とんま天狗は雲の上

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ルヴァン杯決勝 セレッソ大阪vs.サンフレッチェ広島

 先週、天皇杯決勝でヴァンフォーレPK戦で敗れたサンフレッチェ。2週続けて、カップ戦決勝で敗戦するわけにはいかない。だがセレッソも昨年のルヴァン杯決勝でグランパスに敗れ、準優勝に終わった。お互いリベンジを賭けた一戦だ。

 セレッソの布陣は4-4-2・加藤と上門の2トップに、SHは右に毎熊、左に為田。鈴木徳真と奥埜のダブルボランチ。DFは右SB松田、左SB山中。鳥海とヨニッチのCBにGKはキムジンヒョン。今季かなりメンバーが入れ替わり、5年前の優勝メンバーで残っているのは松田、ヨニッチ、キムジンヒョンくらいか。対するサンフレッチェ天皇杯と同じ3-4-3。ベンカリファをトップに、満田と森島のシャドー。ボランチは野津田と松本で組んで、右WB野上、左WB川村。CBは右から塩谷、荒木、佐々木。GKは大迫。ベンカリファ、松本、野上と天皇杯決勝では途中出場の3人が先発で出場した。

 開始2分、右FW満田がシュート。サンフレッチェが攻めていくと、セレッソも4分、FW
上門がドリブルで運び、右に流して、右SH毎熊のクロスに上門がシュート。セレッソはカウンター気味に攻めていく。16分にはCH鈴木徳真の縦パスにFW加藤が抜け出し、GKと一対一からシュートを放つが、GK大迫がファインセーブで弾き出す。その後もサンフレッチェがパスを回して押し込む展開が続くが、セレッソの守備は堅い。

 28分、左SB山中のCKからクリアを右SB松田がミドルシュートサンフレッチェも30分、野津田がFKを直接狙うが、壁に当たる。36分、CH鈴木徳真のFKにCH奥野がヘディングを叩きつけるが、弾んで枠を越えた。両チームとも守備が堅く、お互いなかなか攻め崩せない。サンフレッチェは44分、CFベンカリファがドリブルで運び、ミドルシュートを放つが、ポストの右。45分には左WB川村のクロスがゴール前に入るが、飛び込んだ右FW満田にわずかに合わない。前半はこのままスコアレスで折り返した。

 後半に入ると、序盤、セレッソが積極的に攻めていく。そして7分、左WB川村が下げたボールを左CB佐々木がGKへバックパス。しかしこれをFW加藤に奪われる。GK大迫が間合いを詰めるが、うまくかわしてシュート。セレッソが先制点を挙げた。さらに3分、GKキムジンヒョンのフィードに右SH毎熊がうまく抜け出し、シュート。しかしGKキムジンヒョンがファインセーブ。続くCH鈴木のCKにCBヨニッチがヘディングシュートするもポスト左に外れる。15分、右FW満田。16分には左WB川村のクロスからFW森島がシュートを放つが、GKキムジンヒョンがセーブする。さらに18分、右WB野上のクロスにCFベンカリファがダイビングヘッド。だがこれもGKキムジンヒョンがビッグセーブで弾き出す。

 ここでサンフレッチェは選手交代。CH松本を下げて、CFソティリウを投入。ベンカリファが左FWに下がり、森島が右のシャドー。満田がボランチに下がった。満田のCKに左CB佐々木がヘディングシュートするも、バーの上。23分、CH野津田のFKにベンカリファがヘディングシュートするものの。ポストの右へ外れる。守るセレッソは25分、上門と加藤の2トップを下げて、北野と清武をFWに投入する。

 攻めるサンフレッチェ。28分、右FW森島のクロスにCFソティリウがヘディングシュート。30分には右FW森島のクロスから左WB川村がヘディングシュートするも、GKキムジンヒョンが正面でキャッチする。そして31分、中盤でFWベンカリファとCBヨニッチが競り合って、両者倒れると、立ち上がった直直後、ヨニッチがベンカリファに身体を当てる。しかし伸びた手がベンカリファの顔に当たってしまう。主審がVAR判定の末、ヨニッチにレッドカードを提示した。一人少なくなったセレッソは35分、為田を下げて、CB西尾を投入。清武を左SHに回して、4-4-1の布陣で守備を固める。一方、サンフレッチェは野津田に代えて左WB柏。川村をボランチに下げた。

 直後の36分には左SB山中と右WB野上が交錯して、野上にイエローカードが出される。が、悪質ではないとレッドカードまではいかない。45分にはCH川村がミドルシュート。直後、サンフレッチェは野上と塩谷を下げて、右WB茶島、左CBに柴崎を投入。佐々木を右CBに回す。提示されたアディショナルタイムは9分。サンフレッチェが最後の攻勢をかける。そして45+6分、CH満田のCKをFWベンカリファがヘディングシュート。これがCB鳥海の手に当たる。ハンド! そしてPK。これをCFソティリウが決めて、ついにサンフレッチェが追い付いた。そして45+11分、再びCH満田のCKからCFソティリウがボレーシュート。これが決まる。サンフレッチェ、逆転。セレッソもキックオフ直後には前線に上げたCB西尾がミドルシュートを放ったが、GK大迫の正面。そしてタイムアップ。2-1。サンフレッチェアディショナルタイムで逆転して、ルヴァン杯、初優勝を飾った。

 セレッソはヨニッチが退場するまではいいゲームをしていたのに、そこから流れが変わった。それでも90分までは集中した守りを見せて、サンフレッチェも攻めあぐねていた。まさかアディショナルタイムになってから逆転するとは。セレッソも運がなかった。これで天皇杯ルヴァン杯も終って、残るはJリーグのみ。3位サンフレッチェと4位セレッソの勝ち点差は4。残り2試合、サンフレッチェが1勝でもすれば、3位確定。ACL出場が決まる。だが次のコンサドーレ戦でサンフレッチェが引分け以下だと、結果は最終節に持ち込まれる。最終節の相手はサンフレッチェサガンセレッソグランパス。ナヌッ!? グランパス! これはセレッソも全力で戦うではないか。これは大変。どうか次のコンサドーレ戦でサンフレッチェが3位以内を確定しますように。セレッソは今季大幅にメンバーが入れ替わったが、その中でもなかなかのいいチームを作ってきた。結果は残念だったが、そのことがよくわかる好ゲームだった。