とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第20節 名古屋グランパスvs.横浜F.マリノス

 前日、ヴィッセルが勝利して3位に下がったが、首位決戦であることに変わりはない。勝ち点差は4。リーグ中盤とは言え、グランパスにとっては絶対勝利が必要だ。もっともマリノスは6連勝中。簡単に勝てるわけがない。それでも前半戦ではアウェイで1-1のドロー。前半に戦ったチームの中で強いと思ったのはヴィッセルアントラーズマリノスは絶対勝てない相手ではない。

 グランパスの布陣はいつものとおりの3-4-3。米本が出場停止から戻ってきて、稲垣とダブルボランチを組む。前節に続いて河面が左CBに先発した他はいつものメンバーが並ぶ。対するマリノスは4-2-3-1。アンデルソン・ロペスをトップに、西村がトップ下。ヤン・マテウスとエウベルが両SHに開き、ボランチは渡辺と藤田。DFは松原、永戸の両SBにエドゥアルドと上島のCB。GKは一森。ケガ人もあって、けっしてベストメンバーというわけではない。

 序盤から両チーム、積極的に前からプレスをかけていく。2分、左SB永戸のスルーパスにOH西村が走り込むと、左CB河面が後ろから迫って倒れる。あわやPKかと思ったが、荒木主審はノーファールの判定。助かった。グランパスも3分、OHマテウスが左SB永戸を抜いて、クロスを入れるが、左WB森下にわずかに合わない。7分にはCH米本の横パスから左WB森下がミドルシュートを放つ。

 序盤のマリノスのプレスをかわすと、グランパスが攻勢に出る。そして8分、中盤でCH米本がボールを奪うと、OHマテウス、FW永井と繋いで、右FWユンカーがミドルシュート。DFに当たってはね返ったボールを左FW永井が拾い、積極的にミドルシュート。これが右SB松原の背中に当たって大きく撥ね、そのままゴールに飛び込んだ。グランパスが先制点を挙げた。

 しかしその後は次第にマリノスがパスをつないでペースを掴んでくる。14分、左SHエウベルがミドルシュート。17分には右SB松原のスルーパスに右SHヤン・マテウスが走り込む。後ろから左WB森下が追いかけて、PA手前で倒してしまうが、これも荒木主審はファールを取らない。多少の身体接触ではファールを取らない方針か。22分、CFアンデルソン・ロペスから右に展開。右SHヤン・マテウスのクロスに左SHエウベルが走り込み、ヒールでシュートを転がすが、右CB藤井がブロックした。25分にはCFアンデルソン・ロペスのスルーパスに再び左SHエウベル。右WB和泉が倒して、今度はPA手前でFKの判定。これをエウベルが直接狙うが、右ポストに当たって、はね返された。

 しかしその後も攻め続けるマリノス。そして28分、OHマテウスが中盤から鋭く落ちるロングシュートを放つと、GK一森が身体に当てて、セーブする。何とかボールを収めると、前方に一旋、ロングフィード。これに左SHエウベルが走り込む。GKランゲラックをかわしてシュート。マリノスが同点に追い付いた。その後も攻め込むマリノスに対して、何とかグランパスがボールを奪っても、出し所が見つからない。攻めるマリノスと守るグランパス。この攻防が何度か繰り返したあげく、35分、CH藤田の縦パスをOH西村が横に流すと、CFアンデルソン・ロペスがCB中谷を背負ってスルー。CH藤田が走り込み、ミドルシュートをゴールネットに突き刺した。マリノスが逆転ゴールを挙げた。

 37分、グランパスは米本をCH内田に交代する。一方、マリノスはOH西村が股裏を痛め、交代を要求する。実質マリノスが一人少ない状況の中で、グランパスが攻める。44分、CH内田のスルーパスに左WB森下が走り込み、クロスにOHマテウスがシュート。45+3分、OHマテウスから左に流して、左WB森下がミドルシュート。続く和泉のCKのクリアをCH稲垣がミドルシュート。だがGK一森がセーブ。前半はこのままマリノスの1点リードで折り返した。

 マリノスは後半頭に、西村に代えて植中を投入する。後半序盤、積極的に攻め込むグランパス。そして2分、CBエドゥアルドが右へクリアしたボールを左WB森下が拾って、縦パスにOHマリノスが走り込むと、クロスを右FWユンカーがシュート。後半早々、グランパスが同点に追い付いた。

 すぐに攻め返すマリノス。7分、CH藤田がミドルシュート。9分にはCBエドゥアルドの縦パスにポストに入った左SHエウベルがヒールでスルーパス。OH植中がミドルシュートを放つが、ポストの右に外れる。グランパスも13分、OHマテウスミドルシュートはわずかに右に外れる。後半はマリノスのプレスも前半ほどではない。次第にグランパスの動きが上回り、攻めを続ける。

 19分、OHマテウスから左に流すと、左WB森下のスルーパスに左FW永井が抜け出して、クロスに右WB和泉。だがわずかに合わず、シュートが撃てない。24分、マテウスのCKからCH稲垣がボレーシューを放つが、DFがブロックする。27分、マリノスはエウベルに代えて、左SH宮市を投入。28分、グランパスはOHマテウスミドルシュートをGK一森がパンチングでクリア。CB藤井がヘディングシュートするが、枠は捉えられず。33分、マリノスはさらにヤン・マテウスと藤田に代えて、右SH水沼、CH山根を投入する。交代要員も先発メンバーと遜色がない。グランパスもこのタイミングで永井とユンカーに代えて、FW酒井とFW貴田を投入した。

 35分、CH渡辺のパスから左SH宮市がミドルシュートグランパスは38分、マテウスのCKから再びCH稲垣がボレーシュート。直後、マリノスはCBエドゥアルドを下げて、畠中を投入する。41分、左WB森下の縦パスをFW酒井が落とし、OHマテウスミドルシュート。ゴールネットを揺するが、酒井の位置がわずかにオフサイドだった。残念。44分にはFW酒井のクロスにFW貴田が走り込むが、わずかに届かず。そして45+6分、CKからマテウスが直接ゴールを狙うが、枠を捉えられず。そしてタイムアップ。2-2。首位決戦はドローで終わった。

 前半はマリノスの攻撃が見事。だが後半はグランパスの方が押し気味で、再逆転のチャンスもあったがゴールならず。残念。実力からすれば的確な結果か。しかし勝ち点差4は縮まらず。今後、勝ち点でマリノスを上回るのは他チーム頼みとなってしまった。しかもヴィッセルが勝利して3位に転落。今季のリーグはこの2強で優勝争いか。いやまだリーグは長い。津のサンガ戦が終われば、3週間の中断期間が入る。中島や前田など新加入選手との融合も進むだろう。諦めることなく、さらにパワーアップして、リーグ終盤に備えたい。まずは次節のサンガ戦。しっかり勝利して中断期間を迎えよう。