開幕直後は連敗したものの、そこから4連勝。一気に3位まで浮上してきたレッズ。対するグランパスもここ3試合負けなし。ルヴァン杯も含めれば5勝1分で2位に付ける。勝ち点差はわずか1。好調チーム同士の好ゲームを期待した。
グランパスの布陣はいつもの3-4-3。メンバーも前節のアルビレックス戦と変わらない。一方、レッズの布陣は4-2-3-1。興梠をトップに、トップ下に小泉。右SH大久保、左SH関根が開き、ボランチは岩尾と伊藤敦樹。DFは右SB酒井宏樹、左SB明本。ショルツとホイブラーテンのCBにGKは西川。ユンカーはレッズからの期限付き移籍ながら、出場禁止の制限は付いていない。昨年までの同僚との対戦も楽しみだ。
開始5分、レッズはCF興梠から右に展開。右SH大久保が仕掛けて、CB藤井を抜くと、戻しのパスをCH伊藤がシュート。GKランゲラックが正面でキャッチした。序盤は
グランパスがパスを繋いで様子を伺うが、厳しいプレスにボールを奪われ、レッズがショートカウンターで攻める場面が目につく。それでも守りは堅いグランパス。10分には左FW永井がドリブルからミドルシュート。わずかにポストの左。さらにCB中谷の縦パスをCFユンカーがポストになって落とし、右FWマテウスがシュート。しかしCBショルツがブロック。レッズのCBも上手くて強い。
前半15分前後にはグランパスが連続してゴールに迫るが、シュートまで行けず。グランパスの前からのプレスが厳しくなる。19分、右FWマテウスのFKはGK手前で鋭く落ちて、GK西川がナイスセーブ。続くマテウスのCKにCH稲垣がミドルシュートを放つ。右WB内田がコースを変えるヘディング。だがGK西川がファインセーブで防いだ。
レッズも26分、CH米本の縦パスをCH岩尾がカットすると、左に流して、左SB明本がミドルシュート。DFがブロック。続く岩尾のCKからCBホイブラーテンがヘディングシュートするも、枠は捉えられない。グランパスも34分、右FWマテウスから長い距離を高速サイドチェンジが飛ぶ。左WB森下がボレーシュートで合わせようとするが、うまく当たらなかった。その後はレッズが前からプレス。グランパスはショートカウンターを狙うが、お互い決定機ならず。前半はこのままスコアレスで折り返した。
しかしいいゲーム。後半開始直後からお互い激しいプレスの応酬。3分にはCF興梠がミドルシュートを放つが、GKランゲラックがセーブする。9分にはCH岩尾のCKのこぼれを左SH関根がミドルシュート。DFのクリアを今度はCH伊藤がミドルシュート。だが枠には飛ばない。グランパスも10分、CB野上のフィードに左FW永井が抜け出してGKと一対一。だが右SB酒井がよく追い付いて、シュートはわずかにポスト右に外れた。
いよいよ互角の展開。13分、レッズはCH伊藤から右に展開。右SB酒井の縦パスに伊藤が走り込み、クロスをOH小泉がシュート。グランパス守備陣を完全に崩したが、シュートはポスト左に外れた。グランパスも15分、CB藤井がプレスのかかった状態から持ち上がり、縦パスをCFユンカーが落とすと、左FW永井がスルーパス。ユンカーが走り込んで、クロスを入れるもDFがブロック。続くマテウスのCKのクリアをCH稲垣はミドルシュート。これもDFがブロック。今度は右サイドからショートCK。マテウスのクロスはCF興梠があわやオウンゴール。さらに続くショートCKからマテウスがカットインしてシュート・しかしこれもDFがブロックする。
23分、レッズは小泉と酒井宏樹を下げて、OH安居と左SB荻原を投入。明本が右SBに回る。グランパスは27分、GK西川のフィードをCB中谷がはね返すと、いったんはレッズの選手がボールを収めるが、CH稲垣が突いて、CH米本が縦へ。左FW永井の落としを右FWマテウスがワンタッチで縦に送るが、DFに当たる。マテウスが再びこぼれ球を拾ってミドルシュート。しかしわずかにポスト左に外れた。
31分、レッズは関根と興梠を下げて、右SH松崎とCFカンテを投入。大久保が左SHに回る。グランパスも32分、永井に代えて左FW酒井宣福。39分にはCKから混戦の中、CBの網がフリックして前に送ると、CFユンカーが走り込んでシュート。だがGK西川がファインセーブ。41分にはレッズが伊藤に代えてCH柴戸。グランパスも44分、ユンカーを下げて、右FWターレス。マテウスがトップに上がる。
45＋3分、CFカンテのキープから縦にパスを送ると、左SH大久保が抜け出して、クロスに右SH松崎。しかしトラップが大きい。GKランゲラックがぎりぎり抑えた。一方、グランパスも45＋5分、CH稲垣がミドルシュート。続くCKにマテウスが直接ゴールを狙うが、GK西川がナイスパンチング。その後も2度ばかりCKのチャンスを得るが、レッズが守り切る。そしてタイムアップ。ゲームはドローで終えた。
しかし期待に違わぬいいゲームだった。勝つに越したことはないが、今季のレッズは相当に好調。CBにホイブラーテンンが入って、守備がよくなった。一方、グランパスも第7節にしてようやく攻撃の連携も良くなってきた。再三チャンスを掴むが、GK西川と両CB、そして右SBには酒井宏樹がいる。攻撃もCF興梠によく収まり、ここまでの好調ぶりがよくわかる。負けなくてよかった。引き分けで勝ち点ではアビスパとサンフレッチェに追い付かれたが、2位は変わらない。今節、首位のヴィッセルもアルビレックスと引き分けて、これで勝ち点３の中に6チームが入る混戦だ。さて、グランパスの次の相手はフロンターレ。フロンターレは今節、ここまで未勝利のガンバに敗れ、順位も13位と低迷する。アウェイだが、久しぶりにフロンターレ相手にスカッとした勝利を期待したい。がんばれ、グランパス。
