とんま天狗は雲の上

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ワークライフバランスのための、1日6時間労働の提案

 専業主婦は夫や子供を送り出した後、電化製品を使用してチャチャっと家事を終え、その後は韓ドラを見たり、ママ友とランチへ行ったりして、悠々な生活をしている、と思う向きも少なくない。もちろん、子供の世話や老親の介護、PTAや町内会の用事などもバカにならず、これら細々とした雑用で忙しいという人もいるだろう。一方で、子供の世話から手が離れたら、パートなどで働き始める人も多いし、今は、育児休暇の期間が終われば、仕事に復帰するという人の方が多いかもしれない。

 そう、専業主婦は今や少数派で、若い人の多くは共働きの生活をしている。だが、家事をこなしつつの共働きの生活はやはり大変だ。男性の子育て参加が推奨され、育児休暇を取得する男性も増えてきたが、それも子供が幼稚園等に上がるまで。共働き家庭といえども、家事の負担は夫よりも妻に偏ることが多い。そのため、妻も残業は極力控えるし、昇進などは望まなくなる。政府はワークライフバランスを提唱するが、男女で差があるのが実態のような気がする。

 わが家は共働きではなかったし、私も既に会社を退職した高齢者世帯だが、妻が病気をして退院した後の家事はすべて、私がやっている。まさに専業主夫の状態だが、こうした状況を経験して思うのは、平日、日中の家事時間は、最低2時間は必要だということ。ただし、この2時間には通勤前・通勤後の家事、たとえば、朝食の支度や夕食の片付けとお風呂の準備や掃除などは含まない。また、まとまった買い物は休日に行い、掃除も週末にまとめて実施することにする。

 具体的には、夫(妻)が出勤した後の、朝食の片付け、洗濯と洗濯物干し、昼食の準備と片付け、洗濯物の取入れとたたんで収納、そして夕食の支度まで。これらの時間として、平日、概ね2時間。この時間を捻出するために、勤務時間を8時間から6時間に短縮することを提案したい。

 昼休みを勘案し、一般的な勤務時間を8時半から17時半までとすると、8時半から15時半までの朝型勤務と、10時半から17時半までの夕型勤務に分けて、夫婦のどちらかが朝型、一方が夕型を選択する。すると朝は、一方が出勤した後、朝食の片付けを行い、洗濯をして部屋干ししてから、出勤。子供の送り出しやゴミ出しなどもできるかもしれない。一方、夕方は、早く帰ってきた者が洗濯物を取り入れ、収納し、夕食の支度をする。勤務先からの帰宅途中に簡単な買い物ならできるかもしれない。

 もちろん、朝食の準備や夕食の片付け、風呂の支度や掃除は二人とも家にいる時間に分担して実施する。そして、休日には、家の掃除やまとまった買い物に出かけ、庭の手入れや自動車のメンテナンスなど、平日にはできなかったことをこなす。こうすれば何とか、お互い、無理なく、円満に家庭生活を送ることができるのではないだろうか。

 ワークライフバランスのための取組として、育児休暇やフレックスタイム制度の導入などが提唱されるが、想定しているのは、いかに女性の負担を減らすかという視点だ。そのためには男性の意識の変革も必要だが、何より、女性に8時間労働を課した上で、ワークライフバランスを図ろうとするから無理が出る。まずは男女ともに6時間労働にすることから始めてみればどうか。その上で、夫婦が協力し合って家事をこなせば、十分ワークライフバランスは達成できるはずだ。