とんま天狗は雲の上

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国際親善試合(女子) オランダvs.日本

 なでしこジャパンのオランダ遠征2試合目は、FIFAランク4位、東京五輪で準々決勝でアメリカ相手に惜敗したオランダが相手。2019年のW杯では準優勝している。だが、直前にアウェイで開催されたW杯ヨーロッパ予選が予定より1日延びて中2日の日程となったこともあり、ミーデマなど主力は温存。守備陣を中心に代表初選考の若手が並ぶこととなった。一方、日本は初戦のアイスランド戦から先発を7人交代。経験値のある選手が先発した。

 オランダの布陣は4-3-3。スミッツをトップに、右WGにファンデサンデン、左WGにヤンセン。中盤はバーイングスをアンカーに、右IHスネイス、左IHカーグマン。DFは右から右SBファンディーメン、CBダイクストラ、CBファンエス、左SBレフェルス。GKはロシェルト。対する日本は4-4-2。菅澤と田中美南の2トップに、中盤は右SHに宮澤ひなた、左SH長谷川唯。ボランチは長野風花と林穂乃香が並び、DFは右SB清水、左SB宮川。CBは熊谷と南で組み、GKには田中桃子が入った。

 前半序盤は互角の展開。日本がパスを繋いで攻めていくが、なかなかゴール前までは入れない。ようやく17分、長谷川がショートCKから下げると、宮川の縦パスをFW菅澤がヘディングで落として、CH林がミドルシュート。だが、菅澤の位置がオフサイドの判定。22分には右SH宮澤がカットインからミドルシュートを放つが、GKロシェイトがキャッチする。その後、日本は長谷川と宮澤の左右を入れ替える。28分、右SH長谷川のスルーパスに左SH宮澤が抜け出し、クロスを入れるが、DFがクリア。その後、しばらく日本が攻め込むが、ゴールには繋がらない。30分過ぎには再び長谷川と宮澤の位置を元に戻した。

 37分、FW田中美南が左WGヤンセンのタックルを受け、そのまま起き上がれない。これで得たFKをCH長野がゴール前にクロス。CB南がシュートするも、枠を外してしまった。38分、田中美南は岩渕に交代となる。40分には右SH宮澤のスルーパスにCH長野が走り込み、戻しをFW菅澤がシュートするも、CBダイクストラがブロック。前半はこのままスコアレスで折り返した。

 オランダは後半最初にフェンエスとスネイスを下げて、CBドールンと左IHポローヴァを投入。カーグマンが右SHに移る。日本は後半最初から長谷川と宮澤の位置を入れ替え、長谷川が右SHに入る。9分、右SH長谷川のCKのクリアを左SB宮川がミドルシュート。だが枠を外す。その後も日本はパスを回して攻めるが、ゴール前でうまく合わない。14分には右サイドに走り込んだSH長谷川がボールを浮かせて相手DFをかわし、中に切れ込んでクロスを入れるが、左SH宮澤のシュートはDFにブロックされた。

 日本はプレスでボールを奪うところまではできているが、その後は繋がらない。16分、オランダは3枚替え。レフェルス、カーグマン、ファンデサンデンを下げて、FWスピツェ、右SHにベーレンスタイン、左SBにファンドンゲンを投入する。布陣も4-4-2に変更。日本は21分、CH長野に代えて隅田。しかし次第にオランダが攻勢をかけ始める。29分、CH隅田の縦パスからFW岩渕がスルーパス。FW菅澤が走り込むが、シュートはDFにブロックされる。

 オランダも30分、CHバーイングスの縦パスに走り込んだCHパローヴァがクロスを入れると、右SHベーレンスタインがヘディングで落とし、FWスミッツがシュート。フリーだったが、シュートは吹かしてくれた。その後、オランダは左SHヤンセンに変わり、オリスラガーズを投入。日本も36分、FW菅澤を下げて、小林里歌子を投入した。42分、FW小林から右に展開、右SB清水のクロスに右SH長谷川が走り込むが、届かない。GKロシェイトがセーブする。結局、このまま最後までお互いゴールなし。主力のいないオランダ相手にスコアレスドローで終わった。

 前から奪い取るプレーはある程度できていた。だがその先が繋がらない。シュートチャンスも何度かあったが、決めきれない。結局、オランダ遠征は2試合でノーゴール。高倉監督時代の守備重視のサッカーではなくなったが、攻撃の連携は取り戻せていない。結局、欧州の高く速い選手たちに力負けしている。かわしきれていない。もっと経験が必要ではないか。WEリーグがスタートしたが、めぼしい外国人選手はいない。やはりもっと多くの選手が海外でプレーしなくてはダメなんじゃないか。池田ジャパンの前途は多難だ。