とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第9節 鹿島アントラーズvs.名古屋グランパス

 5試合連続先制点を浴び、2勝3敗2分。13位に低迷するグランパス。前節はコンサドーレに0-2と完敗した。だがミッドウィークのルヴァン杯で初めて布陣を3バックに変更。ゲームは宮原の退場で逆転負けしたが、そうかその手があったか。前節終了後には長谷川監督の交代もやむなしと思ったが、百戦錬磨の監督には多少の不調には動じない引き出しがあった。3位とは言うものの消化試合数が少なく、実質首位のアントラーズを相手にどんな戦いができるのか注目した。

 アントラーズは5連勝の後、前節はマリノス相手に0-3と敗戦したが、ACL出場チームがゲームのない間に首位浮上を狙う。アントラーズの布陣は4-2-3-2。上田綺世と鈴木優磨の2トップに、トップ下に元グランパスの和泉。ファン・アラートとアルトゥール・カイキがSHで左右に開く。ワンボランチサガンから移籍の樋口。DFは右SB常本、左SB安西、町田と犬飼が移籍したCBは三竿健斗と関川で組む。GKはクォンスンテ。

 対するグランパスは3-5-2の布陣。金崎とマテウスで2トップを組み、中盤はレオシルバをアンカーに、右IH稲垣、左IH仙頭。森下と相馬がWBで左右に開く。CBは右から中谷、藤井、丸山。GKはランゲラック。丸山がルヴァン杯に続いての先発。リーグ戦で久しぶりに出場する。アントラーズから移籍したレオシルバに加え、相馬や金崎もアントラーズでプレーした。

 ゲームは序盤から堅い内容が続く。グランパスは3バックにして守備が見違えるように落ち着いた。一方、アントラーズの守備も堅い。お互い攻め込みはしても、シュートが打てない展開が続く。ようやく22分、グランパスが左サイド深い位置に下がった左IH仙頭から長い縦パス。左WB相馬が走り込み、中へのパスにFWマテウスが走り込みシュート。だが飛び出したGKクォンスンテに当てる。アントラーズは28分、左WB相馬から右SB常本がボールを奪い、FW上田がシュート。DFがブロックした。

 グランパスはその直後、GKクォンスンテからの縦パスを右IH稲垣がカットして、左IH仙頭から左に展開。FWマテウスがシュートを放つが、GKクォンスンテがセーブする。さらに32分、FWマテウスから左に流し、CHレオシルバのパスから左IH仙頭がシュート。だがこれもDFがブロックした。その後もグランパスが攻めていくが、アントラーズの守備は堅い。前半終盤はアントラーズが攻め返したが、グランパスも守る。前半はこのままスコアレスで折り返した。

 後半は序盤からアントラーズが攻勢をかける。2分、左SB安西のクロスにFW鈴木優磨がヘディングシュート。12分には左サイドからCH樋口のFKにFW鈴木優磨がヘディングでフリック。しかしこれもバーの上に外れた。その後、しばらくグランパスが反撃するが、アントラーズの守備は崩せず。アントラーズは20分、右SHファン・アラートを土居に交代した。27分、再び左SH安西のクロスにFW鈴木が走り込む。が手前で左WB相馬がクリア。ナイス守備だ。

 30分、グランパスは仙頭と金崎を下げて、左IH齋藤学、FWに柿谷を投入する。アントラーズも33分、アルトゥール・カイキに代えて、左SHに荒木。それでもゲームは動かない。36分、グランパスは相馬と森下の両WBに代えて、左WB吉田とFC東京から移籍してきた右WB内田を投入する。40分、左WB吉田からの斜めのパスをFW柿谷がスルー。FWマテウスが左に振って、FW柿谷のサイドチェンジに右WB内田がシュート。だがマテウスと被ってしまい、しっかりシュートが打てなかった。マテウスが打っていれば違う結果だったかも。

 43分にはマテウスのCKにCB中谷がヘディングシュート。45分には左IH齋藤のクロスにCB丸山が走り込む。だが手前で右SB常本がクリアした。45+1分、アントラーズは樋口を下げて、左SHに松村を投入。和泉をCHに下げて荒木をトップ下。グランパスも45+2分、FWマテウスに代えて阿部を投入する。45+5分、左SH松村がミドルシュート。だがGKランゲラックがファインセーブで弾き出す。そしてタイムアップ。結局ゲームは0-0。スコアレスドローで終わった。

 しかしゴールはなかったとはいえ、しっかり90分間守り切れたことが大きい。久しぶりにしっかりした守備を見ることができた。攻撃もIHとWBが連携することで、これまでにない可能性を見ることができた。次は水曜日にFC東京戦。そしてGW中はジュビロサガンと昇格組との対戦が続く。ここで立て直し、再び上位へ進出していきたい。奮起を期待したい。