とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

現実と事実と真実

 今日は朝、目が覚めて、雨が上がったばかりの外に出て新聞を取り、朝食を食べ、パソコンを開いてメールをチェックし、ニュースサイトといくつかのサイトを見た。午前中にパンを買いに行き、昼食はそれを食べ、午後はスーパーへ買い物に行き、テレビをつけて大相撲を見ながらブログを書いている。これが今日、私が経験した現実だ。

 一昨日から大地の揺れは少しも感じず、頭上にロシアや北朝鮮からミサイルが飛んでくることもなく、家族で新型コロナに感染した者もいない。でも、新聞を開き、テレビを見ると、東北地方の地震ウクライナ紛争、そして相変わらず新型コロナ関連のニュースが報じられている。これらは現実なのか。私が直面している現実ではないが、事実ではあるようだ。

 いや本当に事実なのか。ニュースで報じられていることに誤りはないだろうが、全てではない。東北の地震で生じた全ての被害が報じられるわけではないし、被害がなかった人のことは報じられない。ウクライナ紛争も、欧米寄りのニュースは報じられるが、ロシアからのニュースは少ないし、報じられたとしても欧米寄りの見方が付け加えられている。新型コロナも、感染者数や死者数、重症患者数などは報じられるが、実態はよくわからない。

 ニュースには必ず、報じるメディアの編集が入っている。事実ではあるが、編集された事実だ。事実がそのまま全て報じられるわけではない。例えば、ウクライナには親ロ派も特に東部には多くいたと思うが、彼らはどうなったのか。ロシアへ避難したのか。それとも嫌ロ派ともども空爆を受けているのか。ウクライナのナオナチが親ロ派住民を虐殺していたというプーチンの言葉は本当にウソなのか。日本にいてニュースを見るだけでは、真実はわからない。

 でも真実はどこまでいってもわからないのかもしれない。真実が明らかになるのは、たぶん全てが終わったあとだ。それこそ歴史家の仕事かもしれない。だとすれば、断片的な事実に翻弄されず、真実と言われる言動に惑わされず、現実をのみ見て、感じて、生きていくしかないのではないか。ガソリン代が上がり、玉ねぎとジャガイモの値段は一向に下がってこない。コストコでいつも購入していたサーモンとマグロの寿司は、1580円が1980円に上がった。早くウクライナ紛争が終わってほしいと心底思う。