2週間ぶりのJリーグ。前節マリノスに引分け、2位ベガルタも昼間のゲームでレッズを3-2と破り、ゲーム前の時点で既に勝ち点では並ばれたサンフレッチェ。今節の相手も3位進出を狙うレイソルと厳しいゲームが続く。
序盤は両チーム、落ち着いた守備と攻撃、それぞれ特徴を出したサッカーで攻め合う。サンフレッチェは右WBミキッチからの攻撃。序盤だけで4本ものクロスが入る。だが。レイソルもカウンター攻撃。9分、左SB橋本のドリブルからクロスに田中順也がシュート。11分には橋本のクロスに澤が胸トラップからシュート。GK西川が抑える。
レイソルは大谷と茨田の2ボランチが高萩と森崎浩司の2シャドーをマンマーク。佐藤も那須と増嶋のCBがしっかりマークする。18分、森崎浩司に入ったパスを大谷がチェック。こぼれ球がジョルジ・ワグネルにわたり、スルーパスに澤が抜け出してクロス性のシュート。GK西川がわずかに触ってバーを叩く。
サンフレッチェも23分、FKのクリアからミキッチがクロス。水本がシュートするもDFがブロック。ゴール前の密集を佐藤が抜け出すが、クロスはしっかり足に当たらず、GK菅野が抑える。40分には青山のパスを受けたミキッチが数度の切り返しで橋本をかわしてシュート。だが、レイソルのマークが厳しい。43分、高萩の縦パスを佐藤が落とし、森崎浩司が右に展開。ミキッチがクロスを入れるがクリア。ようやくこの時間になって初めて、高萩・浩司・佐藤がからんだ攻撃を見せた。
このまま前半終了かと思ったロスタイム1分、千葉から高萩に入ったボールに大谷が厳しいチェック。こぼれを工藤が落とし、澤が受ける。森崎和幸がすかさずチェック。しかし蹴り出したボールが戻ってきた佐藤に当たり工藤にわたる。工藤から右にスルーパス。上がってきた右SBクォン・ハンジンがシュート。サンフレッチェがロスタイムに痛恨の先制点を入れられた。
だが、1点ビハインドながらサンフレッチェは落ち着いている。2シャドーも相手マークを外して位置取りを工夫。そして7分、千葉の縦パスを中盤深い位置まで下がって受けた高萩が落とし、森崎和幸が縦パス。これを下がってきた森崎浩司がスルー。佐藤が受けてスルーパスに浩司が抜け出しシュート。レイソルのマークを逆手に取った展開でさっそく同点に追い付いた。
その後はサンフレッチェが勢いを増す。10分、青山のミドルシュート。12分、右CB森脇のフィードにミキッチが抜け出し、クロスに佐藤がダイビング・ヘッド。15分、左WG清水が上がり、戻しを高萩が縦パス。佐藤とのワンツーでゴール前まで進出するが、CB増嶋が足を伸ばし、GK菅野が抑える。
レイソルは18分、運動量の落ちた大谷に代えてアン・ヨンハを投入。23分、森脇のクロス。24分、高萩のクロスから佐藤がシュート。25分、田中のスルーパスから橋本がシュート。26分、森崎浩司がミドルシュート。両チーム、中盤が空き始め、ゴール前まで迫る攻撃が多くなる。そして26分、和幸の縦パスから高萩のスルーパスに佐藤が抜け出すが、アン・ヨンハがクリア。
集中力高い攻防が続く。次第にサンフレッチェが押し込んでいく。40分、清水のクロスに佐藤がヘディングシュート。GK菅野がキャッチ。ロスタイム2分、ミキッチのドリブルが倒されて得たゴール前のFK。青山が蹴るが枠外。直後のロスタイム3分、今度は水野のドリブルが倒されFK。ワグネルの見事なFKはGK西川がスーパーセーブ。そしてロスタイム4分、ワグネルの蹴ったCKが密集の上を通り越し、ゴール前で待つ増嶋の足に当たってゴール。レイソルが後半ロスタイム劇的なゴールで勝利した。
サンフレッチェにすれば痛恨のロスタイムでの失点ゴール。終了間際に勝ち点1を逃し、結局、勝ち点で迫ってきたベガルタを突き放せなかった。だが、得失点差ではまだわずかにサンフレッチェがリード。首位は守った。ショックを残すことなく、次節以降も落ち着いて勝ち進みたい。それにしてもサッカーの神様はまだまだJリーグを盛り上げようという魂胆か。Jリーグの終盤を楽しみたい。
