とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第16節 横浜FC vs.名古屋グランパス

 3連勝の後、3連敗。なかなか波に乗り切れない横浜FC。一方、グランパスは前節、マリノス相手に勝利。阿部も先発に復帰して、再び連勝の波に乗り、フロンターレを追撃したいところ。横浜FCの布陣は4-4-2。斉藤光毅と皆川の2トップに、右SH松浦、左SHには齋藤功佑。ボランチは前節J1初出場初先発の安永と手塚で組む。ケガ人の多いDF陣は、右SBに瀬古、左SBは志知。CBを今季初組合せの田代と袴田。GKはベテランの南が先発した。対するグランパスはいつもの4-2-3-1。金崎の下に阿部が先発。SHは右にシャビエル、左に相馬。マテウスはベンチからのスタートだ。ボランチは米本と稲垣。DFは左SBに太田が先発し、吉田は右SBに回る。CBとGKはいつものとおり。

 序盤、横浜FCが攻め込んだが、すぐにグランパスが攻め返し、その後はグランパス・ペースで進む。そして12分、左SH相馬の仕掛けからクロスを入れると、DFのヘディング・クリアを右SB吉田が見事なボレーシュート。ゴールネットに突き刺さり、グランパスが先制点を挙げた。ところが、そこからグランパスが攻めきれずにいると、19分、横浜FCはCH安永から右に展開。右SB瀬古のパスに右CB田代が上がってきて、FW斉藤光毅に向けてスルーパス。これはCB丸山がブロックしたが、こぼれ球を左SH齋藤功佑がミドルシュート横浜FCが同点に追い付いた。さらに22分、横浜FCが攻め込むと、CH手塚のCKがゴール前で混戦となり、こぼれ球をCB田代がシュート。何と横浜FCが逆転ゴールを挙げた。

 グランパスは左右のSHが開き、ボランチ二人で構えるバイタルエリアが手薄。そこに横浜FCの選手が入ってきて、自由に使われる。26分にはFW皆川、33分には右SB瀬古が強烈なミドルシュート。GKランゲラックのファインセーブではじき出す。さらに34分、FW斉藤光毅がドリブルで仕掛け、戻しのパスを右SH松浦がシュート。しかしFW皆川に当たって左に逸れた。その後も攻め続ける横浜FC。36分にはCH手塚のCKをFW斉藤光毅がフリック。枠には入らなかったが、横浜FCの溌溂としたプレーにグランパスの攻撃が後手に回る。前半はそのまま横浜FCのリードで折り返した。

 後半に入り、グランパスは稲垣を左IHに上げて、相馬を右IH。シャビエルと阿部をシャドーに置く4-3-3の布陣にして攻めていく。2分、左SH相馬のクロスにCF金崎とDFが競って、こぼれ球に右SHシャビエルがシュート。のはずが空振り。5分には左SH相馬がCF金崎とのワンツーからシュート。だがDFがブロックする。さらに7分、左SB太田のクロスをCF金崎が落とし、CH稲垣がミドルシュート。8分にもCB丸山がミドルシュートを放つが、枠を捉えられない。それでも攻め続けるグランパス

 14分、横浜FCは左SH齋藤功佑を下げて、松尾を投入。前への推進力を加える。すると16分、右SH松浦のドリブルから右に展開。FW斉藤光毅のクロスは右SB吉田がヘディングでクリアするが、これをCH手塚がミドルシュート。これは味方のFW皆川に当たるが、こぼれ球にCH手塚がすぐに詰めて左に展開。左SH松尾がシュート。ゴールネット上部に突き刺した。横浜FC追加点と思ったら、松尾の位置がわずかにオフサイドグランパスはとりあえず救われた。

 すると18分、グランパスはCH米本に代えてシミッチ、OH阿部に代えてFW山崎、右SHシャビエルに代えてマテウスを投入。前線の枚数を2枚に増やす4-4-2。19分には右SHマテウスがオーバーヘッドシュート。横浜FCは21分、FW皆川とCH手塚に代えて、瀬沼と佐藤を投入する。しかしグランパスの攻勢は変わらない。

 22分、左SB太田のクロスにFW山崎がヘディングシュートするもわずかにポストの左。27分、FW金崎のミドルシュートはGK南がナイスセーブ。続く左SB太田のCKのクリアから右SB太田の縦パスにCB中谷が抜け出し、シュート。だがこれは左のサイドネットに外した。そして28分、GK南のゴールキックは右CB田代とのパス交換。だがそこにFW山崎が詰めると、ボールを奪い、FW金崎の落としをCHシミッチが右に展開。右SHマテウスが豪快に蹴り込み、ついにグランパスが同点に追い付いた。

 引き続き、逆転ゴールを狙って攻め続けるグランパス。だが攻撃に意識が傾き過ぎて、一瞬、守備の意識が疎かになったか。33分、GK南からボールを受け取ったCB袴田がフリーでボールを前に運ぶと、右前方に大きくフィード。これに右SB瀬古が走り込み、クロスは左SH相馬に当たって大きくゴール前に落ちるが、これを右SH松浦が回収。そのまま前に送ると、FW瀬沼が抜け出してシュート。横浜FCが勝ち越し点を挙げた。

 34分、グランパスも左SH相馬のクロスにFW山崎がヘディングシュートするも、ポストの右。37分には左SH相馬に代えて石田を投入。横浜FCも39分、足を攣ったCB田代に代えて小林を投入。40分、右SB吉田に代えてオジェソクを投入するも、横浜FCの集中した守備を崩しきれない。結局このままタイムアップ。横浜FCが3-2で勝利。連敗を脱した。

 一方、グランパスは痛い敗戦。順位はかろうじて4位のままだが、アントラーズとレッズに勝ち点で並ばれ、7位レイソルとの勝ち点差もわずか1ポイント。逆にフロンターレとの勝ち点差は2試合ゲーム数が少ないとは言え、17と開いた。そろそろ現実的に3位確保を目標にしなければいけない状況になったかもしれない。何より、再びの3失点は痛い。これで、公式戦4試合で10失点。中でも左SB太田の起用については疑問を感じる。次のヴィッセル戦までは1週間ある。もう一度、堅守速攻の基本について問い直す必要があるのではないか。