とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

サウサンプトンはアーセナル相手に惜しい引分け、好ゲーム。

 サンダーランドに1点差負けした後は2引分け。チームの調子は上がってきたが、なかなか勝利が遠いサウサンプトン。第21節アーセナル戦は吉田がプレミアデビューした際に1-6と惨敗した相手。今度はどこまで抵抗できるかと悲観的な予想をしていたが、何とサウサンプトンがゲームをコントロール。後半のラミレスのゴールがファールを取られなければ勝利していた。惜しいゲームを引き分けた。
 ゲームはサウサンプトンのGKボルツの不安定なプレーで始まった。キャッチミス2回、キックミス1回。いつ失点するかとヒヤヒヤする立ち上がり。だがフィールド・プレーヤーの集中力は高い。普段はCHのコークを右SBに回し、CHはスティーブン・デービスとジュネイデルランで組む。トップ下にガストン・ラミレス。左SHにはケガのララーナに代わり、ド・プラドが入った。吉田はもちろんCB。
 サウサンプトンが中盤の集中した守りからいい感じでパスをつないでいく。シュートまではなかなか至らないが、アーセナルのパスもつながらない。中盤でパスカット。ワントップのウォルコットは吉田が完全マーク。CBフォンテと共に全く自由にさせない。また左SHポドルスキーも右SBコークがよく効いて、前半のうちは全くボールを触ることすらできない。かろうじてカソルラからオクスレードチェンバレンに回り、ドリブルで攻めるが、それもショーとS.デービスで抑え込む。全く攻撃が形にならないアーセナルが心配になるほど。
 そして34分、CHジュネイデルランのドリブルからCFランバートへのパスを左SBサーニャにブロックされたこぼれ球を右SHパンチョンが拾って、落としにG.ラミレスがシュート。これが決まり、サウサンプトンが先制した。
 ところが41分、ウォルコットのクロス性のFKにド・プラドのクリアが直接ゴールに飛び込んでしまう。痛恨のオウンゴール。あっさりと同点に追い付かれてしまった。その後、アーセナルがペースを取る戻すかと思われたが、前半残り時間も少なく、サウサンプトンが守り切って前半を終えた。
 後半に入ってもサウサンプトン・ペース。11分、ド・プラドのミドルシュートはGKシュチェスニーがナイスセーブ。17分、パンチョンのスルーパスにジュネイデルランが走り込み、クロスを入れるがGKシュチェスニーがクリア。19分、S.デービスからパンチョンがシュート。さらに21分、G.ラミレスがミドルシュート
 アーセナルは13分、ポドルスキーに代えてCFジルーを投入。ウォルコットを本来の右SHに回し、オクスレードチェンバレンを左SHに。これでやや左サイドが活性化するが、コークががんばる。25分、吉田がロングボールを飛び出して競った後のこぼれ球が前につながり、ウォルコットがフリーでシュート。だがGKボルツの正面。前半の不安定なプレーから万事休すと覚悟したが、ミスに助けられた。
 そして26分、中盤低い位置からのS.デービスの縦パスをG.ラミレスが胸で受けて、反転してシュート。ゴールに突き刺さるが、ファールの判定。わずかにCBを押したのを取られたが、あれはないだろう。惜しくも勝ち越し点を逃してしまう。
 アーセナルは29分、ジェルビーニョラムジーを投入。サウサンプトンもウォードプラウズ、デ・リデルと中盤を代えて運動量を増やすが、次第にアーセナルが攻勢に出てくる。35分、ウォルコットのクロスのクリアをCHアルテタがミドルシュート。わずかにポストの右。39分、ジェルビーニョが中に切れ込んでシュート。ポストの左。40分には吉田が前に出てのパスカットから前線にフィードでチャンスを演出。43分、パンチョンがドリブルで切れ込んでシュート。GK正面。45分にはジェルビーニョのクロスをファーサイドから中に絞って戻った吉田がスライディング・クリア。サウサンプトンが最後まで集中した守りを見せ、1-1のドローに持ち込んだ。
 いや、いいゲームだった。お互いシュート場面は少なかったが、サウサンプトンの集中した守りは見事だった。攻撃もG.ラミレスを中心に少しずつ可能性が見えてきた。ランバートがややお疲れ気味で連携がイマイチなのが課題かな。だが何より守備の安定が大きい。降格圏内脱出に向け、この調子を続けていこう。