フロンターレの連勝が止まらない。2位サンガのゲームが翌日に控える中、グランパスも負けるわけにはいかない。相手は4位ヴィッセル。2勝1分で4位に付ける。ヴィッセルの布陣は4-4-2。ドウグラスと郷家の2トップに、右SH増山、左SH佐々木。安井と山口のダブルボランチに、右SB山川、左SB酒井高徳。フェルマーレンと大崎でCBを組み、GKは前川。古橋はベンチに温存した。対するグランパスは4-2-3-1。山崎をトップに、トップ下にシャビエル。マテウスと齋藤学が左右に開き、ボランチは長澤と稲垣。SBは右に宮原、左に吉田。CBは丸山と木本で組む。GKはランゲラック。木本、長澤、齋藤と新加入選手を先発させ、各ポジションともこれまでは違う組合せを試してきた。
開始3分、CH安井のFKのクリアをCH山口がミドルシュート。序盤はヴィッセルがパスを回して攻めていく。しかし、しっかりと守るグランパスが次第にペースをつかんでいく。14分、GK前川からの縦パスをCH稲垣がカットして、そのままドリブルで運ぶ。飛び出したGK前川を左にかわそうとしたが、トラップがやや長くなり、GK前川にセーブされる。しかし19分、右SH増山が左SB吉田のプレスをかわして縦にパスを入れると、そこにCH稲垣。右に持ち出してミドルシュートを放つと、そのままゴールに吸い込まれた。グランパスが先制点を挙げた。
その後もグランパスが攻める。ヴィッセルは25分、右SH増山が左SB吉田を振り切ってドリブルで前進。いったんは抜かれた吉田だったが、すぐに追いかけ、CB丸山と挟んで、増山を止める。右SH増山と左SH吉田のバトルが面白い。27分にはOHシャビエルがドリブルからミドルシュートを放つが、CBフェルマーレンがブロックした。ヴィッセルは経験豊富なCH山口と左SB酒井がグランパスの攻撃をよく止めるが、ヴィッセルの攻撃の方はグランパスの集中力高い守備もあって、なかなかうまく組み立てられない。44分には右SHマテウスのCKにCH稲垣がボレーシュート。これはポスト右に外れた。前半はこのままグランパス1点リードで折り返す。
ヴィッセルは後半最初に、CH安井に代えてサンペール、左SH佐々木に代えて井上を投入。後半序盤はボールをキープして攻めていく。8分にはFW郷家のパスから左SH井上がミドルシュート。だがGKランゲラックがファインセーブする。しかしその後はグランパスの守備が目立つ。各選手が集中してよく守る。さらに14分にはOHシャビエルに代えて柿谷、左SH齋藤に代えて相馬を投入。前線からの守備を強化する。ヴィッセルは19分、右SH増山に代えて古橋、山川に代えて左SB初瀬を投入。酒井を右SBに回す。だがグランパスの守備の集中力は変わらない。柿谷やマテウスが積極的に守備に貢献する。
さらに33分にはCF山崎に代えて前田、CH長澤に代えて米本を投入。さらに守備を固める。35分には右SB酒井に左SH相馬がプレスをかけてボールを奪い、クロスにFW前田がシュート。だがGK前川のナイスセーブでゴールはならず。38分にはヴィッセルも左SH井上の仕掛けからPA手前でFKのチャンスを得るが、初瀬のシュートはポスト右に外れた。グランパスも41分、FW柿谷が倒されて得たFKをマテウスが狙うが、これはGK前川がキャッチ。ヴィッセルは39分、FW郷家に代えて藤本を投入する。
しかしグランパスも44分、右SHマテウスを下げてCBに中谷。5バックにしてさらに守備を固める。45+2分、初瀬のCKをCB大崎がヘディングで折り返し、CBフェルマーレンがヘディングシュートを放つが、枠を捉えられない。FW柿谷がしっかり身体をぶつけていった。その後もグランパスの集中力は変わらず。そしてタイムアップ。1-0。グランパスがそのまま勝利した。
これで3戦連続1-0。開幕戦から4戦、1点差での勝利を続けている。開幕戦以来複数得点がないのはやや寂しいが、それ以上に守備の集中力がすばらしい。そして移籍してきた選手も積極的に起用し、いろいろな組み合わせを試すこともできた。齋藤学がなかなかその攻撃力を見せる場面がないのが寂しいが、他の選手はその持ち味をよく出している。この後も中3日の連戦が続く。その後はACLが延期になったため、少し間が空く。まずは新加入の選手との組み合わせをしっかりテストして、その後の連戦に備えていきたい。あと2試合、連勝を続けてほしい。