とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第13節 鹿島アントラーズvs.名古屋グランパス

 アントラーズ戦と言えば、30年前のJリーグ開幕初戦でジーコの大活躍により0-5と大敗したことが今も忘れられない。その相手とJリーグ30周年記念ゲームとは、ゲーム前からいい予感はなかった。それでも今年のグランパスはここまで3位。何とかいいゲームを見せてほしい。と思ってはいたが、シーズン序盤、不調だったアントラーズもここ4試合は無失点4連勝。一気に6位まで順位を上げてきた。鈴木優磨が気迫を前面に出し、チームを引っ張っている。

 アントラーズの布陣は4-4-2。鈴木優磨と垣田の2トップに、名古と仲間が左右に開き、ボランチは樋口とピトゥカ。DFは右SB広瀬、左SB安西に植田と関川のCB。GKは早川。一方、グランパスはいつもの3-4-3。ユンカー、マテウス、永井の3トップ。右WB内田、左WB森下、米本と稲垣のダブルボランチ。CBは右から野上、中谷、藤井。GKはランゲラック。連休中は選手をやりくりして対応したが、このゲームではベストメンバーを揃えてきた。ちなみに3トップはマテウスが中央に入ってトップ下的に動き、ユンカーと永井が左右に開く。

 序盤、アントラーズが積極的なプレス。2分、CHピトゥカのクロスにFW鈴木優磨がシュート。しかしその後、押し込まれた状況からCFマテウスのフィードでカウンターを仕掛けると、しばらくはグランパスがCKなどで攻めていく。そして12分、CH樋口のCKをFW鈴木優磨がヘディングシュート。グランパスのゴールネットに突き刺した。アントラーズが先制。と思ったらVARで確認。植田をマークして動いた稲垣をFW鈴木がお尻を突き出して倒していた。これが、樋口がCKを蹴る前ということで、ゴールは取り消し、CKから再開されることになった。助かった。

 しかしその後もアントラーズが攻勢。24分には右SB広瀬のフィードをFW垣田が落とし、FW鈴木優磨がミドルシュート。これはGKランゲラックの正面。そして29分、ゴールラインを割ろうとするボールをCB藤井とFW垣田が追いかけ、藤井が身体を張って見送ろうとしたが、後ろから押されて倒される。ファールかと思ったら、主審はCKを指示。そして再び蹴られたCH樋口のCKにFW鈴木優磨が強烈なヘディングシュート。手前に左SH仲間が残っていたが、オフサイドは取らず。アントラーズが今度こそ先制点を挙げた。その前の判定がやや残念だった。

 その後はグランパスが反撃。38分、CFマテウスのクロスに右FWユンカーがヘディングシュートするが、CB関川が頭でブロック。42分、CB藤井の縦パスを左WB森下が落とし、FW永井のパスをCFマテウスが落として、CH米本がミドルシュート。しかしこれもCB関川が身体を張ってブロックした。逆に45+2分には、左CB藤井から左WB森下へのパスを右SB広瀬がカットし、FW鈴木のクロスに左SH仲間がボレーシュート。わずかにバーの上に外れた。グランパスも45+3分、CH米本がミドルシュート。さらに45+4分、CFマテウスのCKのクリアから右FWユンカーがミドルシュートを放つが、枠は捉えられず。前半はアントラーズの1点リードで折り返した。

 後半は3分、グランパスがCKの流れから右FWユンカーがミドルシュートを放つも、DFがブロック。その後はアントラーズが攻勢。6分にはCKの流れから、右SH名古がミドルシュート。これはDFがブロックしたが、アントラーズの守備が堅く、グランパスがなかなか攻め込めない。すると8分、内田を下げて、左WB和泉を投入。森下を右WBに回す。アントラーズは17分、仲間と広瀬に代えて、CH佐野と右SB常本。樋口を左SHに回す。

 18分、CFマテウスのFKをCB藤井が落とし、左WB和泉がボレーシュート。20分にはアントラーズが垣田と名古に代えて、FW知念と右SH土居。グランパスも米本と永井に代えて、CH長澤と左FW酒井を投入する。23分、左WB和泉のミドルシュートはGK早川がキャッチ。その後もアントラーズがCH佐野を中心にプレスが早く、グランパスに攻め手を積んでいく。28分にはFW鈴木優磨を下げて、アルトゥール・カイキを投入した。

 35分には左SB安西がカウンターで独走。しかしシュートはバーの上。38分にはGK早川のフィードをFW知念がポストで落とし、FWアルトゥール・カイキのパスからFW知念がシュート。これはGKランゲラックがファインセーブ。しかし29分、そのはね返りを収めようとしたCH稲垣に左SH樋口がプレッシャーをかけ、さらにFWアルトゥール・カイキと挟むと、こぼれ球がFW知念のところにこぼれる。これを前に運んでシュート。アントラーズが追加点を挙げた。

 グランパスは41分、稲垣と野上を下げて、CFに貴田、左CBに丸山を投入。マテウスを左WBに回し、和泉がボランチ、藤井を右CBに移す。44分には左WBマテウスのクロスをCF貴田が落とし、FW酒井がシュート。だがわずかにバーの上。45+1分にも右CB藤井がミドルシュートを習うが、GK早川がキャッチ。その後もゴールならず。アントラーズが2-0で勝利した。

 アントラーズは強かった。両SHが絞って、中盤に起点を作らせず、米本や稲垣からの縦パスを封じられ、また関川と植田のCBコンビも屈強で、FWもほとんど自由にプレーができなかった。今季、本当に強いと感じたのはヴィッセルに続いて2チーム目。そのヴィッセルは今節、3位に並んでいたサンフレッチェを一蹴。今後、この2チームのマッチレースになるのではないか。次節は勝ち点で並ぶサンフレッチェが相手。今度はホームだし、何とか勝利して、上位チームに食らいついていきたい。がんばれ、グランパス