とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ミランはミランらしいサッカー

 CLでミランはレアルに2-0で完敗したらしい。何となくその放送かなと思って見始めたら、相手はキエーボセリエAの第7節。キエーボに私が知っている有名選手はいないが、現在ミランに次いで5位。ということで、いいゲームが見られるかと思ったが・・・。
 パトが復帰したミランはいきいきとした攻撃を見せる。立ち上がり1分、パトがミドルシュートを放つと、7分にはイブラヒモビッチが切り返しでDFを翻弄しシュートを放つ。そして18分、左サイドでアントニーニが上がると、イブラヒモビッチのクロスにパトがボレーシュートをネットに突き刺す。22分にはロナウジーニョの個人技からセードルフ、アントニーニ、ロナウジーニョとつないでセードルフのクロス。前半はミランのペースで進行する。
 キエーボも24分、ベンティヴォリオからフレイがクロス。跳ね返りをコンスタンがつないで、グラノチェがシュート。ミランの中盤は意外なほど緩く、スペースがある。28分、ベンティヴォリオのクロスをグラノチェが落とし、コンスタンがシュート。GKアッビアーニが跳ね返すとコンスタンがさらにシュート。しかし得点ならず。29分にも右サイド、フレイからのクロスにミドルシュートミランゴールを襲う。サイドもスカスカ。
 イブラヒモビッチロナウジーニョが守備をせず、彼らの攻撃に引っ張られて中盤の選手も上がり気味になり、キエーボにスペースを与える。面白いといえば面白いが、何とも締まらない。
 32分、イブラヒモビッチの早いFKにパトだけが反応してシュート。追加点を挙げる。44分にもパトがドリブルからシュートを放つ。GKソレンティーノがナイスセーブ。前半はこのまま終了した。
 後半頭からキエーボがグラノチェに代えてテロー、ベンティヴォリオに代えてフェルナンデスを投入すると、さらにキエーボの攻撃が活性化する。12分、テローがミドルシュート。24分にもCKからテローがヘッド。そして25分、CKをペリッシエルが逸らすと、イブラヒモビッチの肩に当たったボールがゴールネットに飛び込んでいった。
 15分には、ミランのCBチアゴ・シウバがケガでボネーラと交代。これでキエーボがさらに勢いづく。29分にはテローの落としたボールにフェルナンデスがシュート。ミランも23分、運動量の落ちたパトに代えてロビーニョを投入。4-4-1-1の布陣にして守備のケアを図ると、ロビーニョが中盤を自由に動き回り、何とかミランの攻撃を組み立てようとする。
 36分、ピルロのこのゲーム何度目かの美しく正確なスルーパスが弧を描くと、イブラヒモビッチが落としてロナウジーニョがシュート。惜しくもGK正面。次第にキエーボも運動量を落とし、中盤のない展開のままロスタイムに突入。48分、ロビーニョロナウジーニョにボールを預け、スルーパスに抜け出してGKをかわすシュート。結局3-1でミランが勝利した。
 しかし解説の野々村氏も「3-2で勝つチームが優勝できるほどセリエAは甘くない」といった趣旨の発言をしていたが、まさにミランはそんな状態。緩いテンポと巧みな技で変幻自在な攻撃を仕掛けるが、ガットゥーゾセードルフピルロの高齢化もあり、前線はもちろん中盤からの守備も爆発力に欠ける。0-2で敗れたレアル戦は必見。
 ちなみにキエーボは次はチェゼーナとの対戦。噂ではチェゼーナのパフォーマンスがかなり落ちているようなので、手強い相手になりそう。これも放送予定なので楽しみにしたい。