ヴァンフォーレが同点に追い付いて、前半を終えた。

 後半も開始早々、ヴァンフォーレが攻めていく。1分、CFピーター・ウタカがドリブルで持ち上がり、落としをOH長谷川がシュート。だが枠を捉えられない。マリノスも5分、CH渡辺の縦パスをCFアンデスロン・ロペスが落とし、左SB永戸がミドルシュート。これは枠を外す。すると15分、ヴァンフォーレは左SH水野を下げて、ジェトゥリオを投入。しかし直後の16分、マリノスはCB角田がドリブルで持ち上がると、スルーパスにCFアンデルソン・ロペスが走り込み、シュート。わずかにGK河田が触って、左ポストに当たったが、はね返りを詰めてきたOH西村がシュート。マリノスが勝ち越し点を挙げた。

 するとマリノスは、22分には水沼と西村を下げて、右SHヤン・マテウス、トップ下にマルコス・ジュニオールを投入。ヴァンフォーレも26分、鳥海に代えてOH三平を投入。長谷川が左SH、ジェトゥリオが右SHに入る。しかしゲームはすっかりマリノス・ペース。28分にはCB畠中の縦パスを左SHエウベルが縦に繋ぎ、OHマルコス・ジュニオールが右に流すと、右SHヤン・マテウスがカットインからミドルシュート。GK河田がファインセーブで弾き出す。右SHヤン・マテウスは32分にもミドルシュートを狙うが、DFにブロックされた。

 36分、ヴァンフォーレは佐藤に代えて、トップ下に武富。松本のワンボランチ、4-1-4-1の布陣にしてゴールを狙う。一方、マリノスは39分、喜田を下げて、藤田。しっかりした守りでヴァンフォーレに攻め手を与えない。そしてアディショナルタイムも過ぎようとする45+5分、ようやくつかんだCKのチャンスは、いったんははね返されたものの、中盤から縦パス。右SHジェトゥリオが抜け出してシュート。ネットを揺らしたが、今度はVARで確認するもオフサイドの判定。そしてタイムアップ。2-1。マリノスが今年最初のタイトルカップを上げた。

 順当な結果。だが、終盤の粘りはさすがヴァンフォーレ。左サイドに同じ名前を持つ颯太水野と三浦の大卒コンビも生きがいい。篠田監督に代わって、久しぶりのJ1復帰があるだろうか。一方のマリノスは今季も健在だ。もっともJ1は今年も混戦だろう。フロンターレマリノスの開幕戦が楽しみだ。