とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第14節 名古屋グランパスvs.サンフレッチェ広島

 前節アントラーズに完敗したグランパス。一方、サンフレッチェも前節ヴィッセルに完敗。そして両者は同じ勝ち点と得失点差で3位に並ぶ。ただしサンフレッチェの方が1試合、ゲーム消化が少ない。ここは何とか勝利して、突き放しておきたいところ。

 グランパスの布陣は3-4-3。このゲームではユンカーをトップに上げ、右FWマテウス、左FW永井の布陣。中盤も米本と稲垣のダブルボランチは変わらないが、和泉が右WBで先発。森下は左WBに入る。またCBはサンフレッチェから移籍した野上をベンチに置き、丸山が左CBで先発した。右CB藤井、CB中谷、GKランゲラックは変わらない。一方、サンフレッチェも同じ3-4-3。これまで途中出場が多かったCFドウグラスヴィエイラと左FWエゼキエウが最初からピッチに立ち、満田がケガで欠場の右FWには川村が入る。中盤は野津田と森島のダブルボランチに、右WB越道、左WB東。CBは右から塩谷、荒木、佐々木翔。GKは大迫。

 開始20秒、DFからのフィードを受けようとしたCFユンカーに対して、後方からCB荒木が競って、頭をぶつける。ユンカーが先に触ったのでCB荒木のファールかと思ったら、小屋主審はユンカーのファールを取った。納得のいかないユンカーが執拗に抗議。その後もサンフレッチェのチャージが強く、しかしこれを主審はファールに取らない。荒れないかと心配になった。

 5分、左FWエゼキエルのパスにCFドウグラスヴィエイラがシュート。7分にはCFドウグラスヴィエイラの中へのパスを右FW川村が持ち出してシュート。GKランゲラックが左足を伸ばしてわずかに触り、ボールは左ポストに当たってはね返る。これをCFドウグラスヴィエイラがシュート。DFがブロックすると、さらにCH野津田がシュート。枠は外したが、序盤からサンフレッチェが攻勢をかける。

 10分にはスローインからCFドウグラスヴィエイラミドルシュート。わずかに左に外した。グランパスのシュートはようやく13分、右FWマテウスが自陣から左前方へ大きく蹴り出すと、カウンターで左WB森下が長躯ドリブル。DFに行く手を阻まれると落として、マテウスがクロス。CH稲垣がゴール前に飛び込んだが、わずかに頭に当たったか、だがそのまま通り過ぎていった。

 その後もサンフレッチェの攻勢が続く。24分、左FWエゼキエウのミドルシュートはGKランゲラックが横っ飛びファインセーブ。31分、CH野津田のミドルシュートもGKランゲラックが横っ飛びナイスセーブで弾き出す。そして37分、右CB塩谷からのフィードにCFドウグラスヴィエイラが走り込むと、競り合いつつ走ったCB中谷が後ろから引っ張ってファール。PA右手前でFKを与えた。これを右FW川村がグラウンダーで蹴り込むと、マテウスが触ってコースが変わり、さらに永井に当たってゴールに吸い込まれていった。サンフレッチェが先制点を挙げた。

 ここまで耐えに耐えてきたグランパスだったが、ついに失点してしまった。だが42分、今度は右FWマテウスの仕掛けに対して、左FWエゼキエウがファール。PA右手前。同じようない位置でFKをもらう。マテウスが蹴ったFKはゴール前で強烈に落ちるが、GK大迫がパンチングでクリア。そして43分、右WB和泉のCKにFW永井がニアでフリックすると、CFユンカーが豪快にヘディングシュート。前半のうちに同点に追い付いた。サンフレッチェも45分、左FWエゼキエウが切り返しでDFをかわしてミドルシュート。だがこれもGKランゲラックがファインセーブ。続くCKのクリアから再びエゼキエウがミドルシュートを放つが、CB塩谷に当たって右に外れる。前半は1-1のまま折り返した。

 後半序盤は一転してグランパスが攻勢をかける。そして3分、CH米本のパスを右FWマテウスが左に展開。左WB森下が走り込み、クロスにCFユンカーがCB佐々木と競り合いながらシュート。これが決まった。グランパスが逆転する。サンフレッチェも9分、左FWエゼキエウのパスに左WB東が走り込み、クロスにCH森島がヘディングシュート。だがわずかにバーの上。11分には左FWエゼキエウの落としから右FW川村がミドルシュート。しかしこれもバーの上を越える。

 すると17分、サンフレッチャは越道と野津田を下げて、左WBに志知、FWにベンカリファを投入。東を右WB、川村をボランチに下げ、エゼキエウがトップ下。3-4-1-2の布陣。しかし20分、グランパスは左WB森下を起点に右FWマテウスがクロス。CFユンカーの落としをCH稲垣がミドルシュート。21分にはマテウスと永井を下げて、FW酒井と右IH長澤を投入。布陣を3-5-2に代えて、守備を固める。26分にはCH森島のクロスにFWドウグラスヴィエイラがヘディングシュートするが、枠を捉えられない。サンフレッチェの選手に次第に疲れが見えてきた。27分、右CB塩谷のミドルシュートはDFがブロック。28分には和泉を下げて右WB内田。攻めるサンフレッチェに対して、グランパスの守備は堅い。

 33分、サンフレッチェはエゼキエウに代えてOH鮎川を投入。34分、左WB志知のクロスにCFドウグラスヴィエイラがヘディングシュートするも、GKランゲラックが正面でがっちりキャッチする。36分にはユンカーを下げて、右WBに野上を投入。内田を1列上げ、5-4-1にして守備を固める。一方、サンフレッチェも森島と荒木を下げて、CH松本と右SB中野。布陣は4-3-3か、いや実質2-5-3。左SB志知、右SB中野が高い位置を取り、中盤は川村、松本、東が並ぶ。攻めるサンフレッチェ。だがこうなるとグランパスの守備も堅い。結局このまま守り切って2-1、グランパスがホームで勝利を挙げた。

 前半のサンフレッチェのプレスを見ると、どこまで耐えられるだろうかと心配になった。実際、先制点も献上したが、その直後、前半のうちに1点を返したのが大きかった。またGKランゲラックの再三のファインプレーも生きた。これまで途中出場がほとんどだったドウグラスヴィエイラとエゼキエウを先発で起用したことも、後半の反撃の圧力が弱まった一因だろう。これには満田の欠場が大きかったか。いずれにせよ、4月9日からのレッズに始まり、GWを挟んで、フロンターレマリノスヴィッセルアントラーズサンフレッチェと強豪チームとの対戦が続いたが、何とかアントラーズに対する1敗だけで終えることができた。とは言っても、今後も7位コンサドーレ、6位セレッソ、9位アビスパと最近好調なチームとの対戦が続く。気を引き締めて、さらに上位を狙っていこう。