とんま天狗は雲の上

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アジア杯 ラウンド16 バーレーンvs.日本

 グループEは韓国か、ヨルダンと思っていたら、なんと最終節のアディショナルタイムのドタバタの末に韓国が引分けて、バーレーンがグループ首位。決勝トーナメント1回戦で対戦することになった。FIFAランクは86位。だが、今大会の他の試合結果を見ると、長いアディショナルタイムの中で、ゲームが二転三転している。けっして油断ならない相手だ。

 バーレーンの布陣は4-1-4-1。ユスフをトップに、中盤は右から、右SHマダン、右IHアスワド、左IHアルシャイフ、左SHマルフーン。アンカーにハルダン。DFは右SBアデル、左SBハザ・アリに、CBはバケルとハヤム。GKはルトファラ。対する日本はインドネシア戦と同じ4-3-3の布陣。上田綺世をトップに、右WG堂安、左WGに中村敬斗。中盤は、遠藤をアンカーに、右IH久保、左IH旗手。DFは右SB毎熊、左SB中山。冨安と板倉のCBに、GKは鈴木彩艶。

 前半はお互い互角の攻め合いで始まる。10分、日本は右IH久保のCKからCF上田がヘディングシュート。だが、GKルトファラがファインセーブで弾き出す。一方、バーレーンも12分、こぼれ球を拾ったCFユスフがそのままドリブルしてシュート。これはGK鈴木がファインセーブで弾き出す。しかしこれはオフサイドだった。その後も日本がパスを回して攻めていくが、バーレーンはCFユスフを筆頭にみんな身体が強い。

 22分、右IH久保のCKのはね返りを、左IH旗手がクロス。CB冨安が折り返すが、左WG中村はシュートまで行けない。逆に29分には、左WG中村が右IHアスワドにボールを奪われ、縦パスに走り込んだ左SHマルフーンのクロスから右SHマダンがミドルシュート。これもGK鈴木がナイスセーブする。そして31分、中盤でぽっかりフリーになった右SB毎熊が強烈なミドルシュート。左ポストに当たってはね返ると、これに詰めた右WG堂安がシュート。日本が先制点を挙げた。

 日本は36分、旗手がケガで左IH守田への交代を余儀なくされる。それでも39分には左WG中村が切り返しでDFをかわしてシュート。だがDFがブロック。前半はこのまま、日本の1点リードで折り返した。

 後半に入っても、日本がパスを回して攻め、バーレーンが堅固な守りからカウンターを狙う展開は変わらない。2分、右IH久保のFKにCB板倉がヘディングシュートもゴールの右。そして4分、右SBアデルから右IH久保がボールを奪うと、そのままドリブルで進み、右に流す。しかしCF上田も右WG堂安も触れない中、左SBハザ・アリの蹴ったボールが右IH久保の元へ。シュート。いったんはオフサイドの旗が上がったが、VARの末、得点が認められた。日本が追加点を挙げた。

 17分には右SB毎熊のスルーパスにCF上田が抜け出し、左IH守田から左につないで、左WG中村がシュート。ネットを揺らしたが、上田がわずかにオフサイドだった。しかしその後、バーレーンが攻め込むと、GK鈴木のパンチングが弱く、またバーレーンに拾われたり、クロスに飛び出したGK鈴木が届かず、上を越されたりと不安なプレーが続く。そして19分、右IHアスワドのCKをCBバケルがヘディングシュート。GK鈴木がファインセーブするが、外には出ず、クリアに行ったCF上田とGK鈴木が交錯。ボールはゴールに転がり込み、バーレーンに1点を許してしまう。大丈夫か。すごく不安になった。

 直後の20分、バーレーンはマルフーンを左SHフマイダンに交代。日本も23分、久保と中村を下げて、右IH南野と左WG三苫を投入する。しかしCH遠藤が近寄る相手選手に気付かず、ボールを奪われるなど、やや緩慢なプレーも見られ、いよいよ不安感が増す。しかし27分、右SB毎熊の縦パスを受けたCF上田が、DF3人に囲まれながらもうまく反転して抜け出し。最後はGKルトファラの股下を抜くシュート。日本が突き放す3点目を挙げた。

 その後も日本が攻めるが、シュートまでは行けず。32分、バーレーンはアスワドとハルダンを下げて、FWアルハシャシュとCHアテデを投入。前線に190㎝以上の長身FWを並べる4-4-2の布陣に変更する。フマイダンが右SH、マダンが左SHに入れ替わった。一方、日本も35分、堂安と上田を下げて、CB町田とCF浅野を投入。3-4-3の布陣にして、守備を固める。36分、右WG南野のGKは壁に当たる。40分には左WG三苫がドリブル。DF二人を抜いてクロスを入れるが、CF浅野に合わない。

 アディショナルタイムはなんと10分。日本はパスをつないで時間を使いつつ、機を見て攻め上がる。バーレーンは45+2分、ハザ・アリとアルシャイフを下げて、左SBハラシュとCHヘライフ。だが、アディショナルタイムも日本が優勢。45+3分、左SB中山のスルーパスにCF浅野が抜け出してシュート。だが、GKルトファラがナイスセーブ。45+5分にはカウンターでCF浅野がドリブル。右を上がった右WG南野から左に流して左WG三苫に渡るが、シュートはならず。そしてタイムアップ。3-1。何とか日本が勝利した。

 内容的に見れば、けっして日本の快勝ではない。特に、失点の場面はいただけない。今大会の日本のウィークポイントがGKにあることを露呈してしまった。それでも、三苫が帰ってきたことは大きな戦力になる。久保も好調だし、ベンチには伊東純也も温存できた。次は中2日でイラン戦。イランのFIFAランクは日本に次ぐ21位で、中2日の日程を不安視する声もあるが、イランも同じ中2日。しかもPK戦まで戦っている。これはしっかり実力勝負になる。勝って、アジア1位の実力を示したい。