とんま天狗は雲の上

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欧州遠征強化試合(女子) ポルトガルvs.日本

 2月のアメリカ遠征は1勝2敗。ブラジルとアメリカに敗戦し、このところなかなか結果に出ていないなでしこジャパン。今回の欧州遠征ではポルトガルデンマークと対戦する。FIFAランクではどちらも格下。W杯まであと3ヶ月。そろそろ調子を上げていきたい。

 ポルトガルの布陣は4-1-3-2。カペタジェシカ・シルバの2トップに、トップ下にディアナ・シルバが入る。中盤はデュゴレス・シルバをアンカーに、右SHタチアナ・ピント、左SHジャシント。右SBボルジャス、左SBマルシャオンにCBはカロルとセイサ。GKはペレイラ。対する日本は3-4-3。田中美南をトップに、右FW藤野、左FW猶本。ボランチに長野と長谷川を並べ、右WB清水、左WB杉田。CBが右から宝田、三宅、南。GKは山下。

 序盤、ポルトガルが積極的に攻めていく。だが、何とか序盤の攻勢を凌ぐと、9分、右FW藤野のクロスに左WB杉田がヘディングシュート。これはGKペレイラに弾かれたが、続くショートCKから猶本のクロスに右FW藤野がシュート。DFがブロックする。その後は日本がパスを繋いで攻められるようになってきた。18分には右WB清水にカットから、中へのパスをCF田中がミドルシュート。24分には右WB清水の縦パスから右FW藤野がミドルシュートを放つ。

 しかし25分、ポルトガルはCBセイサからの長いフィードをFWジェシカ・シルバがヘディングで落とし、OHディアナ・シルバがスルーパス。FWジェシカ・シルバが抜け出すと、横に流してFWカペタがシュート。ポルトガルがCBからのきれいな流れで先制点を挙げた。すると、ポルトガルの前からのプレスに日本は攻撃を作れない。27分にもOHディアナ・シルバのスルーパスにFWカペタが抜け出してシュート。これはGK山下がセーブしたが、こぼれ球を右IHタチアナ・ピントがシュート。GK山下が弾いたボールを再びFWカペタがキープして、落としをOHディアナ・シルバがシュート。これは枠を外して、助かった。

 日本は31分、左FW猶本のCKのクリアを左に展開。左WB杉田がシュートを放つが、DFがブロックする。そして35分、CB南の縦パスに走り込んだ左WB杉田がカットインからスルーパス。CF田中が抜け出し、中へ落してCH長谷川がシュート。日本が同点に追い付いた。長谷川が攻撃に絡むと、ゴールに繋がる。43分には左WB杉田のクロスに左FW猶本がシュートを放つが、GKペレイラがセーブ。前半は1-1の同点で折り返した。

 すると後半頭から日本は宝田に代えて、右WB守屋を投入。清水を右CBに下げる。2分、CH長谷川から左に流して、左FW猶本がシュート。続く猶本のCKをCB三宅が落とし、CH長野がシュートを放つが、DFがブロックした。さらに7分、右CB清水からの長いフィードにCF田中が走り込み、DFをかわしてシュート。だがこれはGKペレイラがナイスセーブ。しかし直後の8分、再び右CB清水から縦パスを送ると、CH長谷川が長い縦パス。これにCF田中が抜け出し、GKをかわす浮かしたシュートでゴールを陥れた。日本が逆転した。

 さらに攻める日本。11分には右FW藤野のスルーパスに右WB守屋が抜け出し、クロスに左FW猶本がシュートを放つが、枠を捉えられない。12分、左FW猶本がドリブルで持ち上がると、左に流して、左WB杉田のクロスのこぼれを猶本がシュート。だがわずかにゴールの左上。猶本に再三決定機が巡ってくるが、ゴールが入らない。すると14分、猶本と田中を下げて、左FW岩渕、CF植木を投入する。ポルトガルも17分、デュゴレス・シルバとジャシントに代えてCHファティマ・ピントと右SHノルトンを投入する。布陣も4-4-2に変更。ディアナ・シルバが左SHに入る。

 20分、右FW藤野から左に流して、クロスに走り込んだ藤野がヘディングシュート。GKペレイラにナイスセーブされた。ポルトガルは28分、セイサ、マルシャオン、カペタに代えて、CBゴメス、左SBアマド、左SHナザレを投入。布陣はディアナ・シルバをトップに上げ、ジェシカ・シルバがトップ下に入る4-2-3-1。30分、右FW藤野の仕掛けからクロス。GKペレイラがセーブ。こぼれ球をCHファティマ・ピントがクリアしようとしたところにCF植木が詰めて足に当てたが。ポスト右に外れた。

 32分、日本は藤野と杉田に代えて、右SH宮澤、左SHに清家を投入。さらに南を左SBに上げて、4-4-2の布陣。右CBには清水が入る。だがこの布陣が機能しない。36分には右サイド深い位置からゴール前にクロス。DFがはね返したが、OHジェシカ・シルバがシュート。その後もポルトガルが攻める展開が続く。45分には右SH宮澤がミドルシュートを放つが、散発的。ゲームは結局このままタイムアップ。2-1で日本が勝利した。

 しかし序盤はポルトガルのプレスに苦しみ、後半は4-4-2にした以降、ほとんどチャンスを掴めなかった。長谷川をボランチに置いたが、守備に追われて攻撃を組み立てられない。同点ゴールはCB南のフィードからCH長谷川が攻撃参加したもの。また勝ち越し点はCB清水のフィードから。CBからの縦パスは有効だが、逆に言えばそれは相手チームに攻め込まれているということ。長谷川をボランチに置くのは攻撃の場面では有効だが、やはり猶本とポジションが逆ではなかったか。池田監督はまだまだ試行を続けているようだ。次のデンマーク戦。少しは光明が見られるだろうか。