とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

速い巧い強いチェルシーもファギー・ジャッジには勝てず。

 プレミアリーグ第9節、首位・2位決戦となったチェルシーマンUのゲームは後半15分までは伯仲したすごいゲームだったが、その後に疑惑の判定が続出。チェルシーにはホームらしからぬ仕打ちに怒りがほとばしる結果となった。
 香川がケガで欠場。マンUルーニーを中央に右SHバレンシア、左SHアシュリー・ヤングとウィングタイプを両翼に並べる布陣で来た。序盤、チェルシーが押し込んでいく。2分、CHミケルの縦パスからマタのスルーパス。だが、オスカーに届かず。マンUもCHキャリックの縦パスからファンペルシーが反転してシュート。GKチェフが正面でキャッチする。
 チェルシーが押し気味の立ち上がりだったが、4分、マタへの縦パスをCBファーディナンドがチェックに入ると、ルーニーが受けてA.ヤングにパス。ドリブルで前に運んだA.ヤングが右に流すと、ルーニーのクロスにファンペルシーがシュート。これがポストに当たり、はね返りがCBダビド・ルイスに当たってゴールに吸い込まれた。あっという間のマンU先制。
 チェルシーも反撃する。7分、フェルナンド・トーレスのクロスにオスカーが走り込むが、トラップが大きい。12分、またもF.トーレスのクロスにオスカー。だがマンUの中央の守備が堅い。と思っていたら、13分、ファーディナンドから右SBラファエルが縦に入れると、バレンシアが走り込み、クロスにファンペルシーがシュート。またも一瞬のカウンター。マンUが追加点を入れる。
 さすがにチェルシーも序盤の2失点はきつい。マンUの守備も堅い。だが24分、ラミレスの突破から得たFKをD.ルイスが蹴ると、ぶれて落ちる。GKデヘアが足ではね返すスーパーセーブ。25分にも左SBアシュリー・コールの縦パスにアザールが抜け出して、切り返しでDFをかわしシュート。次第にチェルシーの圧力が強まってくる。
 35分、スローインからミケルのクロスにCBエバンスのヘッドはあわやオウンゴール。36分、マタのCKにCBケーヒルがヘディングシュート。GKデヘアがまたもナイスセーブ。42分、マタのクロスにF.トーレスがヘディングシュート。これもGKデヘアが立ちはだかる。そして43分、アザールの仕掛けにルーニーがファール。ゴール正面のFKをマタが見事にネットに突き刺した。1点差。
 さらに45分にはGKデヘアのパスをカットしたオスカーからF.トーレスのスルーパスにマタが抜け出しシュート。だが、またもGKデヘアがセーブする。2点は先行されたものの30分以降はチェルシーが猛攻。前半のうちに1点を返し、後半の展開が期待された。
 そして後半8分、オスカーの長いアーリークロスにマタが走り込み、ラインぎりぎりで確保すると、いったんファーサイドに逃げてそこからクロス。オスカーの折り返しのクロスにCHラミレスが飛び込む。ヘディングシュート。ついに同点に追い付いた。10分にもA.コールのスルーパスからアザールが抜け出し、ドリブルからシュート。GKデヘアが再三のナイスセーブを見せるが、チェルシーが勝ち越すのも時間の問題と思った。
 ところが17分、ファンペルシーのスルーパスにA.ヤングが反応して快足を飛ばすと、後ろから追いかけたイバノビッチが追い付き間際、わずかに身体を押してしまう。倒れるヤング。ファール。少し遅れてレッドカード。確かに決定機ではあったが、悪質でも何でもない。その後のことを考えると、シミュレーションを取っても不思議ではないような接触。イエローカードで十分だった。これでまずチェルシーが一人少なくなる。
 マンUはここでクレバリーに代えてエルナンデスを入れて攻撃モード。チェルシーもオスカーをアスピリクエタに代えて右SBを補強する。さらにストゥーリッジを準備してカウンター攻撃の準備をしようとした矢先の23分、F.トーレスがドリブルでゴール前に迫ると、後ろからエバンスがわずかに接触。F.トーレスが倒れると、トーレスのシミュレーションを取って2枚目のイエローカード。これでチェルシーが2人目の退場となってしまう。
 チェルシーバートランドを入れて守備を固めるが、30分、キャリックの縦パスを受けたファンペルシーがミドルシュート。GKチェフが何とか触ってゴール前でクリア。ところがこれを拾った右SBラファエルのクロスにゴール内から戻ったエルナンデスがシュート。再生ビデオでは明らかなオフサイドだったが、ゴールが認められ、マンUが勝ち越す。
 さすがにマンU相手に二人少なくてはチェルシーのリスクを負った反撃も迫力を欠く。34分、D.ルイスのドリブルからラミレスがミドルシュートを放つが、わずかにバーの上。このままマンUが逃げ切って、首位決戦はマンUが勝ち点差1に詰め寄った。
 ファギー・ジャッジと言われても仕方がないような審判。これで勝ち点差1にマンCも追い付き、リーグは面白くなったが、チェルシー・サポーターには怒りが収まらないゲームになった。あのままレッドカードもイエローカードもなく進めばどういう結果になったか。少なくともF.トーレスの退場はゲームの興味を完全に無にしてしまった。サッカーファンにとっても最悪の判定だった。