とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

アーセナル ファン・ペルシー投入も届かず首位戦線脱落

 第34節、3位アーセナルは5位トットナムとのノース・ロンドン・ダービー。CL圏内の4位マンCに勝点差4。勝てば勝点差1に迫るトットナムに対して、アーセナルも首位チェルシーに勝点差6。勝って勝点差3にすればまだ優勝への望みが残る状況。両者何としても負けられないガチンコ対決は、手に汗握るゲームとなった。
 序盤からアーセナルがボールキープ率高く攻め立てるが、トットナムも集中した守備でプレスも素早く、一時も目を離せない展開が続く。
 2分、ナスリのCKに合わせたキャンベルのヘッドはGKの脇を抜くが、アスエコトがゴール線上に立ちはだかりクリア。トットナムも9分、カブルのクロスにパブリチェンコがシュート。続く10分のCK。GKアルムニアが飛び出し遠くペナルティ・エリア外までパンチングでクリアするが、そのボールをプレミアリーグ初出場の18歳ローズが強烈ボレー。アルムニアの手指の先をかすめてネットを揺すった。トットナム先制!
 対するアーセナルも11分にクリシーのクロスにベントナーがヘッド。その後も圧倒的にボールをキープして攻め立てるが、トットナムも厳しいチェックで激しい球際の攻防。あっという間に時間が過ぎる。
 しかし前半19分、アーセナルの守備の要、フェルメーレンがヘッディングをした際にふくらはぎを痛めリタイヤ。ギャラス、ジュルーのいないアーセナル。キャンベル、シルベストルのベテランCBコンビになる。これがその後の失点の伏線。
 37分、ロシツキーがドリブルで切れ込むとカブルがファールで止めるイエロー。FKをナスリが蹴るが枠を外れていった。38分にそのカブルがシュート。ここからトットナムが圧力を強める。40分にはパブリチェンコからモドリッチがドリブルで切れ込みシュート。43分にはクリシー、デフォーとシュートを応酬するが、前半はこれで終了。
 後半に入ってすぐの2分、デフォーのスルーパスに、キャンベル、シルベストルの裏に走り込んだ弱冠20歳のベイルがきれいにフリーになってシュート。追加点。ケガ人続出の影響が痛い。
 アーセナルサーニャに替えてウォルコットを送り込み反撃を仕掛ける。21分、そのウォルコットからのスルーパスベントナーが抜け出しシュートを放つも、グラウンダーのシュートは惜しくもポストの左を外れていった。
 ここでついにアーセナルは5ヶ月振りになる待ちに待ったファン・ペルシーを投入。ここからゲーム展開はガラッと替わった。入ってさっそく見事なトラップを披露すると、36分にはディアビからのパスを受けて反転さま強烈シュート。ブラジル代表GKゴメスが抑える。続く39分にファン・ペルシーが蹴ったFKは早い弾道でカーブを描きゴール左上隅に飛んでいくがゴメスが超ファインセーブ。そこからのCKにキャンベルが合わせるが、三たびGKがセーブ。
 どうしても点が入らないかと思った40分。中盤でディアビからファン・ペルシーにパスが出ると、タメて反転スルーパスウォルコットのクロスにGKと複数のDFが滑り込むがボールはその先を抜けて同じく滑り込んだベントナーが押し込む。ついに得点。
 そこから怒濤のアーセナルの反撃。守るトットナム。42分、モドリッチがパブリチェンコのパスに走り込むと、43分にはファン・ペルシーがシュート。4分のロスタイムを悲愴な表情で祈り見守る両チームサポーター。最後はトットナムクラウチを投入し、前線にタメと高さを作ってアーセナルの反撃の勢いを削ぐと、ゲームはあえなくそのままタイムオーバーを迎えた。
 まるで優勝したように喜びを爆発させるトットナムの選手たちとサポーター。アーセナルはこれで後4試合を残してチェルシーに勝点差6。かなり厳しい状況に追い込まれた。片やトットナムは次節首位チェルシー、そしてマンUと首位戦線に残る2チームとの連戦。CL争いのマンCも次節マンチェスター・ダービーの後にアーセナル戦。4チームとも負けられない一戦。いよいよ最大の佳境がやってきた。