とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

キリンチャレンジカップ2022 日本vs.ブラジル

 パラグアイに快勝した日本。W杯ではドイツ、スペインとの対戦が決まっている。今の実力はどれほどか。FIFAランク1位のブラジルと対戦できるのは嬉しいマッチメイキングだ。日本の布陣は4-3-3。古橋をワントップに、右WG伊東純也、左WGに南野。中盤は遠藤をアンカーに、右IH原口、左IH田中碧。長友を右SBに回して、左SBの先発は中山。CBは吉田と板倉。GK権田。W杯予選を戦ったメンバーが多く先発した。

 対するブラジルは4-4-2。パケタとネイマールの2トップに、SHは右にラフィーニャ、左にビニシウス。ボランチフレッジとカゼミーロ。DFは右SBにダニエウ・アウベス、左SBアラーナ。ミリトンとマルキーニョスのCBにGKはアリソン。アラーナとパケタ以外はよく知った名前ばかり。中でもカゼミーロとフレッジボランチは強力。ネイマールは特に中盤まで下がって、攻撃全体をリードする。ダニ・アウベス39歳というのも凄い。長友の比じゃない。

 序盤からブラジルのプレスが速い。2分、左SB中山のスローインを左WG南野が受けたところにCHカゼミーロがプレスをかけてボールを奪うと、FWネイマールが左に流して、SHビニシウスのクロスをネイマールがヒールでスルーパス。FWパケタが走り込んでシュート。左ポストに当たったが、序盤から華麗な攻撃を見せつけた。しかし日本も攻めることはできないが、守備面では互角に戦った。19分には右SBダニエウ・アウベスがワンツーで上がってきて、右に流して、右WGラフィーニャがシュート。これはGK権田がナイスセーブ。はね返りをCHカゼミーロがミドルシュートするが、右IH原口がブロックした。

 日本の初シュートは23分、右WG伊東のCKにCH遠藤がヘディングシュートするが、枠を外す。ブラジルも26分、右WGラフィーニャのFKにCHカゼミーロがヘディングシュート。27分にはFWネイマールがカットインしてミドルシュートを放つ。GK権田が横っ飛びファインセーブ。しかしそこからブラジルの猛攻が続く。29分、CHカゼミーロのミドルシュートはDFがブロック。日本も32分、右WG伊東のクロスにCF古橋がヘディングシュートするが、これはオフサイド。34分、FWネイマールのドリブルをCB板倉がPA手前でファールで止めた。続くFWネイマールのFKは壁がブロック。36分、右WG伊東のキープから駆け上がってきた右SB長友にスルーパス。走り込んでクロスを入れるが、サイドネットに外れた。

 39分、右WGラフィーニャのFKはポストの左。41分、CHカゼミーロのFKも枠を外す。42分、CHカゼミーロから右WGラフィーニャ、FWパケタとつないで、最後はFWネイマールがシュート。だがGK権田がナイスセーブ。44分、FWネイマールミドルシュートはDFがブロックした。良く守った日本。前半はシュート1本ながら、スコアレスで折り返した。

 すると後半最初に原口を下げて、左IH鎌田を投入する。田中碧が右IH。後半は6分、CF古橋のミドルシュートで始まった。だが8分、FWネイマールの縦パスからFWパケタのクロスをCHフレッジが落とすと、FWネイマールがシュート。12分にはFWネイマールが中盤深い位置から右前にサイドチェンジ。駆け上がった右SBダニエウ・アウベスが落とすと、右SHラフィーニャがシュート。しかし枠を外す。日本も13分、右WG伊東の縦パスに走り込んだ右SB長友がクロス。DFがブロックしたこぼれ球を右IH田中碧がシュートするも、ポストの右。日本は数少ないチャンスを決めきれず、ブラジルも日本の粘り強い守備の前にゴールが遠い。

 すると18分、ブラジルはビニシウスとラフィーニャの両SHを下げて、左SHマルチネッリ、右SHにジェズスを投入する。日本は22分、ワントップ古橋に代えて前田大然。ブラジルは25分、ダニエウ・アウベスとグレッジを下げて、CBチアゴ・シウバとFWリシャルリソンを投入。パケタをボランチに下げ、ミリトンを右SBに回す。27分、左SB中山からのサイドチェンジを右WG伊東がボレーシュート。だがこれは大きく枠を外した。すると28分、今度は日本が選手交代。伊東と南野の両WGに代えて、右WG堂安、左WG三苫を投入する。積極的に仕掛ける三苫

 だが30分、右IH田中碧から右WG堂安への縦パスをCHカゼミーロが詰めて奪うと、FWネイマールの縦パスをFWリシャルリソンが落とし、FWネイマールがシュート。GK権田がナイスセーブではね返すと、こぼれ球を今度はCHカゼミーロがシュート。しかしバーを叩いてはね返る。だが一連の攻防の中で、リシャルリソンがPA内で倒れている。GK権田のセーブにリシャルリソンが走り込み、CH遠藤がうまく体を入れてボールに触らせなかったと思ったら、その競り合いの中でリシャルリソンを倒してしまった。主審はPKを宣告。これを32分、ネイマールが決めて、ついにブラジルが先制点を挙げた。

 追い付きたい日本は36分、長友と田中碧を下げて、右SB山根、ボランチに柴崎を入れ、鎌田をトップ下に置く4-2-3-1にする。一方、ブラジルも40分、パケタとカゼミーロを下げて、ボランチギマランイスファビーニョを投入。守備を固めた。その後は左SH三苫が再三の仕掛けを見せるが、右SBミリトンにしっかりと抑え込まれる。42分、CH遠藤が仕掛けて、PA左手前でFKのチャンスを得るが、鎌田のキックは大きく枠を外れていった。そしてタイムアップ。よくがんばったが、やはり実力差は如何ともしがたい。1-0でブラジルが勝利した。

 ネイマール相手にCB板倉も右IH原口もよく戦った。CH遠藤はブラジルの選手を相手に体の強さで遜色のないところを見せた。CB吉田はクレバーな守備で検討した。左SB中山も予想以上にいい守備を見せたし、右SB長友はよく戦った。右WG伊東の突破は何度かブラジル守備陣を切り裂いた。だがやはり実力差は大きい。でも勝利が目的ではない。ブラジルは最後まで真剣勝負をしてくれた。そうした経験が次につながる。W杯まであと5ヶ月。この経験を活かし、少しずつでも積み上げていきたい。ドイツやスペイン相手ならひょっとしたら勝利も不可能ではないのではないか。そんな期待も感じられた。希望を持ってがんばろう。