とんま天狗は雲の上

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ワールドカップ グループE 第1戦 ドイツvs.日本

 日本がやった! 歴史的勝利だ。昨日のサウジアラビアに続いて、ジャイアントキリングを惹き起こした。これまでW杯やその他の試合で多くの強豪国と戦ってきたが、こんな勝利はこれまでなかった。森保監督がここまで積極的な采配を振るうとは思わなかった。まさに総合力の勝利だ。まずはこの勝利を心から喜びたい。

 ドイツの布陣は4-2-3-1。ハバーツをトップに、トップ下にミュラー。ニャブリが右SHに入り、ムヒアラが左SH。ボランチはキミッヒとギュンドアン。DFは右SBズーレ、左SBラウム。シュロッタベックとリュディガーのCBにGKはノイアーだ。一方、日本の布陣も同じ4-2-3-1。前田大然をトップに、鎌田がトップ下。右SH伊東純也、左SHに久保建英ボランチ遠藤航と田中碧で組む。DFは右SBに酒井宏樹、左SB長友とベテランを配し、CBは吉田と板倉。GKは権田。守田と冨安は間に合わなかったか。GKはやはりシュミット・ダニエルじゃなかった。

 ゲームは序盤からドイツが主導権を掴む。パスを回すドイツに対して、守備を固めて、カウンターを狙う日本。8分にはCHギュンドアンをCH遠藤とOH鎌田で挟み、ボールを奪うと、OH鎌田がドリブルで運び、右に流して、右SH伊東のクロスにCF前田が走り込む。シュートはネットを揺らしたが、オフサイドだった。前田が速すぎる。16分、CHキミッヒのCKにCBリュディガーがヘディングシュート。20分には左SBラウムのクロスをCHギュンドアンが落とし、左SHムシアラが仕掛ける。が、CH田中が止めると、こぼれ球をCHキミッヒがシュート。GK権田がファインセーブを見せた。やはりドイツの攻撃は迫力がある。

 日本も22分、OH鎌田のシュートCKにCH田中碧がクロス。SB酒井がヘディングするが、CB板倉に当たって外れた。ドイツは28分、右SBズーレの縦パスを右SHニャブリがスルー。OHミュラーが走り込み、中へパスをすると、ニャブリがさらに左に流して、CHギュンドアンがシュート。だがGK権田がキャッチする。29分には左SBラウムのクロスをGK権田がはね返すと、CHギュンドアンミドルシュート。CB吉田がブロックする。そして31分、CHキミッヒから左前のスペースに縦パスを送ると、左SBラウムがフリーで走り込む。GK権田が飛び出すが、ラウムの切り返しに、追いかけて倒してしまった。PK。これをCHギュンドアンが決める。33分、ついにドイツが先制点を挙げた。

 前半終了間際にもドイツが攻勢をかける。42分、左SBラウムから左SHムシアラ、OHミュラーが落とし、CHキミッヒがミドルシュート。45分にはCHキミッヒの縦パスを左SHムシアラがうまく反転。シュートを打つが、枠を外した。さらに45+4分、OHミュラーのクロスをDFがクリアすると、CHキミッヒがミドルシュート。GK権田が弾き返すと、右SHニャブリが拾ってクロス。CFハバーツがシュートする。だがニャブリの位置がオフサイド。日本も45+6分、左SB長友のクロスにCF前田がヘディングシュートするが、ポスト右に外す。前半はドイツの1点リードで折り返した。

 やはりドイツは強い。日本はサウジアラビアのような高いDFラインを保つわけでもなく、GK権田のファインセーブで再三ピンチを逃れた。左SBラウムが再三高い位置まで駆け上がり、攻撃を仕掛ける。右SB酒井が対応するが、PKの場面ではついに日本の右サイドを破られた。ムシアラのドリブルも怖い。キミッヒのパスもさすが。そしてギュンドアンが乗っている。ミュラーがイマイチ目立たないのはいいが、後半も追加点を覚悟した。

 しかし後半最初、森保監督は久保を下げて、冨安を投入。布陣を3-4-3に変えてきた。久保は前半、ミュラーやズーレに身体負けする場面が目立っていた。順当な交代。だが3バックにするとは。後半序盤もドイツが攻める。2分、OHミュラーがドリブルで上がり、右に流して、右SHニャブリがシュート。枠を外す。日本も5分、右SH伊東がドリブルでPA内に仕掛けていき、落としをOH鎌田がミドルシュート。だがふかしてしまう。6分には左SHムシアラがドリブルで仕掛け、DF5人余りを翻弄してシュートを放つ。しかし枠は捉えられない。ムシアラをトップ下でなく、左サイドに置いたのは、日本にとってはラッキーだったかもしれない。身体を捻ってのシュートはたとえムシアラでもやはり難しい。

 12分、日本は前田と長友を下げて、CF浅野と左WB三苫を投入する。すると13分、右WB酒井の縦パスにCF浅井がドリブルで運び、右に流して、右WG伊東のクロスにCF浅野が走り込んで、ヘディングシュート。だがCBリュディガーが付いていって、シュートは枠には飛ばせない。ドイツも15分、左SBラウムの縦パスをCFハバーツが落とし、左SHムシアラが繋いで、CHギュンドアンミドルシュート。右ポストに当たる。日本は16分、左WB三苫ドリブルで駆け上がると、左に流して、CF浅野がシュート。しかし枠は捉えられない。

 22分、ドイツはミュラーギュンドアンを下げて、OHホフマンとCHゴレツカを投入する。しかし日本の攻める気持ちは衰えない。23分、CB吉田のフィードに右WB酒井が走り込み、クロスにCF浅野がシュート。だがこれもCBリュディガーが止める。逆に25分、ドイツはCBシュロッタベックのフィードをCFハバーツが落とし、右SHニャブリ、左SHムシアラと繋ぎ、CHキミッヒがスルーパス。右SHニャブリが落として、OHホフマンがシュート。GK権田がナイスセーブ。はね返りを右SHニャブリがシュート。これもGK権田がナイスセーブ。さらに左SHムシアラが拾い、左SBラウムのクロスに右SHニャブリがヘディングシュート。GK権田が身体を張ってファインセーブ。さらにはね返りをニャブリがシュートするが、GK権田が立ち上がりセーブする。ドイツの猛攻を守り切った。GK権田、すごい。

 すると26分、日本は田中碧を下げて、左WG堂安を投入する。鎌田がボランチに下がった。そして28分、CH遠藤の縦パスに右SH伊東が抜け出し、シュート。だがGKノイアーが横っ飛びスーパーセーブ。立ちはだかる。はね返りを狙った右WB酒井のシュートは枠を外した。29分、その前から不調を訴えていた酒井を下げて、左WGに南野を投入。堂安を右WGに回し、伊東を右WBに下げる。WBが三苫と伊東。なんと超攻撃的な布陣だ。

 そして30分、左WB三苫がドリブルで持ち上がると、スルーパスに左WG南野が抜け出し、クロス。これはGKノイアーが弾いたが、右WG堂安がすかさずシュート。ついに日本が同点に追い付いた。なんとここまでの30分が長かったことか。だがまだ15分ある。守り切れるか。ドイツの反撃が怖い。34分にはムシアラとハバーツを下げて、右SHゲッツェと高さのあるCFフュルクルクを投入する。だが勢いに乗った日本は38分、右深い位置からCB板倉がFKを前方に蹴り込むと、CF浅野が走り込み、CBシュロッタベックを抑え込んで、そのままゴール前まで運び、シュート。GKノイアーの左肩上を抜いてネットに突き刺さった。ゴール。日本が逆転ゴールを決めた。

 反撃するドイツは45分、ニャブリを下げて、左SHムココを投入。アディショナルタイムは長い8分間。45+5分、右CBズーレのフィードをCFフュルクルクがヘディングで落とすと、CHゴレツカがミドルシュート。しかしポスト左に外れる。45+7分にはCHキミッヒのFKに右SBズーレがファーサイドで待つが、DFがクリアした。その後も長いアディショナルタイムが続くが、じりじりした時間の末、主審のホイッスルが鳴る。タイムアップ。勝った。日本がドイツに勝利した。すごい。まさに歴史的勝利だ。

 その後に行われたスペイン対コスタリカのゲームはスペインが7-0で勝利。次のコスタリカ戦に勝利すれば、日本のグループリーグ突破もぐっと近づく。しかしコスタリカもこのままでは帰れないと必死に戦うだろう。今の代表のメンバーは誰も油断する者はいないだろうが、スペイン戦を見据え、どういうマンバーで戦うかが見ものだ。相馬の先発はあるだろうか。この勢いのまま、このメンタリティのまま、コスタリカも粉砕し、最終戦スペインに挑みたい。第2戦ももうすぐやってくる。