とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

キリンチャレンジカップ 日本vs.トルコ

 ドイツに快勝した日本代表。その勢いでトルコにも快勝とは思ったが、当然、先発メンバーは大幅に変えてくるだろう。ドイツ戦で出場機会のなかった選手たちがトルコ戦でどう戦うか。そこに興味があった。

 日本の布陣は4-2-3-1。古橋をトップに、トップ下に久保。SHは右に堂安、左に中村敬斗。ボランチは田中碧と代表初出場の伊藤敦樹で組んだ。SBは右に同じく初選出の毎熊、左SBは伊藤洋輝。CBは町田と谷口。町田も代表初出場だ。GKは中村航輔。対するトルコの布陣は4-3-3。ユルドゥルムをトップに、サルとカフベジが左右に開く。中盤はエズジャンをアンカーに、右IHウチャン、左IHコクチュ。DFは右SBミュルドゥル、左SBブルト。ソユンクとカバクのCBに、GKはチャルク。中2日で行われたユーロ予選のアルメニア戦から8人を代えており、日本同様、控え選手が中心かもしれない。

 前半序盤はお互い様子見な感じでゲームに入った。10分、右SHサルがミドルシュートを放つもDFがブロック。12分には右SBミュルドゥルのスルーパスにCFユルドゥルムが走り込みシュート。ポスト左に外れたが、序盤はトルコの方がより組織的。日本はOH久保が積極的に攻めていくが、他の選手との連携がまだうまく取れていない感じ。これは少し苦戦するかなと思った15分、右サイドでCH伊藤敦樹がボールを持つと、右SH堂安とのワンツーで中に持ち込み、ミドルシュート。これがゴールに突き刺さる。日本は先制点を挙げた。

 するとようやく日本の攻撃が波に乗り始める。20分、OH久保がドリブルで持ち上がり、縦パスをCF古橋がうまく収めてシュート。しかしポストの左。26分にはOH久保のスルーパスに右SH堂安が走り込むが、わずかに届かない。一方、トルコも27分、CH田中碧から右SHサルがボールを奪い、そのままミドルシュート。これはGK中村航輔がキャッチする。そして28分、OH久保がゴール正面からミドルシュート。これがブレ球でGKの手前で落ちて、GKがキャッチできず、前にはね返すと、これを左SH中村敬斗がシュート。日本が追加点を挙げた。

 トルコも30分、右サイドから左IHコクチュのFKにCBソユンクがヘディングシュートするが、枠は捉えられない。そして36分、左SBブルトから右SB毎熊がボールを奪うと、そのままドリブルして、最後は左に流して、左SH中村敬斗がシュート。日本が3点目を挙げる。トルコは38分、左IHコクチュから左に流すと、左SBブルトのクロスに右SHサルがボレーシュート。そして44分、左IHコクチュが左サイドからゴール前にFKを放り込むと、右SBミュルドゥルがヘディングで折り返す。これをGK中村航輔が弾くと、こぼれ球をCBカバクがヘディングシュート。トルコが1点を返した。

 なお、GK中村航輔がこの一連のプレーの中で、相手選手と接触して、肩を痛め、45+3分、シュミット・ダニエルとの交代を余儀なくされた。前半はこのまま終了。3-1で折り返す。

 すると後半頭に、日本は3人を交代。毎熊、中村敬斗、堂安を下げて、右SB橋岡、左SH前田、右SHに伊東純也を投入した。一方、トルコは一気に5人を交代。GKチャルクに代えてバユンドゥル。他に、中盤のウチャンとエズジャン、コクチュ、さらにCBソユンクを下げて、ユクセクとチャルハノールのダブルボランチ、右SHにウンデル、CBデミラルを投入。サルが左SHに回り、布陣もカフベジをトップ下に置く4-2-3-1に変更した。

 すると後半5分、チャルハノールのCKのクリアからCBカバクがヘディングシュート。後半はチャルハノールを中心にトルコが攻めていく。しかし日本も11分、CF古橋から右に展開すると、右SH伊東のクロスをOH久保が受けると、DFに当たって、左ポストを叩く。直後には右SH伊東のクロスのクリアをCH田中がミドルシュート。しかしGKバユンドゥルがキャッチ。14分には右SH伊東のスルーパスにCF古橋が抜け出してシュートを放つが、わずかにポスト左に外した。そして16分、右SHウンデルから左SHサルにサイドチェンジをすると、中へのパスにウンデルが走り込み、クロスがCB谷口に当たって抜けると、CFユルドゥルムがシュート。トルコが2点目を挙げ、1点差に追い付いてきた。

 日本も17分、左SB伊藤洋輝の縦パスからOH久保が左に展開。左SH前田のクロスにCF古橋が走り込むが、手前でCBデミラルが先に触り、右ポストに当たって外れていった。トルコも20分、右SBミュルドゥルのクロスにCFユルドゥルムがヘディングシュート。GKシュミット・ダニエルがキャッチする。なかなか落ち着かない展開に、森保監督は堪らず、19分、伊藤敦樹を下げて遠藤航を投入する。するとさすが遠藤。守備に参加し、守備が安定する。

 28分、OHカフベジが仕掛けてシュート。GKシュミット・ダニエルがナイスセーブ。29分にはOHカフベジのスルーパスに右SHウンデルが走り込み、クロスに左SHサルがシュート。これもGKシュミット・ダニエルがナイスセーブする。そして31分、CHチャルハノールのCKをDFがクリアすると、右SH伊東が受けてそのままドリブル。このまま相手PA内まで持ち込むと、溜まらずCHユクセクが倒す。PK。これを右SH伊東が落ち着いて決めて、33分、日本が4点目を挙げた。

 34分にはCB町田を下げて、冨安を投入。これで守備はすっかり落ち着いた。36分、左SH前田から左に流すと、左SB伊藤洋輝のクロスに前田が走り込み。だがその手前でCH田中碧がシュート。枠を外す。田中が触っていなければ、前田が決めていたかもしれない。38分にはCH遠藤がPA手前でボールを奪い、OH久保がシュート。だがDFがブロックする。トルコも直後、OHカフベジをユルマズに交代するが、そのままタイムアップ。4-2。日本が勝利。欧州遠征を2連勝で終えた。

 しかしトルコ戦は久保や伊東の個人能力で奪ったゴール。伊藤敦樹のミドルシュートは見事だったが、守備面では遠藤や守田には遠く及ばない。中村敬斗も2ゴールはしたが、ドイツ戦に先発したメンバーに較べると、まだまだ。田中碧も物足りない。久保ももっと周りを使うことができればもっと自分もチームも生きるのに。でも2連勝したのはいいことだ。アジア予選を戦うのはこのトルコ戦に先発した選手かも知れない。各自、課題も見つかっただろう。それを克服すべく、さらに精進を重ねてほしい。11月にはW杯アジア2次予選が始まる。