とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第15節 北海道コンサドーレ札幌vs.名古屋グランパス

 前節サンフレッチェに勝利して3位を確保したグランパス。今節の相手は3連勝で7位まで順位を上げてきたコンサドーレ。ミッドウィークにはルヴァン杯マリノスにも勝利して4連勝と好調をキープしている。そしてここまでのゴール数は31とヴィッセルを上回るリーグトップの攻撃力。守備力を誇るグランパスとはまさに盾・矛の対戦だ。

 コンサドーレの布陣は3-4-3。小柏をトップに、右FW浅野、左FW駒井。宮澤と荒野のダブルボランチに、右WB金子、左WB菅。CBは右から田中駿汰、岡村、福森。GKは菅野。一方、グランパスも同じく3-4-3。先発メンバーは前節と同じ。ユンカー、マテウス、永井の3トップに、米本と稲垣のダブルボランチ。右WB和泉、左WB森下が開き、CBは右から藤井、中谷、丸山。GKはランゲラック。

 開始28秒。キックオフのボールをコンサドーレがはね返すと、CB中谷がヘディングで返し、ルーズになったボールをCH米本が無理な体勢から前に蹴り出すと、左FW永井がワンタッチで中へパス。これにCFユンカーが反応して抜け出すと、そのまま持ち込んでシュート。グランパスがあっという間に先制点を挙げた。

 これで一気に楽になったグランパスは、その後は余裕をもって守備をし、カウンターを狙う。一方、コンサドーレはなかなか攻撃を作れない。15分、右FW浅野がドリブルで持ち込み、カットインからシュートを放つ。DFに当たったこぼれ球を右WB金子が拾って中へパス。CF小柏が持ち込んで、戻しに走り込んだ右FW浅野。だがうまくシュートは打てない。

 グランパスはその後、マテウスが下がり目のポジション、右IHの位置に入り、両WBも下がって5-3-2の布陣で守備を固める。そしてカウンター。31分には右サイドの狭い中から右IHマテウスが蹴り出すと、右WB和泉がドリブルで持ち込んでミドルシュートを放つ。42分にはCH米本の縦パスにCFユンカーが抜け出すが、左CB福森に止められた。前半はこのまま終了。1-0でグランパスがリードする。

 すると後半頭、コンサドーレは左WB菅をルーカス・フェルナンデスに交代する。開始1分、前半からゼロトップ的な動きを見せるCF小柏がドリブルで運び、落としを右FW浅野が戻すと、これまた変幻自在にピッチを駆け回る左FW駒井が右に流し、右WB金子がシュート。GKランゲラックがファインセーブ。3分には左CB福森のFKから左WBルーカス・フェルナンデスがヘディングシュート。GKランゲラックがキャッチする。さらに7分にはカウンター。右CB田中がドリブルで持ち上がると、左に流して左WBルーカス・フェルナンデス。だが下がってきた右IHマテウスがブロックする。

 そして10分、グランパスは左サイドの混戦からCH米本が落とすと、左WB森下が長躯ドリブルで持ち上がり、クロスに右IHマテウスがシュート。追加点を挙げた。マテウスは今季2点目。待望のゴールだ。これでさらに差を広げたグランパスは12分、ユンカーを下げて、右IHに内田を投入。マテウスをFWに戻し、永井と2トップを組む。コンサドーレも15分、左CB福森を中村桐耶に交代する。

 16分、左FW駒野のスルーパスに走り込んだCF小柏とDFが競って、こぼれ球を右WB金子が中に送ると、右FW浅野がヘディングで左に展開。CH荒野がボレーシュートを放つが、枠は捉えられない。24分には左FW駒野のクロスにCH宮澤がヘディングシュート。だがわずかにバーの上を超えた。25分にはCH荒野をスパチョークに交代した。グランパスも27分、永井と米本を下げて、FW酒井と右IH長澤。内田が左IHに回る。

 攻めるコンサドーレ。30分には左CB中村のサイドチェンジから右WB金子がゴール右上を狙うシュート。だがGKランゲラックが弾き出す。グランパスマテウスが左SHに下がって、内田が右SH、長澤が稲垣と並んでダブルボランチを組む5-4-1の布陣を取り、さらに守備を固める。コンサドーレは38分、CB岡村に代えて深井を投入。39分には左CB中村の縦パスをCF小柏が落とし、中村がミドルシュート。CBから積極的に攻撃参加。そして40分、CH宮澤の縦パスを右FW浅野が落とし、CB深井が縦に入れると、右WB金子がフリック。そのまま上がって、CF小柏のパスに金子がシュート。ゴール。細かいパスをつないでコンサドーレがようやく1点を返した。

 43分には左WBルーカス・フェルナンデスがミドルシュート。だが44分、グランパスは足を痙攣させたマテウスに代えて右WB野上を投入。和泉が右SH、内田が左WBに下がり、同じく足を痙攣させていた森下が左SH。守備陣形を整え、守りを固める。その後もコンサドーレが攻めるが、グランパスの守備は堅い。長い6分間のアディショナルタイムだったがそのまま守り切り、2-1。グランパスが勝利した。

 開始早々のゴールで楽にゲームを進められた。攻めるコンサドーレに対して、グランパスの特長である堅守で対応。和泉を筆頭に、複数のポジションでプレーできる選手たちが自在に布陣を変更し、1点は取られたものの最後まで守り切った。和泉は目立たないが、右サイドでいい仕事をしているし、マテウスや森下の運動力には頭が下がる。さらには2点とも米本が起点となったことを忘れてはならない。攻守が嚙み合っての連勝。次はこれも好調のセレッソをホームに迎える。このあと天皇杯ルヴァン杯とホームでの連戦が続く。この勢いで6月も連勝を続けてほしい。