とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

プレミアリーグ第24節 レスターvs.リバプール

 前節、マンCに敗戦して首位から勝ち点10の差がついてしまった4位リバプール。クロップ監督になって初めてのリーグ連敗だそうで、3連敗というわけにはいかない。一方、3位レスターはリーズに敗戦した後、1勝1分。首位マンCとの勝ち点差は7。こちらもこれ以上負けるわけにはいかない。ミッドウィークのFA杯ジャスティスが大ケガを負い、フォファナとカスターニュも負傷。厳しい選手起用を迫られた。

 レスターの布陣は4-2-3-1。DF陣は厳しいが、中盤から前はいつものメンバーが揃う。CFバーディー、OHマディソン。右SHオルブライトン、左SHバーンズ、CHティーレマンスとエンディディ。DFは右SBにアマーティが入り、左SBはリカルド・ペレイラ。CBはソユンジュとエヴァンス。GKシュマイケルも変わらない。対するリバプールは冬の移籍でCBカバクが加入。さっそく先発してヘンダーソンとCBを組む。3トップと両SBはいつもと変わらない。中盤はチアゴ・アルカンタラをベンチで休ませて、ワイナルドゥムをアンカーに、右IHミルナー、左IHカーティス・ジョーンズ。GKは前節ミスから2失点を喫したアリソンが先発した。

 序盤からリバプールが積極的に攻めていくが、レスターもCBソユンジュが再三いい守備を見せる。2分には押し込まれた展開から、OHマディソンがロングシュート。これはGKアリソンが戻ってセーブした。その後もお互い高いDFラインを保ち、前から積極的にプレス。お互い攻め合い、守り合う引き締まった展開が続く。11分、レスターは左SHバーンズの縦パスにCFバーディーが抜け出し、対応したCBカバクをかわしてループシュートリバプールも16分、ロバートソンのCKのクリアがファーに流れたところを右WGサラーがシュート。ポスト右に外す。その直後、右IHミルナーがケガでチアゴ・アルカンタラと交代した。

 しかし、その後もリバプールが優勢。20分、レスターの攻撃をカットすると、左SBロバートソンの縦パスをCFフィルミーノが落とし、右SBアレクサンダー・アーノルドがドリブル。スルーパスに右WGサラーが抜け出し、中への折り返しを左WGマネがシュート。だがポスト右に外す。26分、右WGサラーのスルーパスに抜け出したCFフィルミーノがシュート。飛び出したGKシュマイケルがナイスセーブ。続くCKの流れの中から、右IHチアゴが左に展開すると、CBヘンダーソンがクロス。左WGマネのシュートは右に逸れたが、それをダイレクトでCFフィルミーノがシュート。GKシュマイケルが右手一本で止めた。ビッグセーブ!

 レスターも30分、OHマディソンがミドルシュートを放つと、続くCKからCHエンディディがヘディングシュート。36分には左SHバーンズのクロスにCFバーディーがヘディングシュート。しかしGKアリソンが正面でキャッチした。前半終盤はレスターがやや盛り返す。42分、右SBアマーティのフィードをOHマディソンがフリック。CFバーディーが抜け出してシュートを放つが、バーにはね返された。45分にリバプールが得たFKは壁に当たる。前半はスコアレスで折り返した。

 後半序盤はレスターがPA左手前からのFKを2本続けて得て、攻めていく。しかし6分、左WGマネのパスから左SBロバートソンがミドルシュートを放つと、12分には右WGサラーが左SBリカルド・ペレイラに倒されてPA手前でFKのチャンス。右SBアレクサンダー・アーノルドが蹴ったシュートは壁に当たってバーを叩いた。その後も攻めるリバプール。そして22分、CHティーレマンスが右サイド深い位置から大きく左サイドへサイドチェンジ。だがこれを右SBアレクサンダー・アーノルドがカットすると、そのまま上がってミドルシュート。DFがブロックするが、はね返りをアレクサンダー・アーノルドがもう一度拾って今度は中へパス。これをCFフィルミーノがうまいポストプレー。ヒールで落とすと右WGサラーが軽いタッチでミドルシュート。きれいにゴールネットを揺らした。リバプールが先制点。

 レスターは27分、左SHバーンズのドリブルをCBカバクが止めて、PA手前でFKのチャンス。だがOHマディソンのFKはGKアリソンがキャッチする。なかなか攻め手のないレスターは29分、右SHオルブライトンに代えてペレスを投入。リバプールも左IHカーティス・ジョーンズをオクスレード・チェンバレンに交代した。そして33分、左SHバーンズの仕掛けをCBチアゴ・アルカンタラPAギリギリで倒す。PKの判定だったが、VARの結果、FKに。これをOHマディソンが蹴ると、直接ゴールに飛び込んだ。だが、その手前に走り込んだアマーティがオフサイドではないかとVARで確認すると、FKの瞬間、わずかにCFフィルミーノの足が残っていたとしてゴールが認められた。レスターが同点に追い付いた。

 するとキックオフ直後の36分、自陣からCHティーレマンスが前方にフィードすると、飛び出したGKアリソンと新加入CBカバクが交錯し、こぼれたボールをCFバーディーが拾ってシュート。あっという間にレスターが逆転ゴールを挙げた。さらに39分、左SHバーンズがドリブルから右に流して、CFバーディーがシュート。これはGKアリソンがファインセーブ。しかし40分、右WGサラーのミスパスをレスターが奪うと、CHエンディディが縦へ。左SHバーンズが走り込み、シュート。3点目。そしてタイムアップ。1-3。レスターが劇的な逆転勝利を挙げた。

 もちろん左SHバーンズを始め、レスターの攻撃陣も素晴らしいのだが、リバプール失点後の守備崩壊の方がより衝撃的だった。確かにレスターの先制点は不運な面もある。続く逆転ゴールにつながったGKとCBの連係ミスはカバクが新加入がために起きた事故だったかもしれない。それでもここまで急に集中力がなくなってしまうものか。聞けばクロップ監督の母親が9日に亡くなったものの、コロナ禍のため帰国できなかったと言う。ついていない。同点にされるまでは実にいいゲームをしていたというのに。めげずに立ち直れと声援を送ることしかできない。