とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

今どきのPCR検査

 先々週、夕飯の支度をしていた娘が突然、「気持ちが悪い」と言って、寝込んでしまった。調理途中のスンドゥプを前に、この後どうしたらいいのかと困惑したが、結局、出来上がったスンドゥプも食べず、その後も体調が悪いのは治まらない。下痢もあって、初めは「胃腸風邪かな」と言っていたが、先週には37度台前半の発熱もあり、「すわ、コロナ?」と心配になる。

 数日で治まるだろうと思っていた娘もさすがに1週間以上も体調不良が続くと、「病院へ行こうかな」と言い出した。それで先週金曜日の昼に思い切って近くのクリニックへ電話をした。すると、診察時間を予約した上で、「クルマで来院して、駐車場から電話をしてほしい」と言う。午後、予約時間が近づいて、娘が一人クルマに乗って出かけていった。以下は後から聞いた娘の話。

 クリニックへ着いて電話をすると、医師が対応して、電話で症状などを伝える。「PCR検査を受けますか?」と聞かれたので「お願いします」と言うと、防護服を着た医師が駐車場までやってきて、検査キットを渡して帰っていった。唾液を取るシャーレとスポイトがあって、それで唾液を取って検査容器に入れると、再び電話。再度、防護服を着た医師が受け取りに来て、再び電話で話をし、風邪薬などの処方箋が出た。続いて隣の薬局からフェイスガードをつけた薬剤師が来て、薬を渡してもらう。ちなみに、診察料や薬代などは別途、振込先や後日の支払いを指示する紙を渡された。また、唾液を取ったシャーレやスポイトなどは自分で処理するように言われ、持ち帰ってきた。そんな!

 「『PCR検査をしてほしい』と言ったのか」と聞いたら、「いや、逆に『どうしますか?』と聞かれた」とのこと。昨年の春には、「37.5度以上の熱が4日続かないと検査を受けさせてもらえない」という話があったが、今はそうでもないようだ。もっとも全く無症状だと検査をしてくれないかもしれないが、

 それにしても、万一陽性だったらどうしよう? 自分の部屋が「寒い」というので、体調が悪くなってから、親子三人で寝ている。また寒い部屋に追い返すわけにもいかない。陽性だったなら、どうせ家族も感染しているだろう。それでも入浴は娘が最後に入ってもらった。クリニックでもらった資料によれば、結果は翌日の朝にクリニックから電話で連絡があり、陽性の場合はその後、保健所から連絡があるということだった。万一、陽性だったら、入院を指示されるのだろうか。それとも軽症だということで自宅待機となるのだろうか。妻が要介護の状況で、「娘が入院となったら困るね」と妻も言う。拒否をしたら逮捕され懲役だろうか? いやまだ改正法案は審議中だから、そんなことはあり得ないが、「どうなるんだろうか」と不安に思った。

 また、娘が陽性ならば、当然家族は濃厚接触者。その場合、僕らもPCR検査を受けることになるのだろうか。2週間の自宅待機を指示されるのだろうか。そもそも娘は年明け以降、買い物に行った以外は、家族以外の人と会うこともない。新型コロナに感染したとしたら、会社で打合せをしたり、同僚と一緒にランチを食べる機会がある私から移ったと考えるのが自然。だとすれば、会社の同僚が感染源かも。その場合、同僚らも濃厚接触者となるのか? いろいろと考えてしまう。

 そして翌日、クリニックからの電話は「陰性」。よかった。とは言っても、依然、娘の体調はすぐれず、寝込んでいる。コロナでなかったら何なんだ。娘は「薬が切れてもこのままだったら、またクリニックへ行こう」と言っている。

 それにしても、テレビでは依然PCR検査が十分行われていないように報じられることもあるが、昨年春とは違って、今は医師が必要と判断すれば、すぐに受けられる状況にあるようだ。また、首都圏では「結果が出るのも遅い」という報道を見たが、愛知県内ではそんなこともないようだ。翌日の新聞を見ると、当市の感染者数は4人。5人目にならずによかった。なかなかテレビや新聞等ではPCR検査の実態を知ることができないが、こうして家族のこととして体験すると、PCR検査の現状がよくわかる。このブログを読んだ方にも多少の参考にはなっただろうか。